李太白集 202《太白巻19-1 遊南陽白水登石激作》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6591
- 2015/09/10
- 20:55
朝涉白水源,暫與人俗疏。島嶼佳境色,江天涵清虛。
目送去海雲,心閒遊川魚。長歌盡落日,乘月歸田廬。
(南陽の白河に遊んだ時、石激という名のついた岩山に登って作った詩)その朝白水の上流の源を渡り歩いて、しばらく進んでゆけば、そこは浮世を離れたような心地の所であった。川中の島嶼は景色が特別に良いのである、そして、そこには、水天一色、廣く澄みわたっているのである。その海上に向かって飛んでゆく雲を目で追って行くと、その時の心は、川水中の遊魚のような感じで、清閒である。こうして、長歌して、その日の夕日が沈み尽くすまでそこに留まり、やがて月に乗じて、田間の庵に帰ってきた。
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203 《巻19-1 遊南陽白水登石激作 (朝涉白水源)》Index-12 Ⅱ―7 -732年開元二十年32歳 12首
年:732年開元二十年32歳
卷別: 卷一七九 李太白集巻19 1首目 文體:五言古詩
詩題: 遊南陽白水登石激作
作地點: 南陽(山南東道 / 鄧州 / 南陽)
及地點: 白水 (山南東道 鄧州 南陽) 別名:淯水、白河
石激 (山南東道 鄧州 南陽)
遊南陽白水登石激作
(南陽の白河に遊んだ時、石激という名のついた岩山に登って作った詩)
朝涉白水源,暫與人俗疏。
その朝白水の上流の源を渡り歩いて、しばらく進んでゆけば、そこは浮世を離れたような心地の所であった。
島嶼佳境色,江天涵清虛。
川中の島嶼は景色が特別に良いのである、そして、そこには、水天一色、廣く澄みわたっているのである
目送去海雲,心閒遊川魚。
その海上に向かって飛んでゆく雲を目で追って行くと、その時の心は、川水中の遊魚のような感じで、清閒である。
長歌盡落日,乘月歸田廬。
こうして、長歌して、その日の夕日が沈み尽くすまでそこに留まり、やがて月に乗じて、田間の庵に帰ってきた。
(遊南陽の白水にび 石激に登って作る)
朝に白水の源を涉り,暫く人俗と疏なり。
島嶼 境色佳なり,江天 清虛を涵【ひた】す。
目は送る 海に去る雲を,心は閒なる 川に遊ぶ魚に。
長歌 落日まで盡くし,月に乘じて 田廬に歸る。
『遊南陽白水登石激作』 現代語訳と訳註解説
(本文)
遊南陽白水登石激作
朝涉白水源,暫與人俗疏。
島嶼佳境色,江天涵清虛。
目送去海雲,心閒遊川魚。
長歌盡落日,乘月歸田廬。
(下し文)
(遊南陽の白水にび 石激に登って作る)
朝に白水の源を涉り,暫く人俗と疏なり。
島嶼 境色佳なり,江天 清虛を涵【ひた】す。
目は送る 海に去る雲を,心は閒なる 川に遊ぶ魚に。
長歌 落日まで盡くし,月に乘じて 田廬に歸る。
(現代語訳)
(南陽の白河に遊んだ時、石激という名のついた岩山に登って作った詩)
その朝白水の上流の源を渡り歩いて、しばらく進んでゆけば、そこは浮世を離れたような心地の所であった。
川中の島嶼は景色が特別に良いのである、そして、そこには、水天一色、廣く澄みわたっているのである
その海上に向かって飛んでゆく雲を目で追って行くと、その時の心は、川水中の遊魚のような感じで、清閒である。
こうして、長歌して、その日の夕日が沈み尽くすまでそこに留まり、やがて月に乗じて、田間の庵に帰ってきた。
遊南陽白水登石激作
(南陽の白河に遊んだ時、石激という名のついた岩山に登って作った詩)
・732年開元二十年32歳 洛陽・長安・太原・南陽・安陸に遊ぶ
南陽 山南東道鄧州南陽
白水 山南東道 鄧州 南陽を流れる川のことで、別名を淯水、白河という。
石激 山南東道 鄧州 南陽城の東3里にある清水還流があり、そこの巌山。
朝涉白水源,暫與人俗疏。
その朝白水の上流の源を渡り歩いて、しばらく進んでゆけば、そこは浮世を離れたような心地の所であった。
人俗 浮世を離れたような心地の所。
島嶼佳境色,江天涵清虛。
川中の島嶼は景色が特別に良いのである、そして、そこには、水天一色、廣く澄みわたっているのである
清虛 天水の澄みわたっているのを形容する。この句が次の「川魚」につながる。
目送去海雲,心閒遊川魚。
その海上に向かって飛んでゆく雲を目で追って行くと、その時の心は、川水中の遊魚のような感じで、清閒である。
長歌盡落日,乘月歸田廬。
こうして、長歌して、その日の夕日が沈み尽くすまでそこに留まり、やがて月に乗じて、田間の庵に帰ってきた。
盡落日 夕日が沈み尽くすまでそこに留まるようすをいう。
田廬 田間の庵。
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- カテゴリ:李太白集 巻十九
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