李太白集 74《太白巻 二十五37 春感詩 》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 5951
- 2015/05/05
- 21:49
春感詩
茫茫南與北,道直事難諧。
榆莢錢生樹,楊花玉糝街。
塵縈遊子面,蝶弄美人釵。
卻憶青山上,雲門掩竹齋。
この国土は、南から北へ広々としてはるかで、際涯がない、自分の道が真っ直ぐであるほど、万事うまく成功しないものだ。
李太白集 74《太白巻 二十五37 春感詩 》 李白 | kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 5951 |
index-3*Ⅰ-3- 720年開元八年20歳 | 6首 | ||
No. | 詩題 | 詩文初句 | |
1 | 大鵬一日同風起, | 卷八 | |
2 | 酬宇文少府見贈桃竹書筒 | 桃竹書筒綺繡文, | 巻十八 |
3 | 登錦城散花樓 | 日照錦城頭, | 巻二十 |
4 | 登峨眉山 | 蜀國多仙山, | 巻二十 |
5 | 冬日歸舊山 | 未洗染塵纓, | 巻二十五 |
6 | 春感詩 | 茫茫南與北, | 巻二十五 |
制作年: 720年開元八年20歲
卷別: 卷一八五 文體: 五言律詩
詩題: 春感詩〔白隱居戴天大匡山,往來旁郡,依潼江趙徵君蕤。蕤亦節士,任俠有氣,善為縱橫學,著書號長短經。白從學歲餘,去遊成都,賦此詩,益州刺史蘇頲見而異之。〕〔見《唐詩紀事》、《詩紀》。】
作地點: 錦城(劍南道北部 / 益州 / 錦城)
及地點: 雲門寺 (江南東道 越州 山陰)
春感詩
(春になって思うこと)
茫茫南與北,道直事難諧。
この国土は、南から北へ広々としてはるかで、際涯がない、自分の道が真っ直ぐであるほど、万事うまく成功しないものだ。
榆莢錢生樹,楊花玉糝街。
今、春も終わり、漢の時代の錢の形をした楡の実が樹になっている、楊柳の花は散り乱れて宝玉を街中にしいたようである。
塵縈遊子面,蝶弄美人釵。
車馬が行き交う道路の上には、塵埃が旅人の顔面に降りかかるし、蛺蝶は美人の簪をもてあそんで、飛び廻っている。
卻憶青山上,雲門掩竹齋。
街がこんな状態でさわがしいものであるから道を究めることなどできないから、自分としては青山のほとりに分け入り、雲門の竹林に掩われた書斎に静かに座りたいものだと思う。
(春感詩)
茫茫たり 南と北と,道直くして 事 諧【かな】い難し。
榆莢【ゆきょう】錢 樹に生じ,楊花 玉 街に糝す。
塵は縈【めぐ】るの遊子の面,蝶は弄す 美人の釵。
卻って憶う 青山の上,雲門に竹齋を掩う。
『春感詩』 現代語訳と訳註
(本文)
春感詩
茫茫南與北,道直事難諧。
榆莢錢生樹,楊花玉糝街。
塵縈遊子面,蝶弄美人釵。
卻憶青山上,雲門掩竹齋。
(下し文)
(春感詩)
茫茫たり 南と北と,道直くして 事 諧【かな】い難し。
榆莢【ゆきょう】錢 樹に生じ,楊花 玉 街に糝す。
塵は縈【めぐ】るの遊子の面,蝶は弄す 美人の釵。
卻って憶う 青山の上,雲門に竹齋を掩う。
(現代語訳)
(春になって思うこと)
この国土は、南から北へ広々としてはるかで、際涯がない、自分の道が真っ直ぐであるほど、万事うまく成功しないものだ。
今、春も終わり、漢の時代の錢の形をした楡の実が樹になっている、楊柳の花は散り乱れて宝玉を街中にしいたようである。
車馬が行き交う道路の上には、塵埃が旅人の顔面に降りかかるし、蛺蝶は美人の簪をもてあそんで、飛び廻っている。
街がこんな状態でさわがしいものであるから道を究めることなどできないから、自分としては青山のほとりに分け入り、雲門の竹林に掩われた書斎に静かに座りたいものだと思う。
(訳注)
春感詩
(春になって思うこと)
茫茫南與北,道直事難諧。
この国土は、南から北へ広々としてはるかで、際涯がない、自分の道が真っ直ぐであるほど、万事うまく成功しないものだ。
茫茫 1 広々としてはるかなさま。2 ぼんやりかすんではっきりしないさま。3 草・髪などが伸びて乱れているさま。
榆莢錢生樹,楊花玉糝街。
今、春も終わり、漢の時代の錢の形をした楡の実が樹になっている、楊柳の花は散り乱れて宝玉を街中にしいたようである。
榆莢 漢代錢名,即莢錢。重三銖,錢面有「漢興」二字。見漢書.卷二十四.食貨志下。榆樹在春季結成的果實。
塵縈遊子面,蝶弄美人釵。
車馬が行き交う道路の上には、塵埃が旅人の顔面に降りかかるし、蛺蝶は美人の簪をもてあそんで、飛び廻っている。
卻憶青山上,雲門掩竹齋。
街がこんな状態でさわがしいものであるから道を究めることなどできないから、自分としては青山のほとりに分け入り、雲門の竹林に掩われた書斎に静かに座りたいものだと思う。
青山上 四川の靑城山の道教本山の事であろう。李白は載天山から、青城山を経て、峨嵋山に遊んでいる。
雲門 江南東道 越州、山陰の雲門寺で、蜀を後にして旅に出たいということ。
「李白詩全集 卷二十五 (補遺) 三十六首」カテゴリの最新記事
- 75 《別匡山》ndex-4 1-4 724年開元十二年24歳から 岷山で小鳥と暮らし、峨嵋山で遊ぶ<75> Ⅰ李白詩1240 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4748
- 74 《春感詩》Index-3Ⅰ- 2-720年開元八年20歳から23歳 成都・峨嵋山に遊ぶ <74> Ⅰ李白詩1238 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4738
- 73-#2 《冬日歸舊山》Index-3Ⅰ- 2-720年開元八年20歳から23歳 成都・峨嵋山に遊ぶ <73-#2> Ⅰ李白詩1238 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4738
- 73-#1 《冬日歸舊山》Index-3Ⅰ- 2-720年開元八年20歳から23歳 成都・峨嵋山に遊ぶ <73-#1> Ⅰ李白詩1237 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4733
- 66 《贈江油尉》Index-2 Ⅰ-1-718年開元六年18歳 載天山に隠れ道士の修行 <66> Ⅰ李白詩1230 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4698
- 65 《雨後望月》Index-1Ⅰ―1 715年開元三年15歳 剣術を好み賦を作る <65> Ⅰ李白詩1229 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4693
- 64 《初月》Index-1Ⅰ―1 715年開元三年15歳 剣術を好み賦を作る <64> Ⅰ李白詩1228 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4688
- 63 《曉晴【晚晴】》Index-1Ⅰ―1 715年開元三年15歳 剣術を好み賦を作る <63> Ⅰ李白詩1227 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4683
- 62 《對雨》Ⅰ―1 715年開元三年15歳 剣術を好み賦を作る <62> Ⅰ李白詩1226 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4678
- 61 《望夫石》Ⅰ―1 715年開元三年15歳 剣術を好み賦を作る <61> Ⅰ李白詩1225 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4673
- 60 《題竇圌山》Ⅰ―1 715年開元三年15歳 剣術を好み賦を作る <60> Ⅰ李白詩1224 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4668
- 李太白―(25) 《李白詩全集 卷二十五 (補遺) 三十六首》 973詩<李太白―(25)> Ⅰ李白詩1140 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4248
「Index-3Ⅰ- 2-720年開元八年20歳から23歳」カテゴリの最新記事
- 74 《春感詩》Index-3Ⅰ- 2-720年開元八年20歳から23歳 成都・峨嵋山に遊ぶ <74> Ⅰ李白詩1238 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4738
- 73-#2 《冬日歸舊山》Index-3Ⅰ- 2-720年開元八年20歳から23歳 成都・峨嵋山に遊ぶ <73-#2> Ⅰ李白詩1238 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4738
- 73-#1 《冬日歸舊山》Index-3Ⅰ- 2-720年開元八年20歳から23歳 成都・峨嵋山に遊ぶ <73-#1> Ⅰ李白詩1237 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4733
- 61 《登峨眉山》Index-2Ⅰ- 2-720年開元八年20歳13登峨眉山蜀國多仙山, <61> Ⅰ李白詩1225 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4673
- 71 《登錦城散花樓》Index-2Ⅰ- 2-720年開元八年20歳12登錦城散花樓日照錦城頭, <60> Ⅰ李白詩1224 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4668
- 70 《酬宇文少府見贈桃竹書筒》Index-3Ⅰ- 2-720年開元八年20歳から23歳 成都・峨嵋山に遊ぶ <70> Ⅰ李白詩1234 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4718
- 69 《上李邕》Index-3Ⅰ- 2-720年開元八年20歳から23歳 成都・峨嵋山に遊ぶ <69> Ⅰ李白詩1233 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4713
- テーマ:詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
- ジャンル:学問・文化・芸術
- カテゴリ:李太白集 巻二十五
- CM:0
最新記事
- 長い間ブログを休校している件について (09/01)
- 李太白集 397《太白巻23-02效古二首其一》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7573 (04/04)
- 李太白集 396《太白巻二十二40憶東山二首 其二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7568 (04/03)
- 李太白集 395《太白巻二十二39憶東山二首 其一》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7563 (03/30)
- 李太白集 394《太白巻二十08杜陵絕句》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7558 (03/29)
- 李太白集 393《太白巻十九18朝下過盧郎中敘舊游》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7553 (03/28)
- 李太白集 392《太白巻十八12金門答蘇秀才》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7548 (03/27)
- 太白集 391《太白巻十九17下終南山過斛斯山人宿置酒》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7543 (03/26)
- 太白集 390《太白巻十六33 送長沙陳太守,二首之二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7538 (03/25)
- 李太白集 389《太白巻十六32 送長沙陳太守,二首之一》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7533 (03/24)
- 李太白集 388《太白巻十六26 送祝八之江東賦得浣紗石》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7528 (03/23)
- 李太白集 387《太白巻十六23-《送白利從金吾董將軍西征》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7523 (03/22)
- 李太白集 386《太白巻十六21 送族弟綰從軍安西》(漢家兵馬乘北風) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7508 (03/19)
- 李太白集 385《太白巻十六18-3-《送外甥鄭灌從軍,三首之三》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7503 (03/18)
- 李太白集 384《太白巻十六18-2 送外甥鄭灌從軍,三首之二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7498 (03/17)
- 李太白集 383《太白巻十六18-1 送外甥鄭灌從軍,三首之一》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7493 (03/16)
- 李太白集 382《太白巻十六13 送張遙之壽陽幕府》 (壽陽信天險,) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7488 (03/15)
- 李太白集 381《太白巻十六10 送程劉二侍郎兼獨孤判官赴安西幕府》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7483 (03/14)
- 李太白集 381《太白巻十六10 送程劉二侍郎兼獨孤判官赴安西幕府》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7483 (03/13)
- 李太白集 380《太白巻十六08 送竇司馬貶宜春》 (天馬白銀鞍,) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7478 (03/12)
- 李太白集 379《太白巻十四34 贈別王山人歸布山》(王子析道論,) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7473 (03/11)
- 李太白集 378《太白巻十二06-夕霽杜陵登樓寄韋繇》 (浮陽滅霽景) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7468 (03/10)
- 李太白集 377《太白巻巻十二05-《望終南山寄紫閣隱者》(出門見南山) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7463 (03/09)
- 李太白集 376《太白巻八36 贈盧徵君昆弟》 (明主訪賢逸) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7458 (03/08)
- 李太白集 375《太白巻八22 贈郭將軍》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7453 (03/07)
- 李太白集 374《太白巻六10-《同族弟金城尉叔卿燭照山水壁畫歌》 (高堂粉壁圖蓬瀛) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7448 (03/06)
- 李太白集 373《太白巻六07 西嶽雲臺歌送丹丘子》 (西嶽崢嶸何壯哉) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7443 (03/05)
- 李太白集 372《太白巻六05 玉壺吟》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7438 (03/04)
- 李太白集 371《太白巻卷六04-《侍從宜春苑,奉詔賦龍池柳色初青,聽新鶯百囀歌》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7433 (03/03)
- 李太白集 370《太白巻五 24-秋思》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7428 (03/02)