李太白集 316《太白巻十九12遊泰山,六首之六》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7155
- 2016/01/08
- 21:50
李白 侍從遊宿溫泉宮作
羽林十二將,羅列應星文。霜仗懸秋月,霓旌卷夜雲。
嚴更千戶肅,清樂九天聞。日出瞻佳氣,蔥蔥繞聖君。
(温泉宮は京畿道、京兆府驪山宮で、天子に供奉して、驪山宮に宿した時に作ったもの。)
天子の禁軍の将軍は羽林十二将で、天上星宿の各御門に応じて順序良く羅列して配置についている。磨き上げて霜の色をした兵仗の刃は白秋の月光に冴える、紅霓の天子の旗は、夜空の雲を巻いてひらめく。夜、刻を告げる太鼓の音、鞺鞺と響き渡り、千戸の家は粛然と静まりかえり、優雅な楽の調べが長く余韻を引いて、九天の上に聞こえているばかり。やがて、夜が明け、朝日が昇ると佳気怱々として、朝礼に叢叢と集まって聖天子を圍繞するように見える。
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侍従遊宿温泉宮作 李白128 都長安(翰林院供奉)
年:742年天寶元年42歳 18首
卷別: 卷一七九 文體: 五言律詩
詩題: 侍從遊宿溫泉宮作
作地點: 驪山(京畿道 / 京兆府 / 驪山)
及地點: 溫泉宮 (京畿道 京兆府 驪山) 別名:溫泉
侍從遊宿溫泉宮作
(温泉宮は京畿道、京兆府驪山宮で、天子に供奉して、驪山宮に宿した時に作ったもの。)
羽林十二將,羅列應星文。
天子の禁軍の将軍は羽林十二将で、天上星宿の各御門に応じて順序良く羅列して配置についている。
霜仗懸秋月,霓旌卷夜雲。
磨き上げて霜の色をした兵仗の刃は白秋の月光に冴える、紅霓の天子の旗は、夜空の雲を巻いてひらめく。
嚴更千戶肅,清樂九天聞。
夜、刻を告げる太鼓の音、鞺鞺と響き渡り、千戸の家は粛然と静まりかえり、優雅な楽の調べが長く余韻を引いて、九天の上に聞こえているばかり。
日出瞻佳氣,蔥蔥繞聖君。
やがて、夜が明け、朝日が昇ると佳気怱々として、朝礼に叢叢と集まって聖天子を圍繞するように見える。
(侍従して温泉宮に遊宿して作る)
羽林の十二将、羅列して星文に應ず。
霜仗 秋月を懸け、霓旌 夜雲を巻く。
厳更 千戸 蕭たり、清楽 九天に聞こゆ。
日出でて佳気を瞻る、叢叢として聖君を繞る。
『侍從遊宿溫泉宮作』 現代語訳と訳註解説
(本文)
侍從遊宿溫泉宮作
羽林十二將,羅列應星文。
霜仗懸秋月,霓旌卷夜雲。
嚴更千戶肅,清樂九天聞。
日出瞻佳氣,蔥蔥繞聖君。
(下し文)
(侍従して温泉宮に遊宿して作る)
羽林の十二将、羅列して星文に應ず。
霜仗 秋月を懸け、霓旌 夜雲を巻く。
厳更 千戸 蕭たり、清楽 九天に聞こゆ。
日出でて佳気を瞻る、叢叢として聖君を繞る。
(現代語訳)
(温泉宮は京畿道、京兆府驪山宮で、天子に供奉して、驪山宮に宿した時に作ったもの。)
天子の禁軍の将軍は羽林十二将で、天上星宿の各御門に応じて順序良く羅列して配置についている。
磨き上げて霜の色をした兵仗の刃は白秋の月光に冴える、紅霓の天子の旗は、夜空の雲を巻いてひらめく。
夜、刻を告げる太鼓の音、鞺鞺と響き渡り、千戸の家は粛然と静まりかえり、優雅な楽の調べが長く余韻を引いて、九天の上に聞こえているばかり。
やがて、夜が明け、朝日が昇ると佳気怱々として、朝礼に叢叢と集まって聖天子を圍繞するように見える。
(訳注)
侍從遊宿溫泉宮作
(温泉宮は京畿道、京兆府驪山宮で、天子に供奉して、驪山宮に宿した時に作ったもの。)
羽林十二将、羅列応星文。
天子の禁軍の将軍は羽林十二将で、天上星宿の各御門に応じて順序良く羅列して配置についている。
○羽林 羽林は、漢称であり、唐では、禁兵という。天子の親衛で十二衛に分かれ、星座に基づいたものである。羽林大将軍、親衛大将軍、虎牙大将軍といった唐名で呼ぶこともあり、左近衛大将・右近衛大将をそれぞれ「左大将」・「右大将」と省略した呼び方もある
○十二将 大将左右1名、中将:左右1~4名親衛中郎将、親衛将軍、羽林将軍、少将:左右2~4名羽林郎将、親衛郎将、羽林中郎将
○羅列 連なり並ぶこと。
○応星文 12の星座でよんだ門のこと。宮廷の門を守備する軍隊の配置。
霜仗懸秋月 霓旌巻夜雲。
磨き上げて霜の色をした兵仗の刃は白秋の月光に冴える、紅霓の天子の旗は、夜空の雲を巻いてひらめく。
○霜仗 守備兵の儀仗の刃が霜のように白く鋭く
○霓旌 天子の旗、虹と雲の旗。《文選‧司馬相如<上林賦>》「乘鏤象,六玉虯,拖蜺旌,靡雲旗,前皮軒,後道游。」鏤象【ろうしょう】に乘り,玉虯【ぎょくきゅう】を六にし,蜺旌【げいせい】拖【ひ】き,雲旗を靡【なび】かせ、皮軒を前にし,道游を後【しりえ】にす。孫叔【そんしゅく】轡を奉じ,衛公【えいこう】參乘【さんじょう】す。天子の乗る、彫刻のある象車は、六頭の玉で飾られた虯に引かれて、虹の旗や雲の旗をなびかせている。行列の先頭には、虎の皮で飾った車が進み、その後に、五台の道草、九台の潜幸が続き、天子の前駆けを務める。天子の車では、公孫賀が中央で手綱をとり、衛青が右に陪乗している。
司馬相如 《上林賦 》(23)―#9-1 文選 賦<110-#9-1>13分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩928 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3188
厳更千戸蕭 清楽九天聞。
夜、刻を告げる太鼓の音、鞺鞺と響き渡り、千戸の家は粛然と静まりかえり、優雅な楽の調べが長く余韻を引いて、九天の上に聞こえているばかり。
○厳更 五更:日没から日の出までを五に分けた時間の単位。
○千戸 千戸の家。すべての家。
○蕭 太鼓の音。
○清楽 優雅な楽のしらべ。
○九天 天を九に分け、その真ん中に天子、皇帝がいる。宮廷のこと。九重も宮廷。天文学、地理、山、九であらわした。縁起のいい数字とされた。
日出瞻佳気 叢叢繞聖君。
やがて、夜が明け、朝日が昇ると佳気怱々として、朝礼に叢叢と集まって聖天子を圍繞するように見える。
○日出 朝日が昇る
○瞻 あおぎみる。日が昇ると朝礼がある。
○佳気 めでたい香気。めでたい運気. 無我,心が公平無私なこと. 温恭, おだやかで慎み深い. 抱一,ひとつの道を守る. 心如水,心が水のの如く清らかである. 金石交, 決して変わらない交わり。
○叢叢 役人がたくさん集まっている様子。
○繞 朝礼で整列。
○聖君 天子。
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