李太白集 217《太白巻4-12 襄陽曲,四首之一》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6666
- 2015/09/25
- 21:26
襄陽行樂處。 歌舞白銅蹄。江城回淥水。 花月使人迷。
(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第一首は襄陽の風景を慨叙したもの。)
襄陽は、風土もよく、山水も明媚であってもっともたのしい行楽の場所である。士女、庶民は、古いわらべ歌の「白銅蹄」を歌ったり踊ったり伝誦している。漢水の緑に澄んだ大江のながれは江城をめぐるのを峴山はのぞむ、この街のなまめかしい花と月とは、人の心をまよわせるばかりである。
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218 《(改訂版) 巻4-12 襄陽曲,四首之一》Index-14 Ⅱ― 9-734年開元二十二年34歳
年:734年開元二十二年34歳
卷別: 卷一六四 文體: 樂府
詩題: 襄陽曲,四首之一
作地點: 襄州(山南東道 / 襄州 / 襄州)
及地點: 襄州 (山南東道 襄州 襄州) 別名:襄陽
襄陽曲,四首之一:(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第一首は襄陽の風景を慨叙したもの。)
襄陽曲,四首之二:(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第二首は襄陽の高陽池に遊んだ西晋の山簡について詠う)
襄陽曲,四首之三:(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第三首は襄陽の峴山の上に立てられた晋のこの地の太守であった羊祜の記念碑「墮淚碑」について詠う)
襄陽曲,四首之四:(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第四首は第二首に続いて襄陽の高陽池に遊んだ西晋の山簡について詠う)
大堤曲
襄陽歌
襄陽曲,四首之一
(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第一首は襄陽の風景を慨叙したもの。)
襄陽行樂處,歌舞白銅鞮。
襄陽は、風土もよく、山水も明媚であってもっともたのしい行楽の場所である。士女、庶民は、古いわらべ歌の「白銅蹄」を歌ったり踊ったり伝誦している。
江城回淥水,花月使人迷。
漢水の緑に澄んだ大江のながれは江城をめぐるのを峴山はのぞむ、この街のなまめかしい花と月とは、人の心をまよわせるばかりである。
(襄陽曲四首其の一)
襄陽 行楽の処、歌舞 白銅蹄。
江城 淥水を回し、花月 人をして迷わせる。
『襄陽曲,四首之一』 現代語訳と訳註解説
(本文)
襄陽曲四首其一
其一
襄陽行樂處。 歌舞白銅蹄。
江城回淥水。 花月使人迷。
(下し文)
(襄陽曲四首其の一)
襄陽 行楽の処、歌舞 白銅蹄。
江城 淥水を回し、花月 人をして迷わせる。
(現代語訳)
(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第一首は襄陽の風景を慨叙したもの。)
襄陽は、風土もよく、山水も明媚であってもっともたのしい行楽の場所である。士女、庶民は、古いわらべ歌の「白銅蹄」を歌ったり踊ったり伝誦している。
漢水の緑に澄んだ大江のながれは江城をめぐるのを峴山はのぞむ、この街のなまめかしい花と月とは、人の心をまよわせるばかりである。
(訳注)
襄陽曲四首其一
(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第一首は襄陽の風景を慨叙したもの。)
○襄陽曲 六朝の宋の隋王誕が作ったといわれる「襄陽楽」という歌謡に、「朝に襄陽城を発し、暮に大隄の宿に至る。大隄の諸女児、花顛郡の目を驚かす」とある。襄陽曲は、すなわち襄陽楽であり、李白のこの第一首の結句は、隋王誕の歌の結句と似ている。舊唐書に次のように見える。舊唐書《襄陽樂》「宋隨王誕之所作也。誕始為襄陽郡,元嘉二十六年,仍為雍州,夜聞諸女歌謠,因作之。故歌和云「襄陽來夜樂。」其歌曰:「朝發襄陽來,暮至大堤宿。大堤諸女兒,花艷驚郎目。」裴子野《宋略》稱:「晉安侯劉道彥為雍州刺史,有惠化,百姓歌之,號《襄陽楽》。」(襄陽楽は宋の隨王誕の作る所なり。誕 始めて襄陽郡と為る,元嘉二十六年,仍って雍州と為る,夜 諸女の歌謠を聞き,因って之を作る。故に歌和して云う「襄陽來夜樂。」其の歌に曰う:「朝發襄陽來,暮至大堤宿。大堤諸女兒,花艷驚郎目。」裴子野の《宋略》に稱す:「晉安侯 劉道彥 雍州刺史と為って,惠化有り,百姓之を歌い,《襄陽楽》と號す。)
なお、李白の、次にあげた「大隄の曲」、および 前の「嚢陽の歌」を参照されたい。○襄陽 いまの湖北省襄陽県。漢水にのぞむ町。李白はこの地から遠からぬ安陸に、三十歳前後の頃、定住していた。また、李白の敬愛する先輩の詩人、孟浩然は、裏陽の旧家の出身であり、一度は杜甫に連れられ玄宗にお目通りしたが仕えず、この地の隠者として終った。
襄陽行樂處。 歌舞白銅蹄。
襄陽は、風土もよく、山水も明媚であってもっともたのしい行楽の場所である。士女、庶民は、古いわらべ歌の「白銅蹄」を歌ったり踊ったり伝誦している。
○白銅蹄 六朝時代に襄陽に流行した童謡の題。別に参考としては、『楽府詩集』に収められる「襄陽楽九首」、張鈷「襄陽楽」、崔国輔「襄陽曲二首」、施肩吾「襄陽曲」、李端「襄陽曲」、梁・武帝「襄陽躇銅蹄三首」、沈約「襄陽固銅蹄三首」〔以上巻四八〕、「襄陽童児歌」〔巻八五〕)
白銅蹄は随所に以下のように見える。 《隋書》卷十三《音樂志上》「初武帝之在雍鎮,有童謠云:「襄陽白銅蹄,反縛揚州兒。」識者言,白銅蹄謂馬也。白, 金色也。 及義師之興, 實以鐵騎, 揚州之士, 皆面縛, 果如謠言。 故即位之後, 更造新聲, 帝自為之詞三曲, 又令沈約為三曲, 以被絃管。」(初め武帝の雍鎮に在るや,童謠有り 云う:「襄陽 白銅蹄は,反縛揚州兒と。」識者は言う,白銅蹄は馬を謂うなり。白は, 金色なり。義師の興るに及び, 實に鐵騎を以てす, 揚州の士, 皆 面縛すること, 果して謠言の如し。 故に即位の後, 更めて新聲を造る, 帝 自ら之が詞三曲を為り, 又 沈約をして三曲を為ら令め, 以て絃管に被らしむ。)
江城回淥水。 花月使人迷。
漢水の緑に澄んだ大江のながれは江城をめぐるのを峴山はのぞむ、この街のなまめかしい花と月とは、人の心をまよわせるばかりである。
○淥水 清らかな水。漢水の事。
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