李太白集 253《太白巻08-01贈孟浩然》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6846
- 2015/10/31
- 22:13
~李白 贈孟浩然 吾愛孟夫子,風流天下聞。紅顏棄軒冕,白首臥松雲。 醉月頻中聖,迷花不事君。高山安可仰,徒此揖清芬。 (この詩は、世にもちいられず隠者としてその心を清廉に、且つ高尚にしたその処から、孟浩然に贈ったものである。) 孟夫子の風流の盛名は、天下に聞こえ、その人は、わが最も愛するところである。孟夫子は、紅顔の年若き頃より、軒冕を著ける役人などは、すべて棄てて仕舞って、白首に至る...
李太白集 252《太白巻06-02南都行》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6841
- 2015/10/30
- 22:39
李白 南都行 南都信佳麗,武闕橫西關。白水真人居,萬商羅廛闤。 高樓對紫陌,甲第連青山。此地多英豪,邈然不可攀。 陶朱與五羖,名播天壤間。麗華秀玉色,漢女嬌朱顏。 (光武帝の故里で、古くは南都とされた、南陽の歌) 南陽は、世に南都と称せられるだけあって、風物は、まことに佳麗であり、武闕山は西境に横って、自然の関門をなして居る。ここは、むかし、光武帝の故里であって、今では、物持ちの...
李太白集 251《太白巻25-07 庭前晚花開》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6836
- 2015/10/29
- 22:08
李白 庭前晚花開 西王母桃種我家,三千陽春始一花。 結實苦遲為人笑,攀折唧唧長咨嗟。 (折角桃を庭前に植えたものの、咲いたのは春の末になってからというので戯れにこの詩を作った。) 西王母の大切にしたという仙桃を我が家に種えたが、そもそも、三千年を経て、はじめて一度花を開くというもの、それでも、今、春も終ろうとする頃に成って、やつと花をひらいたというのも、まことに無理ならぬことである。 しか...
李太白集 250《太白巻24-70 贈內》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6831
- 2015/10/28
- 22:29
李白 贈內三百六十日,日日醉如泥。雖為李白婦,何異太常妻。(詩を妻に贈る。)われ李白は、酒が好きであって、一年三百六十日、日として酔わぬことはなく、酔えば泥のごとく如く、まことにたわいもない態である。むかし、後漢の周澤は、太常となり、一年三百五十九日は齋で、冥府を近づけず、たった一日、齋【ものいみ】せぬことがあっても、其の時は酔って泥の如くであったというが、汝は名こそ李白の妻といふものの、...
李太白集 249《太白巻22-19 春日獨酌二首 其二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6826
- 2015/10/27
- 22:43
李白 春日獨酌,二首之二 我有紫霞想,緬懷滄洲間。思對一壺酒,澹然萬事閒。 橫琴倚高松,把酒望遠山。長空去鳥沒,落日孤雲還。 但恐光景晚,宿昔成秋顏。 その二:(春の日に当たり、一人で酒を酌み詠ったもの。) 私は老荘思想、神仙の思想を志し、仙人となって紫霞を餐したいとおもっている、常々はるかさきの隠者の棲む滄洲を思っている。ここに暫く、一壷の酒に対し、何もこだわらず、浮世の事に自然にふるまうほど...
李太白集 248《太白巻22-18 春日獨酌二首 其一》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6821
- 2015/10/26
- 21:38
李白 春日獨酌,二首之一 東風扇淑氣,水木榮春暉。白日照綠草,落花散且飛。 孤雲還空山,眾鳥各已歸。彼物皆有託,吾生獨無依。 對此石上月,長醉歌芳菲。 (春の日に当たり、一人で酒を酌み詠ったもの。) 東風はめでたい生気をあおり、天地山河いたるところに瑞祥の気が満ちて、水は根から吸収されて木が生まれ、万物を成長させる相生関係に在る水や木は 春の暖かい陽光につつまれる。曇りのない日中の輝...
李太白集 247《太白巻22-17 友人會宿》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6816
- 2015/10/25
- 22:34
李白 友人會宿 滌蕩千古愁,留連百壺飲。良宵宜清談,皓月未能寢。醉來臥空山,天地即衾枕。(友人が来訪して、泊まり込んだ。共に酒を飲み、酔ってこの詩を作る。)良朋邂逅、酒を飲んで、興をほしいままにし、千古の昔からの愁い一切を洗除すれば、留連して、百壷もの酒を傾けつくすのである。時折しも、上って来たすみきった月は、良宵の景、風流・興を得るものとして、とても寝る気にはなるわけはなく、酒を飲んで竹林...
李太白集 246《太白巻22-16 獨酌》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6811
- 2015/10/24
- 22:11
李白 獨酌 春草如有意,羅生玉堂陰。東風吹愁來,白髮坐相侵。 獨酌勸孤影,閒歌面芳林。長松爾何知,蕭瑟為誰吟。 手舞石上月,膝橫花間琴。過此一壺外,悠悠非我心。 (春の日に、独酌をして、興に乗じて詠ったもの) 春の草は、さながら、心あるが如く、《楚辞、九歌、少司命》にいう玉堂の陰に羅列して生じ、眼前の景色は、極めて長閑である。しかも、東風は、愁をともなって吹いてくる、白髪は、知らぬ間...
李太白集 245《太白巻18-17 答從弟幼成過西園見贈》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6806
- 2015/10/23
- 21:54
李白 答從弟幼成過西園見贈 一身自瀟灑,萬物何囂諠。拙薄謝明時,棲閒歸故園。 二季過舊壑,四鄰馳華軒。衣劍照松宇,賓徒光石門。 (西園に歸臥している時、從弟の幼成というものが来訪して、詩を贈ってくれたのでこれに答えた詩である。) 我が一身の瀟灑、けがれのないもの引きかえて、あらゆるものはいかにも騒々しくてたまらない。もとより才拙にして命薄きもので、この聖明の世に容れられぬところから、閒...
李太白集 244《太白巻11-13 陳情贈友人》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6801
- 2015/10/22
- 22:27
李白 陳情贈友人 延陵有寶劍,價重千黃金。觀風歷上國,暗許故人深。 歸來掛墳松,萬古知其心。懦夫感達節,壯士激青衿。 (自分の心の内を陳情し、旅立つ友人に贈る) むかし.延陵の季子(呉王の子)は、寶剣を蔵し、價は千金より重く、まことに、世上、稀に見るところであった。季子は、諸国の風俗を視んが爲に、上国に赴き、徐君が欲しそうな顔をして居たのを見て取って、歸りには、きっと差し上げるつもりで、暗...
李太白集 243《太白巻05-35 長歌行》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6796
- 2015/10/21
- 21:44
李白 長歌行 桃李待日開,榮華照當年。東風動百物,草木盡欲言。 枯枝無醜葉,涸水吐清泉。大力運天地,羲和無停鞭。 功名不早著,竹帛將何宣。 (人生の儚きことを詠う) 桃李は日の暖か味を受けて、はじめて花を開き、その栄華は照り輝いて見えるくらいである。春風が一度到り、万物を動かせば、草木は一斉に生き生きとして物言いたげである。そうして、枯れ枝には醜い古い葉がなくなって、新しい葉が出て來...
李太白集 242《太白巻04-36 短歌行》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6791
- 2015/10/20
- 22:02
李白 短歌行 白日何短短,百年苦易滿。蒼穹浩茫茫,萬劫太極長。麻姑垂兩鬢,一半已成霜。 (人の寿命は幾何ぞ、長い人生を得ることは難しい、だから知友と共に行楽を楽しもう)白日というものどうしてこんなにも短いのだろう、朝は夕べを待たないのだろうか、百年というのもつかの間で、忽ちにして満ちてしまう。天を仰ぎ見れば、どこまでも蒼蒼茫茫として、終極する事は無く、天地が初めて形するの時、萬劫を経る...
李太白集 241《太白巻23-64 巫山枕障》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6786
- 2015/10/19
- 22:31
李白 巫山枕障 巫山枕障畫高丘,白帝城邊樹色秋。朝雲夜入無行處,巴水橫天更不流。 (この詩は、巫山の景色を書いた枕屏風を詠じたのである。)巫山の枕屏風には、高邱を画いてあって、白帝城のあたり、樹色蒼茫として、時しも秋景色である。「朝雲暮雨」のとおり、朝雲は、終日じっとして居て、夜になっても行く虞なく、巫山の下に在る巴水は、天に横たわって、更に流れもしない。無論、それは画であるからである。...
李太白集 240《太白巻23-59瑩禪師房觀山海圖》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6781
- 2015/10/18
- 22:14
李白 瑩禪師房觀山海圖 真僧閉精宇,滅跡含達觀。列嶂圖雲山,攢峰入霄漢。丹崖森在目,清晝疑卷幔。蓬壺來軒窗,瀛海入几案。煙濤爭噴薄,島嶼相凌亂。 (この詩は、瑩禅師の山房に於いて、山海の景を書ける衝立を観たるに因って作ったのである。) 瑩禅師は世に有りふれた腥坊主とは違い、学徳ともに高く、天晴れな眞正の法師であって、寺に閉じ籠って、跡を人界に滅し、達観を含んで、物外に超然として居る。そ...
李太白集 239《太白巻23-55 觀元丹丘坐巫山屏風》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6776
- 2015/10/17
- 21:47
觀元丹丘坐巫山屏風 昔遊三峽見巫山,見畫巫山宛相似。疑是天邊十二峰,飛入君家彩屏裡。 寒松蕭瑟如有聲,陽臺微茫如有情。錦衾瑤席何寂寂,楚王神女徒盈盈。 (元丹丘の屏風絵の中の巫山を見ていたら、屏風の中へ神仙の世界が突然飛んできて、それが李白の前に現前し、さながら本物の山に遊んでいる心地になり、ふと気づけば高い山に入り夢でも見ているようだったという。) われ、むかしに、三峡に遊んで、巫山を見たが、今...
李太白集 238《太白巻19-27 宴鄭參卿山池》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6771
- 2015/10/16
- 22:22
李白 宴鄭參卿山池 爾恐碧草晚,我畏朱顏移。愁看楊花飛,置酒正相宜。 歌聲送落日,舞影迴清池。今夕不盡杯,留歡更邀誰。 (鄭卿、軍事參与が山池に宴席を設けこれに参加して作った詩) 貴方は緑草の色が変わってやがて枯れて冬が来るように、幕府の元気のいい若者が元気がなくなることを心に案じているだろうが、私は、高志の此の艶のある顔立ちがやがて色褪せてゆくのをおそれる。今しも、花弁や柳絮の飛び交う春...
李太白集 237《太白巻18-16 酬岑勛見尋就元丹丘對酒相待以詩見招》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6766
- 2015/10/15
- 22:16
李白 酬岑勛見尋就元丹丘對酒相待以詩見招 黃鶴東南來,寄書寫心曲。倚松開其緘,憶我腸斷續。 不以千里遙,命駕來相招。中逢元丹丘,登嶺宴碧霄。 (岑勛という人が、使いを持って起居を候せしめ、そして元丹邱のところで酒宴をして待っているから、ぜひ来いという意味を詩に言い表して特に招請したことにより、これに答えて作り、そして後から行くというものである。したことにより、これに答えて作り...
李太白集 236《太白巻12-7 秋夜宿龍門香山寺,奉寄王方城十七丈、奉國瑩上人、從弟幼成令問》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6761
- 2015/10/14
- 22:19
李白 秋夜宿龍門香山寺,奉寄王方城十七丈、奉國瑩上人、從弟幼成令問 朝發汝海東,暮棲龍門中。水寒夕波急,木落秋山空。望極九霄迥,賞幽萬壑通。目皓沙上月,心清松下風。 (秋の夜、龍門山の香山寺に宿したことにより、この詩を賦して方城の王十七丈に寄せ、奉國寺の瑩上人、二人の從弟である幼成と令問におくったものである)朝早く、汝水の東を出発し、暮れには龍門山の山中に投宿した。秋も深まり、水は寒く、...
李太白集 235《太白巻2-8 將進酒》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6756
- 2015/10/13
- 21:27
李白 將進酒 君不見黃河之水天上來,奔流到海不復迴。君不見高堂明鏡悲白髮,朝如青絲暮成雪。 人生得意須盡歡,莫使金樽空對月。天生我材必有用,千金散盡還復來。 (富貴貧賤、皆一時の事であり、くよくよ考える事は無い、ただ飲んで酔えばよいのだ、だから、酒をお勧めしよう) 黄河九曲の水は天上からすさまじい勢いで流れ下る、奔流矢の如く東に向かって流れ、やがていったん海に流れ込めば、もはやは帰ってきたり...
李太白集 234《太白巻23-51 觀放白鷹二首其二 (寒冬十二月)》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6751
- 2015/10/12
- 21:57
李白 觀放白鷹,二首之二 寒冬十二月,蒼鷹八九毛。寄言燕雀莫相啅,自有雲霄萬里高。(寒冬の侯、新たに飼われた蒼鷹を見て、この鷹のために気を吐いて作った詩)。寒い冬の(陰暦)十二月の侯、新たに飼われた蒼鷹は、その勁翮を剪りさられ、遠挙颺去できなくしたので、間もなく狩にもちいられるだろう。そうであれば、この鷹に狙われる燕雀どもは、けっして多く集まってさえずりなどしてはならないが、この鷹にし...
李太白集 233《太白巻23-50 觀放白鷹二首其一 (八月邊風高)》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6746
- 2015/10/11
- 20:45
李白 觀放白鷹二首其一 八月邊風高,胡鷹白錦毛。孤飛一片雪,百里見秋毫。~(秋の末、白鷹を放つ鷹狩りを見て作った詩)。秋の中ごろ八月は,国境付近の岩山の上、晴れた空高く秋風が吹きすさびねけてゆく。我われが鷹狩に使っているのは優秀な胡地産の鷹で、寒くなればなるほど錦毛はうるわしく銀白色にかがやき颯爽としてくる。~子の鷹を放てば、一片の雪が孤飛し、空中に舞ったかのようである。白鷹は、周囲百里にわたって...
李太白集 232《太白巻21-6 太原早秋 (歲落眾芳歇)》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6741
- 2015/10/10
- 22:08
李白 太原早秋 歲落眾芳歇,時當大火流。霜威出塞早,雲色渡河秋。夢繞邊城月,心飛故國樓。思歸若汾水,無日不悠悠。(洛陽で知り合った元演が帰省するのに誘われて太原までの長途の旅をし、その地で客中の情を詠った詩)今年もすでに、半ばを過ぎて下り坂であり、いろんな花が散り去って無くなってしまい、時今しも大火が西流して、秋景色に変わっていく。霜が降りる寒さは、塞の城壁の外では一段と猛威を振るい...
李太白集 231《太白巻8-33 贈郭季鷹 (河東郭有道,)》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6736
- 2015/10/09
- 21:16
李白 贈郭季鷹 河東郭有道,於世若浮雲。盛德無我位,清光獨映君。恥將雞並食,長與鳳為群。一擊九千仞,相期凌紫氛。(郭季鷹にこの詩を贈る。)河東に生れた君は、いにしえの漢の儒者の同姓、郭有道のごとき人物であって、浮世の功名富貴を浮雲と同一視している。元来、盛徳にかなうような位地もないけれど、その清光は、ひとり君に映じているのである。されば、君は鳳凰と共に群れを為すべきであり、鶏や家鴨と餌...
李太白集 230《太白巻17-27 送二季之江東》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6731
- 2015/10/08
- 21:35
李白 送二季之江東 初發強中作,題詩與惠連。多慚一日長,不及二龍賢。西塞當中路,南風欲進船。雲峰出遠海,帆影掛清川。禹穴藏書地,匡山種杏田。此行俱有適,遲爾早歸旋。(季某という二人兄弟の高唐に行くのを送った詩。)六朝期、謝靈運は、はじめて強中を出発するときに、一族の甥弟謝惠連に、詩を作って与えたというが、自分も、今、丁度、その心境にある。自分は、君らに対して、一日の長を以て、上に立って居るが...
李太白集 229《太白巻17-25 江夏送張丞》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6726
- 2015/10/07
- 21:36
李白 江夏送張丞 欲別心不忍,臨行情更親。酒傾無限月,客醉幾重春。藉草依流水,攀花贈遠人。送君從此去,迴首泣迷津。(江夏において、友人の張丞の遠行を送って作ったもの)今別れようとして見ると、心に忍びず、君がいよいよ出かけるという場合に、情はさらに親しみを覚える。だから、無辺にあまねく照らす月明かりに酒を傾けると、君はこうして盃を繰り返し傾けた春が幾度もあったのにもっと酔っている。そして、草の上...
李太白集 228《太白巻17-23 江夏送友人》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6721
- 2015/10/06
- 22:21
李白 江夏送友人 雪點翠雲裘,送君黃鶴樓。黃鶴振玉羽,西飛帝王州。鳳無琅玕實,何以贈遠遊。徘徊相顧影,淚下漢江流。(江夏において、友人の遠行を送って作ったもの)北風寒く、雪がちらちら舞って翠雲の裘にも雪が点じてくるとき、黄鶴楼にのぼって君の遠遊行を送った。君は黄鶴が見事なその翅を奮って西に飛ぶがごとく、これから天長の玉清境の住める長安に赴くのである。鳳凰に比すべき我は、食らうべき琅玕竹の実さえ...
李太白集 227《太白巻15-2 送張舍人之江東》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6716
- 2015/10/05
- 22:09
李白 送張舍人之江東 張翰江東去,正值秋風時。天清一雁遠,海闊孤帆遲。白日行欲暮,滄波杳難期。吳洲如見月,千里幸相思。(張舍人というものが江東に行くのでそれを送るのに、西晋の張翰の故事を以て互いの情を詠う。)君は古、西晋の張翰のように、まさに秋風の時に值うて、同じように江東に赴かれる。時あたかも秋、天高く清くして、一雁遠く去り、海は闊くして孤帆は行くこと遲いように見える。白日は行く行く...
李太白集 226《太白巻14-35 江夏別宋之悌》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6711
- 2015/10/04
- 21:05
李白 江夏別宋之悌 楚水清若空,遙將碧海通。人分千里外,興在一杯中。谷鳥吟晴日,江猿嘯晚風。平生不下淚,於此泣無窮。(江夏で宋之悌に別れる。)漢水は澄み切っていて、その色は、青天と一般、しかも楚の国を流れる大江に入って遙かに碧海、東海さんざんにいたる碧の大海原へと通じている。今や、われら両人、人と人とは、千里のかなたにの外にあって、いまたがいに分かれようとしているのに、お互いの趣向にたいする思...
李太白集 225《太白巻8-43 贈張公洲革處士》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6706
- 2015/10/03
- 22:32
李白 贈張公洲革處士 列子居鄭圃,不將眾庶分。革侯遁南浦,常恐楚人聞。抱甕灌秋蔬,心閒遊天雲。每將瓜田叟,耕種漢水濆。(建康城南の張公洲に住んでいる處士革某に贈ったもの)むかし、列禦冦が鄭の圃にいた時、その徳高くして、能く俗と混同したから、まるで衆庶と区別がないようであった。今、革君は南浦に隠遁し、楚人の聞きおよばないことを懼れている。そこで甕を抱いて、秋になって、菜畑に水を灌ぎ、心静かにし...
李太白集 224《太白巻8-2 贈從兄襄陽少府皓》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6701
- 2015/10/02
- 22:26
李白 贈從兄襄陽少府皓 結髮未識事,所交盡豪雄。卻秦不受賞,擊晉寧為功。小節豈足言,退耕舂陵東。歸來無產業,生事如轉蓬。(李白の従兄で襄陽県の小府である李皓におくる)自分が初めて髪を結び冠を付け、人並みに男と認められはじめたころの事、まだ世間の事を知らず、豪雄の士とばかり交際していた。かくして、魯仲連が、一言して、秦を帝とせず、そのために、秦将が群をしりぞけたというようなしても、謙虚に冷静に...
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