李太白集 300《太白巻23-43詠鄰女東窗海石榴》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7081
- 2015/12/17
- 21:51
李白 詠鄰女東窗海石榴 魯女東窗下,海榴世所稀。珊瑚映綠水,未足比光輝。 清香隨風發,落日好鳥歸。願為東南枝,低舉拂羅衣。 (国一番の美女が隣に住んでいて、その窓下の椿の花を見て詠う。) 隣の家にいる魯女の住む部屋の東窓のもとに植えたツバキの花は世にもまれなものである。サンゴが東海の緑水に映えるも、いまだその花の光輝ある姿に比しがたいというものである。そして、この花の清香は、したがって発し...
李太白集 277《太白巻23-04擬古,十二首之一》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6966
- 2015/11/24
- 22:32
李白 擬古,十二首之一 青天何歷歷,明星如白石。黃姑與織女,相去不盈尺。 銀河無鵲橋,非時將安適。閨人理紈素,遊子悲行役。 (古詩に擬し、自己の感慨をのべたもの:征婦は夫を送り出して、音沙汰のない夫を心配してやせ細ってしまうが、その心配は消えることが無い。) 青天の上に星がなんと歴歴と列をなしている、やがて、明星は、さながら白石のようである。そして、牽牛・織女の二星は、相い距つること尺にも盈たず...
李太白集 243《太白巻05-35 長歌行》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6796
- 2015/10/21
- 21:44
李白 長歌行 桃李待日開,榮華照當年。東風動百物,草木盡欲言。 枯枝無醜葉,涸水吐清泉。大力運天地,羲和無停鞭。 功名不早著,竹帛將何宣。 (人生の儚きことを詠う) 桃李は日の暖か味を受けて、はじめて花を開き、その栄華は照り輝いて見えるくらいである。春風が一度到り、万物を動かせば、草木は一斉に生き生きとして物言いたげである。そうして、枯れ枝には醜い古い葉がなくなって、新しい葉が出て來...
李太白集 241《太白巻23-64 巫山枕障》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6786
- 2015/10/19
- 22:31
李白 巫山枕障 巫山枕障畫高丘,白帝城邊樹色秋。朝雲夜入無行處,巴水橫天更不流。 (この詩は、巫山の景色を書いた枕屏風を詠じたのである。)巫山の枕屏風には、高邱を画いてあって、白帝城のあたり、樹色蒼茫として、時しも秋景色である。「朝雲暮雨」のとおり、朝雲は、終日じっとして居て、夜になっても行く虞なく、巫山の下に在る巴水は、天に横たわって、更に流れもしない。無論、それは画であるからである。...
李太白集 240《太白巻23-59瑩禪師房觀山海圖》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6781
- 2015/10/18
- 22:14
李白 瑩禪師房觀山海圖 真僧閉精宇,滅跡含達觀。列嶂圖雲山,攢峰入霄漢。丹崖森在目,清晝疑卷幔。蓬壺來軒窗,瀛海入几案。煙濤爭噴薄,島嶼相凌亂。 (この詩は、瑩禅師の山房に於いて、山海の景を書ける衝立を観たるに因って作ったのである。) 瑩禅師は世に有りふれた腥坊主とは違い、学徳ともに高く、天晴れな眞正の法師であって、寺に閉じ籠って、跡を人界に滅し、達観を含んで、物外に超然として居る。そ...
李太白集 239《太白巻23-55 觀元丹丘坐巫山屏風》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6776
- 2015/10/17
- 21:47
觀元丹丘坐巫山屏風 昔遊三峽見巫山,見畫巫山宛相似。疑是天邊十二峰,飛入君家彩屏裡。 寒松蕭瑟如有聲,陽臺微茫如有情。錦衾瑤席何寂寂,楚王神女徒盈盈。 (元丹丘の屏風絵の中の巫山を見ていたら、屏風の中へ神仙の世界が突然飛んできて、それが李白の前に現前し、さながら本物の山に遊んでいる心地になり、ふと気づけば高い山に入り夢でも見ているようだったという。) われ、むかしに、三峡に遊んで、巫山を見たが、今...
李太白集 234《太白巻23-51 觀放白鷹二首其二 (寒冬十二月)》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6751
- 2015/10/12
- 21:57
李白 觀放白鷹,二首之二 寒冬十二月,蒼鷹八九毛。寄言燕雀莫相啅,自有雲霄萬里高。(寒冬の侯、新たに飼われた蒼鷹を見て、この鷹のために気を吐いて作った詩)。寒い冬の(陰暦)十二月の侯、新たに飼われた蒼鷹は、その勁翮を剪りさられ、遠挙颺去できなくしたので、間もなく狩にもちいられるだろう。そうであれば、この鷹に狙われる燕雀どもは、けっして多く集まってさえずりなどしてはならないが、この鷹にし...
李太白集 233《太白巻23-50 觀放白鷹二首其一 (八月邊風高)》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6746
- 2015/10/11
- 20:45
李白 觀放白鷹二首其一 八月邊風高,胡鷹白錦毛。孤飛一片雪,百里見秋毫。~(秋の末、白鷹を放つ鷹狩りを見て作った詩)。秋の中ごろ八月は,国境付近の岩山の上、晴れた空高く秋風が吹きすさびねけてゆく。我われが鷹狩に使っているのは優秀な胡地産の鷹で、寒くなればなるほど錦毛はうるわしく銀白色にかがやき颯爽としてくる。~子の鷹を放てば、一片の雪が孤飛し、空中に舞ったかのようである。白鷹は、周囲百里にわたって...
李太白集 179《太白巻23-10 擬古十二首其七》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6476
- 2015/08/18
- 22:09
李白 擬古,十二首之七 世路今太行,迴車竟何託。萬族皆凋枯,遂無少可樂。曠野多白骨,幽魂共銷鑠。榮貴當及時,春華宜照灼。人非崑山玉,安得長璀錯。身沒期不朽,榮名在麟閣。(古詩の体に擬したと称して、自己の感慨を寄せたものである。)世路は今しも、人を苦しめる太行山脈の嶮絶なみちを行く、車は進まず、これを廻らんとしているが、はてさて、どこに落ち着こうというのだろうか。万物万人どんな民族であっても、決...
李太白集 152《太白巻二十三29-感遇,四首之二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6341
- 2015/07/22
- 21:45
李白 感遇,四首之二 可歎東籬菊,莖疏葉且微。雖言異蘭蕙,亦自有芳菲。未泛盈樽酒,徒霑清露輝。當榮君不採,飄落欲何依。その時に感じ、思ったこと、その二(陶潜の愛した菊花は本来、香りもよく菊酒にして楽しめるものである、しかし、このまま枯れ果てるのか、それ本来の力を発揮できるときに、登用されない自分も同じように枯れ果てるというのだろうかと詠う)東籬に菊の花が咲き並んでいるが茎もまばらで、葉も少し...
李太白集 151《太白巻二十三05-擬古,十二首之二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6336
- 2015/07/21
- 22:34
李白 擬古,十二首之二 高樓入青天,下有白玉堂。明月看欲墮,當窗懸清光。遙夜一美人,羅衣霑秋霜。含情弄柔瑟,彈作陌上桑。(美人は賢者に比較して、不遇であり、孤寂の感に堪えない情致を述べたもので、李白自身を不遇としている。)ここの高楼は髙く、青空に届くほどである、その下には、白玉で表座敷を飾ってある。今日は中秋の明月であったがもう西のかたに落ちようとしているが、月は表座敷の窓にあたって、清光を懸...
李太白集 134《太白巻二十三23感興,八首之八》 李白kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6251
- 2015/07/04
- 21:19
李白 感興,六首之六〔集本八首,感興,八首之八〕嘉穀隱豐草,草深苗且稀。農夫既不異,孤穗將安歸。常恐委疇隴,忽與秋蓬飛。烏得薦宗廟,為君生光輝。(古に託して自己の感慨をのべたもの。)稲を植えたのち、折角の嘉穀は、勢いの良い雑草の中に隠れてしまい、草は深くして、苗は、しばらく稀になってしまった。しかし、農夫としては、嘉穀が雑草と異なっている点を見分けもしないで、嘉穀は、折角穂を出してもそのまま捨て...
李太白集 133《太白巻二十三14 擬古十二首 其十一 》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6246
- 2015/07/03
- 21:40
李白 擬古,十二首之十一 涉江弄秋水,愛此荷花鮮。攀荷弄其珠,蕩漾不成圓。佳人綵雲裡,欲贈隔遠天。相思無由見,悵望涼風前。(古詩をまねて自分の思いをのべたもの)十二首の十一長江を渉る秋水がゆったりと流れてゆくだけ、水辺の蓮の花が今を盛りと咲いていて、まことに愛すべきものである。蓮の柄を引き上げると葉の上にできた水珠をもてあそぶ、コロコロとしきりに動いていると、どうも丸い玉にはならないようだ。美...
李太白集 130《太白巻二十三20-感興,六首之五 》 李白kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6231
- 2015/06/30
- 22:18
李白 感興,六首之五〔感興,八首之六〕西國有美女,結樓青雲端。蛾眉豔曉月,一笑傾城歡。高節不可奪,炯心如凝丹。常恐彩色晚,不為人所觀。安得配君子,共乘雙飛鸞。 (西施という美女が呉の国を傾国させたというが、それだけでなく高節の君主と忠誠心を保った下臣団ということも欠かせないことだ。良い君主を得て素晴らしい政治をしたいものだと詠う)西施は国に於いて、一番の美女である、国の命運を荷って国を離れた...
李太白集 126《太白巻二十三46-南軒松 》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6211
- 2015/06/26
- 21:03
南軒松南軒有孤松,柯葉自綿冪。清風無閒時,瀟灑終日夕。陰生古苔綠,色染秋煙碧。何當凌雲霄,直上數千尺。(清廉で節操を変えない松を、この詩のお相手の長寿を祝って作ったもの)我家の南側の軒にちかくに一本松があって、その枝葉は稠密にして重なり合うくらいである。清風は、絶えず吹きすさび、朝夕、きわめて瀟灑である。その木陰には、苔が次第に古くなって、緑の色は細やかに、その葉の色は、秋煙を深緑に染まっているば...
李太白集 112《太白巻二十三27秋夕旅懷 》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6141
- 2015/06/12
- 22:24
李白 秋夕旅懷 涼風度秋海,吹我鄉思飛。連山去無際,流水何時歸。目極浮雲色,心斷明月暉。芳草歇柔豔,白露催寒衣。夢長銀漢落,覺罷天星稀。含悲想舊國,泣下誰能揮。涼風がさわやかに初秋の海を渡って來ると、我が故郷「蒪鱸」への思いが強くなるがそれを吹き拂って旅を進める。連山は、ここを去って、果てしなく続いているし、江の流れは、滔々として一たび行けば、復た帰ることはない。 2015年6月12日の紀頌之5...
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