巻1 41 李太白集 《0141 古風五十九首之四十一》 李白kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 5506
- 2015/02/05
- 22:18
李白《0141 古風五十九首之四十一》既に仙術を習得し、朝には紫泥の海に行って戯れ、夕べには霞と見間違えるかと見える様に赤い衣を着て自由に天を飛び廻る。こうして、手を振って崑崙の西に生えている若木を斬り折り、これをもって一たびはらえば落ちかかった太陽を招きかえすことが出来るというので、その通力は大したものである。
これをただの一度だけ飲めば、万歳の齢を得るというので、どうして、いまさら、塵界の世俗に又帰ろうというのか。願わくば、長風に随って飛び去り、飄揚とし得て、勝手気ままに、天外を駆け巡りたいものである。
製作年: 745年 天寶四年 45歲
卷別: 卷一六一 文體: 五言古詩
詩題: 古風,五十九首之四十一
古風,五十九首之四十一
(遊仙郷の詩)
朝弄紫沂海,夕披丹霞裳。
既に仙術を習得し、朝には紫泥の海に行って戯れ、夕べには霞と見間違えるかと見える様に赤い衣を着て自由に天を飛び廻る。
揮手折若木,拂此西日光。
こうして、手を振って崑崙の西に生えている若木を斬り折り、これをもって一たびはらえば落ちかかった太陽を招きかえすことが出来るというので、その通力は大したものである。
雲臥遊八極,玉顏已千霜。
こうなれば、この身を雲に臥したままで精神を八極の表に遊ばせて、顔色は他のようであり、千年を経たとしても少しも変わった様子がないのである。
飄飄入無倪,稽首祈上皇。
呼我遊太素,玉杯賜瓊漿。
一餐歷萬歲,何用還故鄉。
永隨長風去,天外恣飄揚。
(古風,五十九首の四十一)
朝に 紫の沂海に弄し,夕に丹霞の裳を披く。
手を揮って若木を折り,此の西日の光を拂う。
雲臥して八極に遊び,玉顏 已に千霜。
#2
飄飄として無倪に入り,稽首して上皇に祈る。
我を呼んで太素に遊び,玉杯 瓊漿を賜う。
一餐 萬歲を歷て,何んぞ故鄉に還るを用いん。
永く長風に隨って去り,天外 恣【ほしいまま】に飄揚せん。
『古風,五十九首之四十一』 現代語訳と訳註
(本文)
古風,五十九首之四十一
朝弄紫沂海,夕披丹霞裳。
揮手折若木,拂此西日光。
雲臥遊八極,玉顏已千霜。
(下し文)
古風,五十九首之四十一
朝弄紫沂海,夕披丹霞裳。
揮手折若木,拂此西日光。
雲臥遊八極,玉顏已千霜。
(現代語訳)
(遊仙郷の詩)
既に仙術を習得し、朝には紫泥の海に行って戯れ、夕べには霞と見間違えるかと見える様に赤い衣を着て自由に天を飛び廻る。
こうして、手を振って崑崙の西に生えている若木を斬り折り、これをもって一たびはらえば落ちかかった太陽を招きかえすことが出来るというので、その通力は大したものである。
こうなれば、この身を雲に臥したままで精神を八極の表に遊ばせて、顔色は他のようであり、千年を経たとしても少しも変わった様子がないのである。
(訳注)
古風,五十九首之四十一
古風とは古体の詩というほどのことで、漢魏の間に完成した五言古詩の継承を目指すものである。諸篇は一時の作でなく、折にふれて作られた無題の詩を後から編集し、李白の生き方を述べたものである。
(遊仙郷の詩)
朝弄紫沂海,夕披丹霞裳。
既に仙術を習得し、朝には紫泥の海に行って戯れ、夕べには霞と見間違えるかと見える様に赤い衣を着て自由に天を飛び廻る。
紫沂海 東方朔が仙郷の紫沂の海に入って何年も遊んで汚れた着物を紫水で洗濯し、帰った。浦島太郎のように年を経ていた。
丹霞裳 赤い色の衣。
揮手折若木,拂此西日光。
こうして、手を振って崑崙の西に生えている若木を斬り折り、これをもって一たびはらえば落ちかかった太陽を招きかえすことが出来るというので、その通力は大したものである。
若木 若木は崑崙の西に生えている。楚辞、離騒「折若木以拂日兮、聯逍遥以相羊」
雲臥遊八極,玉顏已千霜。
こうなれば、この身を雲に臥したままで精神を八極の表に遊ばせて、顔色は他のようであり、千年を経たとしても少しも変わった様子がないのである。
八極 八方、宇宙。
製作年: 745年 天寶四年 45歲
卷別: 卷一六一 文體: 五言古詩
詩題: 古風,五十九首之四十一
古風,五十九首之四十一
(遊仙郷の詩)
朝弄紫沂海,夕披丹霞裳。
既に仙術を習得し、朝には紫泥の海に行って戯れ、夕べには霞と見間違えるかと見える様に赤い衣を着て自由に天を飛び廻る。
揮手折若木,拂此西日光。
こうして、手を振って崑崙の西に生えている若木を斬り折り、これをもって一たびはらえば落ちかかった太陽を招きかえすことが出来るというので、その通力は大したものである。
雲臥遊八極,玉顏已千霜。
こうなれば、この身を雲に臥したままで精神を八極の表に遊ばせて、顔色は他のようであり、千年を経たとしても少しも変わった様子がないのである。
#2
飄飄入無倪,稽首祈上皇。
やがて、飄々としてどこまでも限りの無い大空にかけ行って、天宮に朝し、警手して上皇に拝謁していのる。
呼我遊太素,玉杯賜瓊漿。
上皇はかたじけなくも我を召して、元気の集まれる太素の境に遊ばしめ結構な玉の盃に仙液を注いで、下し賜ったのである。
一餐歷萬歲,何用還故鄉。
これをただの一度だけ飲めば、万歳の齢を得るというので、どうして、いまさら、塵界の世俗に又帰ろうというのか。
永隨長風去,天外恣飄揚。
願わくば、長風に随って飛び去り、飄揚とし得て、勝手気ままに、天外を駆け巡りたいものである。
(古風,五十九首の四十一)
朝に 紫の沂海に弄し,夕に丹霞の裳を披く。
手を揮って若木を折り,此の西日の光を拂う。
雲臥して八極に遊び,玉顏 已に千霜。
#2
飄飄として無倪に入り,稽首して上皇に祈る。
我を呼んで太素に遊び,玉杯 瓊漿を賜う。
一餐 萬歲を歷て,何んぞ故鄉に還るを用いん。
永く長風に隨って去り,天外 恣【ほしいまま】に飄揚せん。
『古風,五十九首之四十一』 現代語訳と訳註
(本文) #2
飄飄入無倪,稽首祈上皇。
呼我遊太素,玉杯賜瓊漿。
一餐歷萬歲,何用還故鄉。
永隨長風去,天外恣飄揚。
(含異文):
朝弄紫沂海【朝駕碧鸞車】,夕披丹霞裳。
揮手折若木,拂此西日光。
雲臥遊八極【雲舉遊八極】,玉顏已千霜【玉顏如清霜】。
飄飄入無倪,稽首祈上皇。
呼我遊太素,玉杯賜瓊漿。
一餐歷萬歲,何用還故鄉。
永隨長風去,天外恣飄揚【一本無此二句。】。
(下し文) #2
飄飄として無倪に入り,稽首して上皇に祈る。
我を呼んで太素に遊び,玉杯 瓊漿を賜う。
一餐 萬歲を歷て,何んぞ故鄉に還るを用いん。
永く長風に隨って去り,天外 恣【ほしいまま】に飄揚せん。
(現代語訳) #2
やがて、飄々としてどこまでも限りの無い大空にかけ行って、天宮に朝し、警手して上皇に拝謁していのる。
上皇はかたじけなくも我を召して、元気の集まれる太素の境に遊ばしめ結構な玉の盃に仙液を注いで、下し賜ったのである。
これをただの一度だけ飲めば、万歳の齢を得るというので、どうして、いまさら、塵界の世俗に又帰ろうというのか。
願わくば、長風に随って飛び去り、飄揚とし得て、勝手気ままに、天外を駆け巡りたいものである。
(訳注)
古風,五十九首之四十一
古風とは古体の詩というほどのことで、漢魏の間に完成した五言古詩の継承を目指すものである。諸篇は一時の作でなく、折にふれて作られた無題の詩を後から編集し、李白の生き方を述べたものである。
(遊仙郷の詩)
飄飄入無倪,稽首祈上皇。
やがて、飄々としてどこまでも限りの無い大空にかけ行って、天宮に朝し、警手して上皇に拝謁していのる。
無倪 どこまでも限りの無い大空。
稽首 警手して上皇に拝謁する。
呼我遊太素,玉杯賜瓊漿。
上皇はかたじけなくも我を召して、元気の集まれる太素の境に遊ばしめ結構な玉の盃に仙液を注いで、下し賜ったのである。
太素 《黄帝外経》とともに前漢末期(前1世紀末)に存在したと記録されているが,どちらも早い時期に失われてしまい,その正確な内容も内経と外経にどのような区別があったかも不明である。
瓊漿 仙人の飲み物。また美酒。
一餐歷萬歲,何用還故鄉。
これをただの一度だけ飲めば、万歳の齢を得るというので、どうして、いまさら、塵界の世俗に又帰ろうというのか。
永隨長風去,天外恣飄揚。
願わくば、長風に随って飛び去り、飄揚とし得て、勝手気ままに、天外を駆け巡りたいものである。
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