李太白集 218《太白巻4-13 襄陽曲,四首之二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6671
- 2015/09/26
- 22:18
李白 襄陽曲四首 其二
山公醉酒時、酩酊高陽下。
頭上白接籬、倒著還騎馬。
(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第二首は襄陽の高陽池に遊んだ西晋の山簡について詠う)
むかし、山簡先生はいつもお酒に酔っている、野酒酩酊して、かならず高陽池のほとりでおりていた。
その揚げ句には、あたまの上には、白い帽子。それを前後逆さに取り違えてかぶりながら、それも知らずに馬に跨り、平気で乗り回していた。
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年:734年開元二十二年34歳
卷別: 卷一六四 文體: 樂府
詩題: 襄陽曲,四首之二
作地點: 襄州(山南東道 / 襄州 / 襄州)
及地點: 襄州 (山南東道 襄州 襄州) 別名:襄陽
高陽池 (山南東道 襄州 襄州)
襄陽曲,四首之一:(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第一首は襄陽の風景を慨叙したもの。)
襄陽曲,四首之二:(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第二首は襄陽の高陽池に遊んだ西晋の山簡について詠う)
襄陽曲,四首之三:(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第三首は襄陽の峴山の上に立てられた晋のこの地の太守であった羊祜の記念碑「墮淚碑」について詠う)
襄陽曲,四首之四:(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第四首は第二首に続いて襄陽の高陽池に遊んだ西晋の山簡について詠う)
大堤曲:(大堤の街の妓女の目線、心持になって構想したもの)
襄陽歌:(襄陽の名所旧跡について興をよせ,酒を頌える歌であると同時に山簡の賛歌でもある。)
襄陽曲,四首之一
(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第一首は襄陽の風景を慨叙したもの。)
襄陽行樂處,歌舞白銅鞮。
襄陽は、風土もよく、山水も明媚であってもっともたのしい行楽の場所である。士女、庶民は、古いわらべ歌の「白銅蹄」を歌ったり踊ったり伝誦している。
江城回淥水,花月使人迷。
漢水の緑に澄んだ大江のながれは江城をめぐるのを峴山はのぞむ、この街のなまめかしい花と月とは、人の心をまよわせるばかりである。
(襄陽曲四首其の一)
襄陽 行楽の処、歌舞 白銅蹄。
江城 淥水を回し、花月 人をして迷わせる。
襄陽曲四首 其二
(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第二首は襄陽の高陽池に遊んだ西晋の山簡について詠う)
山公醉酒時、酩酊高陽下。
むかし、山簡先生はいつもお酒に酔っている、野酒酩酊して、かならず高陽池のほとりでおりていた。
頭上白接籬、倒著還騎馬。
その揚げ句には、あたまの上には、白い帽子。それを前後逆さに取り違えてかぶりながら、それも知らずに馬に跨り、平気で乗り回していた。
(襄陽曲四首 其の二)
山公 酒に酔うの時、酩酊す 高陽の下。
頭上の 白接籬、倒しまに着けて還た馬に騎す。
『襄陽曲四首 其二』 現代語訳と訳註解説
(本文)
襄陽曲四首 其二
山公醉酒時、酩酊高陽下。
頭上白接籬、倒著還騎馬。
(下し文)
(襄陽曲四首 其の二)
山公 酒に酔うの時、酩酊す 高陽の下。
頭上の 白接籬、倒しまに着けて還た馬に騎す。
(現代語訳)
(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第二首は襄陽の高陽池に遊んだ西晋の山簡について詠う)
むかし、山簡先生はいつもお酒に酔っている、野酒酩酊して、かならず高陽池のほとりでおりていた。
その揚げ句には、あたまの上には、白い帽子。それを前後逆さに取り違えてかぶりながら、それも知らずに馬に跨り、平気で乗り回していた。
(訳注)
襄陽曲四首 其二
(襄陽地方の名所古蹟について述べ一首一か所を詠出し、第二首は襄陽の高陽池に遊んだ西晋の山簡について詠う)
○襄陽曲 六朝の宋の隋王誕が作ったといわれる「襄陽楽」という歌謡に、「朝に襄陽城を発し、暮に大隄の宿に至る。大隄の諸女児、花顛郡の目を驚かす」とある。襄陽曲は、すなわち襄陽楽であり、李白のこの第一首の結句は、隋王誕の歌の結句と似ている。舊唐書に次のように見える。舊唐書《襄陽樂》「宋隨王誕之所作也。誕始為襄陽郡,元嘉二十六年,仍為雍州,夜聞諸女歌謠,因作之。故歌和云「襄陽來夜樂。」其歌曰:「朝發襄陽來,暮至大堤宿。大堤諸女兒,花艷驚郎目。」裴子野《宋略》稱:「晉安侯劉道彥為雍州刺史,有惠化,百姓歌之,號《襄陽楽》。」(襄陽楽は宋の隨王誕の作る所なり。誕 始めて襄陽郡と為る,元嘉二十六年,仍って雍州と為る,夜 諸女の歌謠を聞き,因って之を作る。故に歌和して云う「襄陽來夜樂。」其の歌に曰う:「朝發襄陽來,暮至大堤宿。大堤諸女兒,花艷驚郎目。」裴子野の《宋略》に稱す:「晉安侯 劉道彥 雍州刺史と為って,惠化有り,百姓之を歌い,《襄陽楽》と號す。)
山公醉酒時、酩酊高陽下。
むかし、山簡先生はいつもお酒に酔っている、野酒酩酊して、かならず高陽池のほとりでおりていた。
○山公 山簡のこと。字は季倫。西晋時代の人。竹林の七賢の一人、山濤の子。公は一般に尊称であるが、ここでは、とくに尊敬と親しみの気特がこもっている。山簡、あざなは季倫。荊州の地方長官として嚢陽にいたとき、常に酔っぱらっては高陽の池にあそび(野酒)、酩酊したあげく、白い帽子をさかさに被り、馬にのって歩いた。それが評判となり、そのことをうたった歌までできた。話は『世説新語・任誕第二十三』「山季倫爲荊州,時出酣暢。人爲之歌曰:「山公時一醉,逕造高陽池,日莫倒載歸,酩酊無所知。復能乘駿馬,倒著白接,舉手問葛強,何如并州兒?」高陽池在襄陽。」とある。
杜甫《章梓州水亭》「城晚通雲霧,亭深到芰荷。吏人橋外少,秋水席邊多。近屬淮王至,高門薊子過。」
701 《章梓州水亭〔自注:時漢中王兼道士席謙在會,同用荷字韻。〕》蜀中転々 杜甫<608> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3350 杜甫詩1000-608-864/1500
荊州愛山簡,吾醉亦長歌。
○高陽 嚢陽にある池の名で高陽池(習家池)のこと、刑州にある、晋の山簡は永嘉三年に襄陽に鎮したが、常に習氏の池上に飲み、これを名づけて高陽池といった。杜甫は習池を以て草堂に比している。 杜甫《將赴成都草堂途中有作,先寄嚴鄭公,五首之二》「習池未覺風流盡,況複荊州賞更新。」
index14廣徳2年764-90 《將赴成都草堂途中有作,先寄嚴鄭公,五首之二》<762> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4395
頭上白接籬、倒著還騎馬。
その揚げ句には、あたまの上には、白い帽子。それを前後逆さに取り違えてかぶりながら、それも知らずに馬に跨り、平気で乗り回していた。
○白接離 (はくせつり、りの草冠はあみ頭) 罷膏の山簡がかぶった白巾の帽子。接離は帽子。 杜甫《陪鄭広文遊何将軍山林十首 其八》「醉把青荷葉,狂遺白接蘺。」
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- カテゴリ:李太白集 巻四
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