389 韓昌黎集 巻五 320 《同李二十八夜次襄城》 韓愈 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 4271
- 2014/05/29
- 00:47
《同李二十八夜次襄城》呉元済が謀叛して印綬を盗み取ったが、平定されて宰相の率いる台室に帰ってきた。攻め入る軍のかかげる旌旗がゆれ、將壇に別れをつげるのである。凱旋の道すがら盛んな歓迎され、それに応えようとしている。騎馬の兵士の持つかがり火はまるで萬星があつまったほどにあかるいのだ。
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作者: 韓愈 817年元和十二年 50歲
卷別: 卷三四四 文體: 五言律詩
詩題: 同李二十八夜次襄城〔李正封也。〕
作地點: 襄城(河南道 / 許州 / 襄城)
及地點: 襄城(河南道 許州 襄城)
交遊: 李正封
同李二十八夜次襄城
(李正封に同行して襄城に宿する。)
周楚仍連接,川原乍屈盤。
呉元済が謀叛した淮南の地は、古代の周と楚であり、そこは隣接し地形も連なっている。川原がひろがり、高原がつづいたらき、たちまち上下左右にうねっているのだ。
雲垂天不暖,塵漲雪猶乾。
その上、雲はひくく垂れて、天からの暖かくなることが全くないのだ。塵は一帯を覆い尽くし、そこに雪が降るが猶おかんきで乾いている。
印綬歸台室,旌旗別將壇。
呉元済が謀叛して印綬を盗み取ったが、平定されて宰相の率いる台室に帰ってきた。攻め入る軍のかかげる旌旗がゆれ、將壇に別れをつげるのである。
欲知迎候盛,騎火萬星攢。
凱旋の道すがら盛んな歓迎され、それに応えようとしている。騎馬の兵士の持つかがり火はまるで萬星があつまったほどにあかるいのだ。
李二十八と同うし 夜 襄城に次【やど】る。
周・楚 仍お連接し,川原 乍【たちま】ち屈盤す。
雲は垂れ 天 暖【あたたか】ならず,塵は漲って雪猶お乾く。
印綬 台室に歸り,旌旗 將壇【しょうだん】別る。
迎候の盛を知らんと欲す,騎火 萬星 攢【あつま】る。
『同李二十八夜次襄城』 現代語訳と訳註
(本文)
同李二十八夜次襄城
周楚仍連接,川原乍屈盤。
雲垂天不暖,塵漲雪猶乾。
印綬歸台室,旌旗別將壇。
欲知迎候盛,騎火萬星攢。
(下し文)
李二十八と同うし 夜 襄城に次【やど】る。
周・楚 仍お連接し,川原 乍【たちま】ち屈盤す。
雲は垂れ 天 暖【あたたか】ならず,塵は漲って雪猶お乾く。
印綬 台室に歸り,旌旗 將壇【しょうだん】別る。
迎候の盛を知らんと欲す,騎火 萬星 攢【あつま】る。
(現代語訳)
(李正封に同行して襄城に宿する。)
呉元済が謀叛した淮南の地は、古代の周と楚であり、そこは隣接し地形も連なっている。川原がひろがり、高原がつづいたらき、たちまち上下左右にうねっているのだ。
その上、雲はひくく垂れて、天からの暖かくなることが全くないのだ。塵は一帯を覆い尽くし、そこに雪が降るが猶おかんきで乾いている。
呉元済が謀叛して印綬を盗み取ったが、平定されて宰相の率いる台室に帰ってきた。攻め入る軍のかかげる旌旗がゆれ、將壇に別れをつげるのである。
凱旋の道すがら盛んな歓迎され、それに応えようとしている。騎馬の兵士の持つかがり火はまるで萬星があつまったほどにあかるいのだ。
(訳注)
同李二十八夜次襄城
(李正封に同行して襄城に宿する。)
底本巻十。卷三四四 文體、五言律詩。李二十八は李正封。やはり裴度の幕下となり従軍し、郾城で韓愈と長い聯句をつくっている。襄城は河南省襄城県。
周楚 仍連接,川原 乍 屈盤 。
古代の周の地である長安より、呉元済が謀叛した楚の地であった淮南の地は、そこは隣接し地形も連なっている。川原がひろがり、高原がつづいたらき、ちまち上下左右にうねっているのだ。
「周楚」朝代名號、周。民族邦國名、楚。古の周の地と楚の地、ここでは、長安と、呉元済のいた淮南とをさす。
「川原」河川と原野に阻まれ、攻めるに難しいことを云う。
「乍」語義類別:時、時間、範圍時間(時刻)、乍。
「屈盤」うねる。曲折。
雲垂 天 不暖 ,塵漲 雪 猶乾 。
その上、雲はひくく垂れて、天からの暖かくなることが全くないのだ。塵は一帯を覆い尽くし、そこに雪が降ったが猶お寒気で乾いて残っている。
「雲垂」冬の雲が垂れこみ気温が上がらない。。
「塵」空気が乾燥して、冬の風の中、塵が吹きすさぶ。
「雪乾」乾いた雪が横殴りする。
印綬 歸 台室 ,旌旗 別 將壇 。
呉元済が謀叛して印綬を盗み取ったが、平定されて宰相の率いる台室に凱旋して君は帰ってきた。軍のかかげる旌旗がゆれ、將壇に別れをつげるのである。
・台室 台省と同じで、宰相のいる役所。
・迎候 歓迎。
・騎火 騎馬兵の手にもつたいまつ。
「印綬」節度使の公的印。
「台室」亭臺樓閣、臺。
「壇」寺廟道觀、壇。
欲知 迎 候盛,騎火 萬星 攢 。
凱旋の道すがら盛んな歓迎され、それに応えようとしている。騎馬の兵士の持つかがり火はまるで萬星があつまったほどにあかるいのだ。
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