李太白集 225《太白巻8-43 贈張公洲革處士》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6706
- 2015/10/03
- 22:32
列子居鄭圃,不將眾庶分。革侯遁南浦,常恐楚人聞。
抱甕灌秋蔬,心閒遊天雲。每將瓜田叟,耕種漢水濆。
(建康城南の張公洲に住んでいる處士革某に贈ったもの)むかし、列禦冦が鄭の圃にいた時、その徳高くして、能く俗と混同したから、まるで衆庶と区別がないようであった。今、革君は南浦に隠遁し、楚人の聞きおよばないことを懼れている。そこで甕を抱いて、秋になって、菜畑に水を灌ぎ、心静かにして天上を遊び回る雲のようにしている。そこで、常々瓜を売る老人と一緒になって漢水の濱に耕し、植えたのである。
李太白集 225《太白巻8-43 贈張公洲革處士》 李白 | kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 6706 |
226 - 《巻8-43 贈張公洲革處士》Index-14 Ⅱ― 9-734年開元二十二年34歳
年:34年開元二十二年34歳
卷別: 卷一六八 文體: 五言古詩
詩題: 贈張公洲革處士
作地點: 江夏(江南西道 / 鄂州 / 江夏)
及地點: 張公洲 (江南西道 鄂州 武昌)
鄭圃 (都畿道 鄭州 中牟)
交遊人物:革處士 當地交遊(江南西道 鄂州 武昌)
贈張公洲革處士
(建康城南の張公洲に住んでいる處士革某に贈ったもの)
列子居鄭圃,不將眾庶分。
むかし、列禦冦が鄭の圃にいた時、その徳高くして、能く俗と混同したから、まるで衆庶と区別がないようであった。
革侯遁南浦,常恐楚人聞。
今、革君は南浦に隠遁し、楚人の聞きおよばないことを懼れている。
抱甕灌秋蔬,心閒遊天雲。
そこで甕を抱いて、秋になって、菜畑に水を灌ぎ、心静かにして天上を遊び回る雲のようにしている。
每將瓜田叟,耕種漢水濆。
そこで、常々瓜を売る老人と一緒になって漢水の濱に耕し、植えたのである。
#2
時登張公洲,入獸不亂群。
井無桔槔事,門絕刺繡文。
長揖二千石,遠辭百里君。
斯為真隱者,吾黨慕清芬。
(張公洲の革處士に贈る)
列子は 鄭圃に居り,將って眾庶と分たず。
革侯は南浦に遁れ,常に楚人の聞かんことを恐る。
甕を抱いて 秋蔬に灌し,心は閒なり 天に遊ぶ雲。
每に 將て瓜田の叟と,耕種す 漢水の濆。
#2
時登張公洲,入獸不亂群。
井無桔槔事,門絕刺繡文。
長揖二千石,遠辭百里君。
斯為真隱者,吾黨慕清芬。
『贈張公洲革處士』 現代語訳と訳註解説
(本文)
贈張公洲革處士
列子居鄭圃,不將眾庶分。
革侯遁南浦,常恐楚人聞。
抱甕灌秋蔬,心閒遊天雲。
每將瓜田叟,耕種漢水濆。
(下し文)
(張公洲の革處士に贈る)
列子は 鄭圃に居り,將って眾庶と分たず。
革侯は南浦に遁れ,常に楚人の聞かんことを恐る。
甕を抱いて 秋蔬に灌し,心は閒なり 天に遊ぶ雲。
每に 將て瓜田の叟と,耕種す 漢水の濆。
(現代語訳)
(建康城南の張公洲に住んでいる處士革某に贈ったもの)
むかし、列禦冦が鄭の圃にいた時、その徳高くして、能く俗と混同したから、まるで衆庶と区別がないようであった。
今、革君は南浦に隠遁し、楚人の聞きおよばないことを懼れている。
そこで甕を抱いて、秋になって、菜畑に水を灌ぎ、心静かにして天上を遊び回る雲のようにしている。
そこで、常々瓜を売る老人と一緒になって漢水の濱に耕し、植えたのである。
贈張公洲革處士
(建康城南の張公洲に住んでいる處士革某に贈ったもの)
張公洲 江南西道 鄂州 武昌の武昌城の南二十里に在り、晉の隠士張公、園に灌するところであるからこれによって名付けられた。
處士 仕官しない人。在野の人。処子。
列子居鄭圃,不將眾庶分。
むかし、列禦冦が鄭の圃にいた時、その徳高くして、能く俗と混同したから、まるで衆庶と区別がないようであった。
列子 列子に「子列子居鄭圃,四十年人無識者。國君卿大夫視之,猶眾庶也。」(子列子、鄭圃に居ること,四十年 人 識る者無し。國君卿大夫 之を視る,猶お眾庶のごときなり。)とある。
眾庶 もろもろの人々。庶民。漢司馬相如《上林賦》「務在獨樂, 不顧眾庶。」(務め獨樂に在りて,衆庶【しゅうしょ】を顧みず。)もっぱら自分だけ楽しむことにつとめ、民衆のことなど頚になく
司馬相如 《上林賦 》(40)―#13-4 文選 賦<110-#13-4>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩945 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3273
革侯遁南浦,常恐楚人聞。
今、革君は南浦に隠遁し、楚人の聞きおよばないことを懼れている。
南浦 張公洲が武昌城の南二十里に在るということで南浦という。
楚人 楚(そ)は、中国の王朝名、地名。地名としての楚は、現在の湖南省・湖北省を指す。楚 (春秋) (? - 紀元前223年) - 春秋時代の強国で、戦国七雄の1つでもある。秦末に陳勝が建てた国(紀元前209年)。張楚ともいう。
抱甕灌秋蔬,心閒遊天雲。
そこで甕を抱いて、秋になって、菜畑に水を灌ぎ、心静かにして天上を遊び回る雲のようにしている。
蔬 野菜,蔬(そ)菜布衣蔬食木綿の衣服に野菜の食物(質素な暮らし).蔬菜 shūcài[名]野菜,青物蔬菜市场青物市場.鲜嫩的蔬菜みずみずしい野菜
每將瓜田叟,耕種漢水濆。
そこで、常々瓜を売る老人と一緒になって漢水の濱に耕し、植えたのである。
青門の瓜売りは五色の瓜を杜陵につくっていたこと、官を辞して瓜をたくさん栽培したことをいう。泰の東陵侯に封じられていた卲平は秦が滅びると布衣(庶民)の身となり、長安の門の東で瓜を栽培し、それが美味だったので「東陵の瓜」と称された。
卲平 東陵の瓜は五色であったことは次に示す。
「曰:邵平故秦東陵侯,秦滅後,為布衣,種瓜長安城東。種瓜有五色,甚美,故世謂之東陵瓜,又云青門瓜」。魏・阮籍も卲平の東陵の瓜は五色をふまえて「詠懐詩」(『文選』巻二三)其六に「昔聞く東陵の瓜、近く青門の外に在りと。……五色 朝日に輝き、嘉賓 四面に会す」とする。李白『古風五十九首 其九』「青門種瓜人。 舊日東陵侯。」(青門に瓜を種うるの人は、旧日の東陵侯なり。)
孟浩然《南山下與老圃期種瓜》
不種千株橘,惟資五色瓜。
邵平能就我,開徑剪蓬麻。
(南の山の下で老圃に瓜を種える期)
樵牧 南山に近く、林閭 北郭に賒(とお)し。
先人 富農を留め、老圃 鄰家と作(な)る。
千株の橘を種えず、惟だ 五色の瓜を資(と)る。
邵平 能く我に就きて、径を開き 蓬麻を剪るか。
贈張公洲革處士
(建康城南の張公洲に住んでいる處士革某に贈ったもの)
列子居鄭圃,不將眾庶分。
むかし、列禦冦が鄭の圃にいた時、その徳高くして、能く俗と混同したから、まるで衆庶と区別がないようであった。
革侯遁南浦,常恐楚人聞。
今、革君は南浦に隠遁し、楚人の聞きおよばないことを懼れている。
抱甕灌秋蔬,心閒遊天雲。
そこで甕を抱いて、秋になって、菜畑に水を灌ぎ、心静かにして天上を遊び回る雲のようにしている。
每將瓜田叟,耕種漢水濆。
そこで、常々瓜を売る老人と一緒になって漢水の濱に耕し、植えたのである。
#2
時登張公洲,入獸不亂群。
それから時々、張公洲に上り、獣中に入るも、獣までが、能く狎れて、群れをみださない。
井無桔槔事,門絕刺繡文。
その平生、機心を生じせしめるというので、井戸には、はね釣瓶を用いず、また、模様を刺繍し、金もうけをしようというので、市門に倚というようなことは、決してやらない。
長揖二千石,遠辭百里君。
かくて、二千石の太守にも、長揖し、百里君の県令にも告別して、独り洲上に住んでいる。
斯為真隱者,吾黨慕清芬。
此れこそ真の隠遁者というべきで、我々が、その芳しき名誉を慕う所以である。
(張公洲の革處士に贈る)
列子は 鄭圃に居り,將って眾庶と分たず。
革侯は南浦に遁れ,常に楚人の聞かんことを恐る。
甕を抱いて 秋蔬に灌し,心は閒なり 天に遊ぶ雲。
每に 將て瓜田の叟と,耕種す 漢水の濆。
#2
時に張公洲に登り,獸に入るも 群を亂さず。
井に 桔槔の事無く,門には 刺繡の文を絕つ。
二千石に長揖【ちょうゆう】し,遠く 百里の君に辭す。
斯れを真の隱者と為す,吾が黨 清芬を慕う。
『贈張公洲革處士』 現代語訳と訳註解説
(本文)#2
時登張公洲,入獸不亂群。
井無桔槔事,門絕刺繡文。
長揖二千石,遠辭百里君。
斯為真隱者,吾黨慕清芬。
(下し文)
時に張公洲に登り,獸に入るも 群を亂さず。
井に 桔槔【きっこう】の事無く,門には 刺繡の文を絕つ。
二千石に長揖【ちょうゆう】し,遠く 百里の君に辭す。
斯れを真の隱者と為す,吾が黨 清芬を慕う。
(現代語訳)
それから時々、張公洲に上り、獣中に入るも、獣までが、能く狎れて、群れをみださない。
その平生、機心を生じせしめるというので、井戸には、はね釣瓶を用いず、また、模様を刺繍し、金もうけをしようというので、市門に倚というようなことは、決してやらない。
かくて、二千石の太守にも、長揖し、百里君の県令にも告別して、独り洲上に住んでいる。
此れこそ真の隠遁者というべきで、我々が、その芳しき名誉を慕う所以である。
(訳注) #2
贈張公洲革處士
(建康城南の張公洲に住んでいる處士革某に贈ったもの)
張公洲 江南西道 鄂州 武昌の武昌城の南二十里に在り、晉の隠士張公、園に灌するところであるからこれによって名付けられた。
處士 仕官しない人。在野の人。処子。
時登張公洲,入獸不亂群。
それから時々、張公洲に上り、獣中に入るも、獣までが、能く狎れて、群れをみださない。
井無桔槔事,門絕刺繡文。
その平生、機心を生じせしめるというので、井戸には、はね釣瓶を用いず、また、模様を刺繍し、金もうけをしようというので、市門に倚というようなことは、決してやらない。
桔槔 はね釣瓶。
刺繡文 《史記‧貨殖列傳》: “夫用貧求富, 農不如工, 工不如商, 刺繡文不如倚市門。
長揖二千石,遠辭百里君。
かくて、二千石の太守にも、長揖し、百里君の県令にも告別して、独り洲上に住んでいる。
二千石 太守
百里君 県令
斯為真隱者,吾黨慕清芬。
此れこそ真の隠遁者というべきで、我々が、その芳しき名誉を慕う所以である。
清芬 隠遁者の雰囲気をいう、清廉でよい香り芬:よいかおりのするさま。匂いただようさま。
- テーマ:詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
- ジャンル:学問・文化・芸術
- カテゴリ:李太白集 巻八
- CM:0
最新記事
- 長い間ブログを休校している件について (09/01)
- 李太白集 397《太白巻23-02效古二首其一》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7573 (04/04)
- 李太白集 396《太白巻二十二40憶東山二首 其二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7568 (04/03)
- 李太白集 395《太白巻二十二39憶東山二首 其一》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7563 (03/30)
- 李太白集 394《太白巻二十08杜陵絕句》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7558 (03/29)
- 李太白集 393《太白巻十九18朝下過盧郎中敘舊游》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7553 (03/28)
- 李太白集 392《太白巻十八12金門答蘇秀才》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7548 (03/27)
- 太白集 391《太白巻十九17下終南山過斛斯山人宿置酒》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7543 (03/26)
- 太白集 390《太白巻十六33 送長沙陳太守,二首之二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7538 (03/25)
- 李太白集 389《太白巻十六32 送長沙陳太守,二首之一》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7533 (03/24)
- 李太白集 388《太白巻十六26 送祝八之江東賦得浣紗石》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7528 (03/23)
- 李太白集 387《太白巻十六23-《送白利從金吾董將軍西征》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7523 (03/22)
- 李太白集 386《太白巻十六21 送族弟綰從軍安西》(漢家兵馬乘北風) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7508 (03/19)
- 李太白集 385《太白巻十六18-3-《送外甥鄭灌從軍,三首之三》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7503 (03/18)
- 李太白集 384《太白巻十六18-2 送外甥鄭灌從軍,三首之二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7498 (03/17)
- 李太白集 383《太白巻十六18-1 送外甥鄭灌從軍,三首之一》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7493 (03/16)
- 李太白集 382《太白巻十六13 送張遙之壽陽幕府》 (壽陽信天險,) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7488 (03/15)
- 李太白集 381《太白巻十六10 送程劉二侍郎兼獨孤判官赴安西幕府》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7483 (03/14)
- 李太白集 381《太白巻十六10 送程劉二侍郎兼獨孤判官赴安西幕府》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7483 (03/13)
- 李太白集 380《太白巻十六08 送竇司馬貶宜春》 (天馬白銀鞍,) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7478 (03/12)
- 李太白集 379《太白巻十四34 贈別王山人歸布山》(王子析道論,) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7473 (03/11)
- 李太白集 378《太白巻十二06-夕霽杜陵登樓寄韋繇》 (浮陽滅霽景) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7468 (03/10)
- 李太白集 377《太白巻巻十二05-《望終南山寄紫閣隱者》(出門見南山) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7463 (03/09)
- 李太白集 376《太白巻八36 贈盧徵君昆弟》 (明主訪賢逸) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7458 (03/08)
- 李太白集 375《太白巻八22 贈郭將軍》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7453 (03/07)
- 李太白集 374《太白巻六10-《同族弟金城尉叔卿燭照山水壁畫歌》 (高堂粉壁圖蓬瀛) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7448 (03/06)
- 李太白集 373《太白巻六07 西嶽雲臺歌送丹丘子》 (西嶽崢嶸何壯哉) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7443 (03/05)
- 李太白集 372《太白巻六05 玉壺吟》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7438 (03/04)
- 李太白集 371《太白巻卷六04-《侍從宜春苑,奉詔賦龍池柳色初青,聽新鶯百囀歌》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7433 (03/03)
- 李太白集 370《太白巻五 24-秋思》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7428 (03/02)