559 韓昌黎集 巻五 《苦寒歌》 韓愈(韓退之)kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 5121
- 2014/11/15
- 00:40
つめたい食事というものは、腐るということが無く、清潔なのが特徴ということで、神様のお気に入りになるというものである。だから、君の家では、寒気が入る窓を埋めることであり、凍える寒気が入り込む扉部分を塞いでしまい、注意して外出をするな。
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442 《苦寒歌【案:見《外集》。】》韓愈(韓退之)ID 795年貞元11年 28歳
| | 795年貞元11年 28歳 | |
17 | 巻二 | 馬厭穀 | 馬厭穀兮, |
18 | 巻五 | 古史散左右, | |
| |||
| |||
19 | 補遺・外集 | 苦寒歌 | 黃昏苦寒歌, |
作年: 795年貞元十一年28歲
卷別: 卷三四五 文體: 雜言古詩
詩題: 苦寒歌
苦寒歌
(韓愈門下の窮士であった者たちのために、気焔を吐いたもの。)
黃昏苦寒歌,夜半不能休。
夕暮れになると苦しいほどの寒波がすごいので乗り越えるために歌うと、その寒さはやむことが無い。
豈不有陽春,節歲聿其周。
もとより、陽春の季節がないというわけではないし、節物歳月は間違いなく循環するものであるから、寒さにいじけて閉口することはないのである。
君何愛重裘,兼味養大賢。
そういうことで一時我慢すればよいことなのに、君はどうしてそんなに厚毛皮衣を好んで欲しがるのか、大賢であるものにとって種類が多くて結構な御馳走を採れば寒くはない。
冰食葛制神所憐,
つめたい食事というものは、腐るということが無く、清潔なのが特徴ということで、神様のお気に入りになるというものである。
填窗塞戶慎勿出,暄風暖景明年日。
だから、君の家では、寒気が入る窓を埋めることであり、凍える寒気が入り込む扉部分を塞いでしまい、注意して外出をするな。そうしておれば、風はぬるくなり、景色は暖かく、世の中は春めいてくるのであるから、歳が開けることでまた楽しい行楽の季節になるのである。
(苦寒歌)
黃昏 寒に苦しんで歌い,夜半 休むに能わず。
豈に陽春有らざらんや,節歲 聿【つい】に其れ周らん。
君 何ぞ重裘を愛でて,兼味 大賢を養う。
冰食 葛制 神 憐む所,
窗を填【うず】め 戶を塞いで 慎んで出ずる勿れ,暄風 暖景 明年の日。
『苦寒歌』 現代語訳と訳註
(本文)
苦寒歌
黃昏苦寒歌,夜半不能休。
豈不有陽春,節歲聿其周。
君何愛重裘,兼味養大賢。
冰食葛制神所憐,
填窗塞戶慎勿出,暄風暖景明年日。
(下し文)
(苦寒歌)
黃昏 寒に苦しんで歌い,夜半 休むに能わず。
豈に陽春有らざらんや,節歲 聿【つい】に其れ周らん。
君 何ぞ重裘を愛でて,兼味 大賢を養う。
冰食 葛制 神 憐む所,
窗を填【うず】め 戶を塞いで 慎んで出ずる勿れ,暄風 暖景 明年の日。
(現代語訳)
(韓愈門下の窮士であった者たちのために、気焔を吐いたもの。)
夕暮れになると苦しいほどの寒波がすごいので乗り越えるために歌うと、その寒さはやむことが無い。
もとより、陽春の季節がないというわけではないし、節物歳月は間違いなく循環するものであるから、寒さにいじけて閉口することはないのである。
そういうことで一時我慢すればよいことなのに、君はどうしてそんなに厚毛皮衣を好んで欲しがるのか、大賢であるものにとって種類が多くて結構な御馳走を採れば寒くはない。
つめたい食事というものは、腐るということが無く、清潔なのが特徴ということで、神様のお気に入りになるというものである。
だから、君の家では、寒気が入る窓を埋めることであり、凍える寒気が入り込む扉部分を塞いでしまい、注意して外出をするな。そうしておれば、風はぬるくなり、景色は暖かく、世の中は春めいてくるのであるから、歳が開けることでまた楽しい行楽の季節になるのである。
(訳注)
苦寒歌
(韓愈門下の窮士であった者たちのために、気焔を吐いたもの。)
このブログで紹介した同種の詩は以下の通り。
苦寒 韓愈<45>#1 Ⅱ韓退之(韓愈)詩320 紀頌之の漢詩ブログ 1039
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黃昏苦寒歌,夜半不能休。
夕暮れになると苦しいほどの寒波がすごいので乗り越えるために歌うと、その寒さはやむことが無い。
豈不有陽春,節歲聿其周。
もとより、陽春の季節がないというわけではないし、節物歳月は間違いなく循環するものであるから、寒さにいじけて閉口することはないのである。
陽春 1 陽気のみちた暖かい春。「―の候」2 陰暦正月の異称。
聿其周 ついに循環してくるということ。
君何愛重裘,兼味養大賢。
そういうことで一時我慢すればよいことなのに、君はどうしてそんなに厚毛皮衣を好んで欲しがるのか、大賢であるものにとって種類が多くて結構な御馳走を採れば寒くはない。
重裘 厚毛皮衣。
兼味 種類が多くて結構な御馳走。
冰食葛制神所憐,
つめたい食事というものは、腐るということが無く、清潔なのが特徴ということで、神様のお気に入りになるというものである。
葛制 葛の繊維で織った衣というので、清潔なのが特徴ということ。
神所憐 神様のお気に入りになること。
填窗塞戶慎勿出,暄風暖景明年日。
だから、君の家では、寒気が入る窓を埋めることであり、凍える寒気が入り込む扉部分を塞いでしまい、注意して外出をするな。そうしておれば、風はぬるくなり、景色は暖かく、世の中は春めいてくるのであるから、歳が開けることでまた楽しい行楽の季節になるのである。
慎勿出 注意して外出をするな。
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- カテゴリ:韓昌黎集 全十一巻
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