巻1 43 李太白集 《0144 古風五十九首之四十四》 李白kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 5521
- 2015/02/08
- 22:29
李白《古風五十九首之四十四》(この詩は、詩経の語句を巧みに、点綴しそれによって離隔の思いを述べ、女盛りを過ぎた女性が棄てられるのを自己に比したものである。)姫葛は、生き生きとして、緑鮮やかに、紛然としてふさふさと垂れ、それがジョブそうな松柏の枝に巻き付いている。
製作年:743年 天寶二年 43歲
卷別: 卷一六一 文體: 五言古詩
詩題: 古風,五十九首之四十四
作地點: 長安(京畿道 / 京兆府 / 長安)
古風,五十九首之四十四
綠蘿紛葳蕤,繚繞松柏枝。
草木有所託,歲寒尚不移。
奈何夭桃色,坐歎葑菲詩。
玉顏豔紅彩,雲髮非素絲。
君子恩已畢,賤妾將何為。
(この詩は、詩経の語句を巧みに、点綴しそれによって離隔の思いを述べ、女盛りを過ぎた女性が棄てられるのを自己に比したものである。)
姫葛は、生き生きとして、緑鮮やかに、紛然としてふさふさと垂れ、それがジョブそうな松柏の枝に巻き付いている。
姫葛は、もとより非常の草木であるが、託する所を知り、そして、松柏は、歳寒くして猶お、その色を改めぬという勁節を有しているから、姫葛は、やはり己が色も、また,何時までも変わらぬようにとこいねがっている。女が男に嫁するのも、やはり、この通りで、心を一つにして、何時までも変わらぬようにと願うのである。かくのごとく長しえに変わらぬようにと希うて身を託したのである。
その顔色は、さながら夭桃の綽々たるがごとく、きわめて美しきにかかわらず、わずかの間に、かの詩経谷風の詩にあるように、夫に棄てられてしまった。
もとより、色の衰えたために、愛がゆるむのならば仕方ないとして、その人はいまだに衰えず、その玉郎は、花の如く紅のつやがあるし、その髪は雲の如く長く美しく、白い糸の変じたいというわけでもない。
もとより、色の衰えたために、愛がゆるむのならば仕方ないとして、その人はいまだに衰えず、その玉郎は、花の如く紅のつやがあるし、その髪は雲の如く長く美しく、白い糸の変じたいというわけでもない。
古風,五十九首之四十四
綠蘿は葳蕤【いすい】紛たり,繚繞【りょうじょう】す松柏の枝。
草木 託する所有り,歲寒 尚【こいねが】わくば移らざらん。
夭桃の色を奈何せん,坐して歎ず 葑菲の詩。
玉顏 紅彩豔なり,雲髮 素絲に非ず。
君子 恩 已に畢る,賤妾 將に何をか為さんとす。
『古風,五十九首之四十四』 現代語訳と訳註
(本文)
古風,五十九首之四十四
綠蘿紛葳蕤,繚繞松柏枝。
草木有所託,歲寒尚不移。
奈何夭桃色,坐歎葑菲詩。
玉顏豔紅彩,雲髮非素絲。
君子恩已畢,賤妾將何為。
(下し文)
古風,五十九首之四十四
綠蘿は葳蕤【いすい】紛たり,繚繞【りょうじょう】す松柏の枝。
草木 託する所有り,歲寒 尚【こいねが】わくば移らざらん。
夭桃の色を奈何せん,坐して歎ず 葑菲の詩。
玉顏 紅彩豔なり,雲髮 素絲に非ず。
君子 恩 已に畢る,賤妾 將に何をか為さんとす。
(現代語訳)
(この詩は、詩経の語句を巧みに、点綴しそれによって離隔の思いを述べ、女盛りを過ぎた女性が棄てられるのを自己に比したものである。)
姫葛は、生き生きとして、緑鮮やかに、紛然としてふさふさと垂れ、それがジョブそうな松柏の枝に巻き付いている。
姫葛は、もとより非常の草木であるが、託する所を知り、そして、松柏は、歳寒くして猶お、その色を改めぬという勁節を有しているから、姫葛は、やはり己が色も、また,何時までも変わらぬようにとこいねがっている。女が男に嫁するのも、やはり、この通りで、心を一つにして、何時までも変わらぬようにと願うのである。かくのごとく長しえに変わらぬようにと希うて身を託したのである。
その顔色は、さながら夭桃の綽々たるがごとく、きわめて美しきにかかわらず、わずかの間に、かの詩経谷風の詩にあるように、夫に棄てられてしまった。
もとより、色の衰えたために、愛がゆるむのならば仕方ないとして、その人はいまだに衰えず、その玉郎は、花の如く紅のつやがあるし、その髪は雲の如く長く美しく、白い糸の変じたいというわけでもない。
もとより、色の衰えたために、愛がゆるむのならば仕方ないとして、その人はいまだに衰えず、その玉郎は、花の如く紅のつやがあるし、その髪は雲の如く長く美しく、白い糸の変じたいというわけでもない。
(訳注)
古風,五十九首之四十四
(この詩は、詩経の語句を巧みに、点綴しそれによって離隔の思いを述べ、女盛りを過ぎた女性が棄てられるのを自己に比したものである。)
綠蘿紛葳蕤,繚繞松柏枝。
姫葛は、生き生きとして、緑鮮やかに、紛然としてふさふさと垂れ、それがジョブそうな松柏の枝に巻き付いている。
綠蘿 姫葛
葳蕤 ふさふさと垂れているさま。
草木有所託,歲寒尚不移。
姫葛は、もとより非常の草木であるが、託する所を知り、そして、松柏は、歳寒くして猶お、その色を改めぬという勁節を有しているから、姫葛は、やはり己が色も、また,何時までも変わらぬようにとこいねがっている。女が男に嫁するのも、やはり、この通りで、心を一つにして、何時までも変わらぬようにと願うのである。かくのごとく長しえに変わらぬようにと希うて身を託したのである。
奈何夭桃色,坐歎葑菲詩。
その顔色は、さながら夭桃の綽々たるがごとく、きわめて美しきにかかわらず、わずかの間に、かの詩経谷風の詩にあるように、夫に棄てられてしまった。
夭桃色 《詩経、国風・周南》「桃之夭夭、灼灼其華。」(桃の夭夭たる、灼灼たり其の華)
葑菲詩 《詩経、邶風》「習習谷風,以陰以雨。黽勉同心,不宜有怒。」習習たる谷風、以て陰(くも)り以て雨ふる。黽勉(びんべん)として心を同じくして、怒ること有る宜からず。
玉顏豔紅彩,雲髮非素絲。
もとより、色の衰えたために、愛がゆるむのならば仕方ないとして、その人はいまだに衰えず、その玉郎は、花の如く紅のつやがあるし、その髪は雲の如く長く美しく、白い糸の変じたいというわけでもない。
君子恩已畢,賤妾將何為。
しかるに、君子の恩は、既に終わって、全く棄てられたのである。もとより棄てられる覚えがないから、更に訳が分からぬが、もはや、何とも致し方のないしだいである。
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