李太白集 397《太白巻23-02效古二首其一》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7573
- 2016/04/04
- 19:58
朝入天苑中,謁帝蓬萊宮。青山映輦道,碧樹搖蒼空。謬題金閨籍,得與銀臺通。
(古詩の體に倣ったという詩)
朝に禁苑の中に入り、蓬莱宮に於いて天子に謁見した。終南の山色は、御輦の通行する路に映じ、碧樹は煙れる空に揺き、まことに長閑かなものでめでたいものである有様で、さすがに、太平の気象である。かくて、誤って、金馬門に籍を置くことになり、そこへ行く道は、右銀臺門と通じ、布衣の身を以て、九重の城闕に出入するを得たる有り難きものである。
李太白集 397《太白巻23-02效古二首其一》 李白 | kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7573 |
李太白集巻二三02 | 效古,二首之一 #1 | ||
Index-23 743年天寶二年43歳 94首-(81) | 400 <1000> | ||
年:天寶二年43歳 94首-(81)
卷別: 卷一八三 文體: 五言古詩
詩題: 效古,二首之一
作地點: 長安(京畿道 / 京兆府 / 長安)
及地點:大明宮 (京畿道 京兆府 長安) 別名:永安宮、蓬萊宮、含元殿、蓬萊殿
銀臺門 (京畿道 京兆府 長安)
新豐 (京畿道 京兆府 新豐)
交遊人物/地點:
詩文:
效古,二首之一 #1
(古詩の體に倣ったという詩)
朝入天苑中,謁帝蓬萊宮。
朝に禁苑の中に入り、蓬莱宮に於いて天子に謁見した。
青山映輦道,碧樹搖蒼空。
終南の山色は、御輦の通行する路に映じ、碧樹は煙れる空に揺き、まことに長閑かなものでめでたいものである有様で、さすがに、太平の気象である。
謬題金閨籍,得與銀臺通。
かくて、誤って、金馬門に籍を置くことになり、そこへ行く道は、右銀臺門と通じ、布衣の身を以て、九重の城闕に出入するを得たる有り難きものである。
#2
待詔奉明主,抽毫頌清風。
歸時落日晚,躞蹀浮雲驄。
人馬本無意,飛馳自豪雄。
入門紫鴛鴦,金井雙梧桐。
#3
清歌弦古曲,美酒沽新豐。
快意且為樂,列筵坐群公。
光景不可留,生世如轉蓬。
早達勝晚遇,羞比垂釣翁。
(古に效う,二首の一) #1
朝に天苑の中に入り,帝に謁す 蓬萊宮。
青山 輦道に映り,碧樹 蒼空に搖く。
謬って金閨の籍に題し,銀臺と通ずるを得たり。
#2
待詔奉明主,抽毫頌清風。
歸時落日晚,躞蹀浮雲驄。
人馬本無意,飛馳自豪雄。
入門紫鴛鴦,金井雙梧桐。
#3
清歌弦古曲,美酒沽新豐。
快意且為樂,列筵坐群公。
光景不可留,生世如轉蓬。
早達勝晚遇,羞比垂釣翁。
『效古,二首之一』 現代語訳と訳註解説
(本文)
效古,二首之一 #1
朝入天苑中,謁帝蓬萊宮。
青山映輦道,碧樹搖蒼空。
謬題金閨籍,得與銀臺通。
(下し文)
(古に效う,二首の一) #1
朝に天苑の中に入り,帝に謁す 蓬萊宮。
青山 輦道に映り,碧樹 蒼空に搖く。
謬って金閨の籍に題し,銀臺と通ずるを得たり。
(現代語訳)
效古,二首之一 #1(古詩の體に倣ったという詩)
朝に禁苑の中に入り、蓬莱宮に於いて天子に謁見した。
終南の山色は、御輦の通行する路に映じ、碧樹は煙れる空に揺き、まことに長閑かなものでめでたいものである有様で、さすがに、太平の気象である。
かくて、誤って、金馬門に籍を置くことになり、そこへ行く道は、右銀臺門と通じ、布衣の身を以て、九重の城闕に出入するを得たる有り難きものである。
(訳注)
效古,二首之一 #1
(古詩の體に倣ったという詩)
1 效古は、即ち古詩の體に倣ったというのであるが、その内容は、作者自身の閲歴を叙したので、わざと、此の如く題を命じたのである。
2 起首四句は、始めて天子に謁見せしこと、「謬題金閨籍」の四句は、翰林に待詔せしこと、歸時落日晩の四句は退食の模様、入門紫鴛鳶の六句は其宅に於ける逸樂の有様、光景不可留は感慨を述べたので、無論、後日の作であるが、その昔時の事として叙述を試みたのであろう。蕭士贇は「この詩、欒府富貴の體なり」といって居る。
朝入天苑中,謁帝蓬萊宮。
朝に禁苑の中に入り、蓬莱宮に於いて天子に謁見した。
3 天苑 禁苑に同じ。
4 蓬萊宮 唐書に「大明宮に、禁苑の東南に衣。、西・宮城の東北隅に壊す、長さ千八百歩、廉さ千八十歩、束内といふ、本と永安宮、貝翫八年に置く、九年、大明宮といひ、以て太上皇の渚薯に備ふ、百官資を献じ、以て役か助く、高宗、風痔を以て西内の漱汲む厭ひ、龍朔三年、はじめて大に興著して、蓬莱宮といひ、成亨元年、含元宮といひ、長安元年、復七大的宮といふしとある。
唐書 「大明宮,乃謂之西內,神龍元年曰太極宮。大明宮在禁苑東南,西接宮城之東北隅,長千八百步,廣千八十步,曰東內,本永安宮,貞觀八年置,九年曰大明宮,以備太上皇清暑,百官獻貲以助役。高宗以風痹,厭西內湫濕,龍朔三年始大興葺,曰蓬萊宮,咸亨元年曰含元宮,長安元年复曰大明宮。」
長安志「東內大明宮在禁苑之東南南接京城之北面西接宮城之東北隅南北五里東西三里貞觀八年置為永安宮明年改曰大明宮以備太上皇清暑百官獻貲財以助役龍朔三年大加興造號曰蓬萊宮咸亨元年改曰含元宮尋複大明宮」
青山映輦道,碧樹搖蒼空。
終南の山色は、御輦の通行する路に映じ、碧樹は煙れる空に揺き、まことに長閑かなものでめでたいものである有様で、さすがに、太平の気象である。
5 青山 長安大明宮から180度に秦嶺山脈山脈を見るが、此処では長安の右中間による都市計画から南へ子午線上の終南山とみる。
6 輦道 夾城、閣道、輦に乗じて行くべき専用の道。
謬題金閨籍,得與銀臺通。
かくて、誤って、金馬門に籍を置くことになり、そこへ行く道は、右銀臺門と通じ、布衣の身を以て、九重の城闕に出入するを得たる有り難きものである。
7 金閨籍 金は金門、應劭の漢書註に「籍は尺二の竹牒なり、これを宮門に懸け、案省相應じ、乃ち入るを得るなり」とある。
8 銀臺 大明宮の門の名、銀臺門の右銀臺門(金馬門)で、大明宮西壁三門の真ん中に位置し、入門して左に翰林院がある。《長安志、東内大明宮章》「西面右銀台門、內侍省右藏庫、次北、翰林門內翰林院學士院、又、東翰林院、北有少陽院、結鄰殿。翰林門北、曰、九仙門。」
效古,二首之一 #1
(古詩の體に倣ったという詩)
朝入天苑中,謁帝蓬萊宮。
朝に禁苑の中に入り、蓬莱宮に於いて天子に謁見した。
青山映輦道,碧樹搖蒼空。
終南の山色は、御輦の通行する路に映じ、碧樹は煙れる空に揺き、まことに長閑かなものでめでたいものである有様で、さすがに、太平の気象である。
謬題金閨籍,得與銀臺通。
かくて、誤って、金馬門に籍を置くことになり、そこへ行く道は、右銀臺門と通じ、布衣の身を以て、九重の城闕に出入するを得たる有り難きものである。
#2
待詔奉明主,抽毫頌清風。
身は、翰林に待詔となって、聖明の主に供奉し、筆を抜いて、清風の風雅頌などを作るを事として居た。
歸時落日晚,躞蹀浮雲驄。
それから、退朝する時は、すっかり日が落ちて晩になってからであったし、静かに名馬を歩ませたのだ。
人馬本無意,飛馳自豪雄。
人馬ともに意なきものから、その飛び馳する様は、豪雄を極めて居たものである。
入門紫鴛鴦,金井雙梧桐。
金門から入ると、太液池中には紫鴛鴦が戯れて居るし、天子の寝殿の金井には、梧桐の木が二株植えてある。
#3
清歌弦古曲,美酒沽新豐。
快意且為樂,列筵坐群公。
光景不可留,生世如轉蓬。
早達勝晚遇,羞比垂釣翁。
(古に效う,二首の一) #1
朝に天苑の中に入り,帝に謁す 蓬萊宮。
青山 輦道に映り,碧樹 蒼空に搖く。
謬って金閨の籍に題し,銀臺と通ずるを得たり。
#2
待詔 明主に奉じ,毫を抽て清風を頌す。
歸時 落日晚く,躞蹀 浮雲の驄。
人馬 本と意無く,飛馳 自ら豪雄。
門に入れば 紫鴛鴦,金井 雙梧桐。
#3
清歌弦古曲,美酒沽新豐。
快意且為樂,列筵坐群公。
光景不可留,生世如轉蓬。
早達勝晚遇,羞比垂釣翁。
『效古,二首之一』現代語訳と訳註解説
(本文)
#2
待詔奉明主,抽毫頌清風。
歸時落日晚,躞蹀浮雲驄。
人馬本無意,飛馳自豪雄。
入門紫鴛鴦,金井雙梧桐。
(下し文)
#2
待詔 明主に奉じ,毫を抽て清風を頌す。
歸時 落日晚く,躞蹀 浮雲の驄。
人馬 本と意無く,飛馳 自ら豪雄。
門に入れば 紫鴛鴦,金井 雙梧桐。
(現代語訳)
#2
身は、翰林に待詔となって、聖明の主に供奉し、筆を抜いて、清風の風雅頌などを作るを事として居た。
それから、退朝する時は、すっかり日が落ちて晩になってからであったし、静かに名馬を歩ませたのだ。
人馬ともに意なきものから、その飛び馳する様は、豪雄を極めて居たものである。
金門から入ると、太液池中には紫鴛鴦が戯れて居るし、天子の寝殿の金井には、梧桐の木が二株植えてある。
(訳注) #2
效古,二首之一 #2
(古詩の體に倣ったという詩)
待詔奉明主,抽毫頌清風。
身は、翰林に待詔となって、聖明の主に供奉し、筆を抜いて、清風の風雅頌などを作るを事として居た。
9 待詔 1 天子の命令を待つこと。みことのりの下るのを待つこと。2 古代中国の官名。経学・文章の人を任命して、天子の詔に応じさせたもの。3 中国の宮廷の画院で最高位の画家。通鑑に「玄宗即位、はじめて翰林院を置いて、禁延に密邇し、文章の士を延き、下は僧道書畫琴棋數術の士に至るまで、皆之に處らしめ、之を待詔といふ」とある。
10 明主 賢明な君主。明君。
11 抽毫 筆箱から選んで筆をとりだす、出筆すること。抽笔出套。(抽筆出套);抽寶劍;抽刀.李白 《588巻十七26宣州謝朓樓餞別校書叔云》「抽刀斷水水更流。舉杯消愁愁更愁。」(刀を抽いて水を斷てば、水更に流れ、杯を挙げて愁を消せば、愁 更に愁。)刀を抜いて水を断ち切ってみても水はそのまま流れてゆく。杯を挙げて愁いを消そうとしても愁いは愁いを重ねていく。
12 頌 人の美徳をほめたたえて詩歌にする。功徳をほめる。ほめことば。「頌歌・頌辞・頌徳・頌美」。たたえて祝う。 「頌春」2 「詩経」の六義 (りくぎ) の一。宗廟 (そうびょう) で、祖先の徳をたたえる詩歌。、人君の盛徳をほめて神に告げる祭りの詩。 「風雅頌・周頌・商頌」
13 清風 (穆として清風の如し)その詩は清泠の風がそよそよと吹く清風のように、人の心を和らげる。天子の恩徳を知らしめる文章を作るということ。毛伝に(清微の風は万物を化養するものなり)とあり、《詩經·蕩之什・烝民》「吉甫作誦、穆如清風。」(吉甫誦を作る、穆として清風の如し。)とあるに基づく。
歸時落日晚,躞蹀浮雲驄。
それから、退朝する時は、すっかり日が落ちて晩になってからであったし、静かに名馬を歩ませたのだ。
14 躞蹀 1.小步行走貌。 2.徘徊。见“蹀”(1).小步行走貌。《古風五十九首之二十二》「胡馬顧朔雪,躞蹀長嘶鳴。」(胡馬【こば】 朔雪【さくせつ】を顧み、躞蹀【しょうちょう】として長く嘶鳴【しめい】す。)胡地の馬は故郷の朔地の山に積もった雪の向こうを振り向いて、馬に付けた鈴や玉を鳴らして、いつまでも嘶きつづけるものなのだ。
15 浮雲驄 漢の文帝の駿馬、名馬の名前であり、以後名馬を言う。
この二句は、右銀臺門から翰林院まで、静かに下馬して歩行すること、歸朝の場合も現代門を出るまで下馬のままで歩行したこと、朝廷の一員であることを意識させる、自慢の出来事である。驄は青白雜毛の馬をいう。李白〈長干行〉二首之二:「行人在何處,好乘浮雲驄。」(行人 何處にか在る、好し 浮雲の驄に乘ず。) [名]毛色青白相雜の馬。
人馬本無意,飛馳自豪雄。
人馬ともに意なきものから、その飛び馳する様は、豪雄を極めて居たものである。
入門紫鴛鴦,金井雙梧桐。
金門から入ると、太液池中には紫鴛鴦が戯れて居るし、天子の寝殿の金井には、梧桐の木が二株植えてある。
16 紫鴛鴦 楽府古辞(漢時代の民謡)の中に、「鴛鴦が七十二羽、二羽ずつつがいになって、きれいにならんでいる」という意味の詩句が見える。鴛おしどりのオス。鴦おしどりの雌。
18巻一 古風五十九首其十八 | 七十紫鴛鴦。 雙雙戲庭幽。 |
282巻七 古意 | 上宿紫鴛鴦、若識二草心。 |
828卷23-02 效古二首其一 | 入門紫鴛鴦、金井雙梧桐。 |
831巻二十三 擬古十二首 擬古十二首其二 | 愿逢同心者。 飛作紫鴛鴦。 |
936巻二十四47代別情人 | 風吹綠琴去、曲度紫鴛鴦。 |
17 金井 後宮であろうか、高貴なところにある井戸端。擣衣、砧も意識させる。
75巻二楽府 長相思 | 絡緯秋啼金井闌、微霜淒淒簟色寒。 |
214卷六9扶風豪士歌 | 梧桐楊柳拂金井、來醉扶風豪士家。 |
386巻十一贈別舍人弟台卿之江南 | 梧桐落金井、一葉飛銀床。 |
626巻十八33答王十二寒夜獨酌有懷 | 玉床金井冰崢嶸。 人生飄忽百年內。 |
828卷23-02效古二首其一 | 入門紫鴛鴦、金井雙梧桐。 |
18 梧桐 月の宮殿のつがいの鳳凰が棲むという伝説の葉。玄宗と楊貴妃の愛の巣の表現に使われる。
39巻一古風五十九首其三十九 | 梧桐巢燕雀、枳棘棲鴛鸞。 |
136巻四11 塞下曲六首 其四 | 摧殘梧桐葉、蕭颯沙棠枝。 |
214卷六9扶風豪士歌 | 梧桐楊柳拂金井、來醉扶風豪士家。 |
350卷九21 贈崔秋浦三首其一 | 門前五楊柳、井上二梧桐。 |
386巻十一贈別舍人弟台卿之江南 | 梧桐落金井、一葉飛銀床。 |
488巻十四25將游衡岳過漢陽雙松亭留別族弟浮屠談皓 | 今茲大火落、秋葉黃梧桐。 |
515卷十五18送薛九被讒去魯 | 梧桐生蒺藜、綠竹乏佳實。 |
700巻二十14登金陵冶城西北謝安墩 | 梧桐識嘉樹、蕙草留芳根。 |
714巻二十與賈至舍人于龍興寺剪落梧桐枝望(浥)湖 | 翦落青梧枝、浥湖坐可窺。 |
717巻二十秋登宣城謝(朓)北樓 | 人煙寒橘柚、秋色老梧桐。 |
828卷23-02效古二首其一 | 入門紫鴛鴦、金井雙梧桐。 |
937巻二十四48代秋情 | 寒蟬聒梧桐、日夕長鳴悲。 |
漢の武帝は上林苑の建造を開始した時、群臣や遠方の諸侯の国は、各自、貴重な果実や珍しい樹木を献上し、その中には、また美しい名前の付いたものもあり、珍しくて美しいと評判であった。
梨の木十種:紫梨、青梨、(果実は大きい。)芳梨、(果実は小さい。)大谷梨、細葉梨、縹葉梨、金葉梨、(琅琊郡の王野家から出たもので、太守の王唐が献上した。)瀚海梨、(瀚海の北から出たもので、耐寒性で枯れない。)東王梨、(海中から出たもの。)紫條梨。
棗の木七種:弱枝棗、玉門棗、棠棗、青華棗、梬棗、赤心棗、西王棗。(崑崙山から出たもの。)
栗の木四種:侯栗、榛栗、瑰栗、嶧陽栗。(嶧陽都尉の曹龍が献上したもので、拳ぐらいの大きさ。)
桃の木十種:秦桃、榹桃、緗核桃、金城桃、綺葉桃、紫文桃、霜下桃、(霜が降りた後でも食べられる。)胡桃、(西域から出たもの。)櫻桃、含桃。
李の木十五種:紫李、緑李、朱李、黄李、青綺李、青房李、同心李、車下李、含枝李、金枝李、顏淵李、(魯の地から出たもの。)羌李、燕李、蠻李、侯李。
柰の木三種:白柰、紫柰、(花は紫色。)緑柰。(花は緑色。)
山査子の木三種:蠻査、羌査、猴査。
椑の木三種:青椑、赤葉椑、烏椑。
棠梨の木四種:赤棠、白棠、青棠、沙棠。
梅の木七種:朱梅、紫葉梅、紫花梅、同心梅、麗枝梅、燕梅、猴梅。
杏の木二種:文杏、(木には綾がある。)蓬萊杏。(東郡都尉の干吉が献上したもの。一本の杏の木の花には多くの種類の色が入り混じって、六枚の花辨があり、聞くところによれば仙人が食すると言われているそうだ。)
桐の木三種:椅桐、梧桐、荊桐。
林檎の木十本、枇杷の木十本、橙の木十本、安石榴の木十本、楟の木十本、白銀の木十本、黄銀の木十本、槐の木六百四十本、千年長生の木十本、万年長生の木十本、扶老の木十本、守宮槐の木十本、金明の木二十本、搖風の木十本、鳴風の木十本、琉璃の木七本、池離の木十本、離婁の木十本、楠の木四本、樅の木七本、白楡の木、杜の木、桂の木、蜀漆の木十本、桧の木十本、楔の木四本、楓の木四本。
效古,二首之一 #1
(古詩の體に倣ったという詩)
朝入天苑中,謁帝蓬萊宮。
朝に禁苑の中に入り、蓬莱宮に於いて天子に謁見した。
青山映輦道,碧樹搖蒼空。
終南の山色は、御輦の通行する路に映じ、碧樹は煙れる空に揺き、まことに長閑かなものでめでたいものである有様で、さすがに、太平の気象である。
謬題金閨籍,得與銀臺通。
かくて、誤って、金馬門に籍を置くことになり、そこへ行く道は、右銀臺門と通じ、布衣の身を以て、九重の城闕に出入するを得たる有り難きものである。
#2
待詔奉明主,抽毫頌清風。
身は、翰林に待詔となって、聖明の主に供奉し、筆を抜いて、清風の風雅頌などを作るを事として居た。
歸時落日晚,躞蹀浮雲驄。
それから、退朝する時は、すっかり日が落ちて晩になってからであったし、静かに名馬を歩ませたのだ。
人馬本無意,飛馳自豪雄。
人馬ともに意なきものから、その飛び馳する様は、豪雄を極めて居たものである。
入門紫鴛鴦,金井雙梧桐。
金門から入ると、太液池中には紫鴛鴦が戯れて居るし、天子の寝殿の金井には、梧桐の木が二株植えてある。
#3
清歌弦古曲,美酒沽新豐。
そこで、清歌を斉唱し、古曲を弾じしめ、新豊の美酒を買い集められる。
快意且為樂,列筵坐群公。
心ゆくばかりに、楽しみを縦いまにし、宴の四座には羣公を坐せしめ、もろともに打興じているのである。
光景不可留,生世如轉蓬。
しかし、この楽しみのすべての光景は、決して久しく留まることができず、この世に在る間は、轉蓬の如く、行方定めぬものである。
早達勝晚遇,羞比垂釣翁。
顧みれば、出世早達は大器晩成に勝り、人は、是非とも、年の若い内に出身せねばならぬもので、かの磻渓に釣を垂れた太公望に比せられるを羞ずるというので、これが世俗の見解である。
(古に效う,二首の一) #1
朝に天苑の中に入り,帝に謁す 蓬萊宮。
青山 輦道に映り,碧樹 蒼空に搖く。
謬って金閨の籍に題し,銀臺と通ずるを得たり。
#2
待詔 明主に奉じ,毫を抽て清風を頌す。
歸時 落日晚く,躞蹀 浮雲の驄。
人馬 本と意無く,飛馳 自ら豪雄。
門に入れば 紫鴛鴦,金井 雙梧桐。
#3
清歌 古曲を弦じ,美酒 新豐を沽う。
快意 且つ樂を為し,列筵 群公を坐せしむ。
光景 留むべからず,世に生きて轉蓬の如し。
早達は 晚遇に勝る,垂釣の翁に比するを羞ず。
『效古,二首之一』 現代語訳と訳註解説
(本文)
清歌弦古曲,美酒沽新豐。
快意且為樂,列筵坐群公。
光景不可留,生世如轉蓬。
早達勝晚遇,羞比垂釣翁。
(下し文)
#3
清歌 古曲を弦じ,美酒 新豐を沽う。
快意 且つ樂を為し,列筵 群公を坐せしむ。
光景 留むべからず,世に生きて轉蓬の如し。
早達は 晚遇に勝る,垂釣の翁に比するを羞ず。
(現代語訳)
#3
そこで、清歌を斉唱し、古曲を弾じしめ、新豊の美酒を買い集められる。
心ゆくばかりに、楽しみを縦いまにし、宴の四座には羣公を坐せしめ、もろともに打興じているのである。
しかし、この楽しみのすべての光景は、決して久しく留まることができず、この世に在る間は、轉蓬の如く、行方定めぬものである。
顧みれば、出世早達は大器晩成に勝り、人は、是非とも、年の若い内に出身せねばならぬもので、かの磻渓に釣を垂れた太公望に比せられるを羞ずるというので、これが世俗の見解である。
(訳注) #3
效古,二首之一 #3
(古詩の體に倣ったという詩)
清歌弦古曲,美酒沽新豐。
そこで、清歌を斉唱し、古曲を弾じしめ、新豊の美酒を買い集められる。
19 清歌弦古曲 念奴をイメージする。念奴は『開元天宝遺事』に見える。容貌に優れ、歌唱に長け、官妓の中でも、玄宗の寵愛を得ていた。玄宗の近くを離れたことがなく、いつも周りの人々を見つめていて、玄宗に「この女は妖麗で、眼で人を魅了する」と評された。その歌声は、あらゆる楽器の音よりもよく響き渡ったと伝えられる。唐代詩人の元稹の「連昌宮詞」に、玄宗時代の盛時をあらわす表現として、玄宗に命じられた高力士が、彼女を呼び、その歌声を披露する場面がある。清代の戯曲『長生殿』にも、永新とともに、楊貴妃に仕える侍女として登場する。
美酒沽新豐 「新豐酒」漢唐兩代の最も有名な酒である。陝西省驪山華清宮近くにある酒の名産地。長安東北郊20kmの現・臨潼になる。王維の『少年行』に「新豐美酒斗十千,咸陽遊侠多少年。相逢意氣爲君飮,繋馬高樓垂柳邊。」とある。或いは、江蘇省太倉にある地名。李白《楊叛兒》「君歌楊叛兒,妾勸新豐酒。」
8 《楊叛兒》李白index- 6 《726年開元十四年26歳》 <98> Ⅰ李白詩1270 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4898
快意且為樂,列筵坐群公。
心ゆくばかりに、楽しみを縦いまにし、宴の四座には羣公を坐せしめ、もろともに打興じているのである。
20 列筵 宴席に身分役職により居並ぶ状況をいう。
謝靈運 《従遊京口北固應詔》 #1
玉璽誡誠信、黄屋示崇高。
事為名教用、道以神理超。
昔聞汾水遊、今見塵外鑣。
鳴笳發春渚、税鑾登山椒。
張組眺倒景、列筵矚歸潮。
(京口の北固【ほくこ】に従遊【じゅうゆう】す、詔に應ず)#1
玉璽【ぎょくじ】もて誠信【せいしん】を誡【いまし】め、黄屋【こうおく】もて崇高【すいこう】を示す。
事は名教【めいきょう】の為に用ひ、道は神理【しんり】を以て超ゆ。
昔は汾水【ふんすい】の遊を聞ぎ、今は塵外【じんがい】の鑣【ひょう】を見る。
茄を鳴らして春渚【しゅんしょ】を發し、鑾を税【と】いて山椒【さんしょう】に登る。
組を張りて倒景【とうえい】を眺め、筵を列ねて歸潮【きちょう】を矚【み】る。
孟浩然・王維・李白に影響を与えた山水詩人、謝霊運<6> 従遊京口北固應詔 #1 詩集 362
光景不可留,生世如轉蓬。
しかし、この楽しみのすべての光景は、決して久しく留まることができず、この世に在る間は、轉蓬の如く、行方定めぬものである。
21 轉蓬 ヤナギヨモギが(根が大地から離れて)風に吹かれて、ひとつだけで、風に飛ばされてさすらうさま。日本のヨモギとは大きく異なり、風に吹かれて転がるように風に飛ばされる。(風に飛ばされて)転がってゆく蓬。飛蓬。「蓬」は、日本のヨモギとは異なる。蓬が枯れて、根元の土も風に飛ばされてしまい、根が大地から離れて、枯れた茎が輪のようになり、乾いた黄土高原を風に吹かれて、恰も紙くずが風に飛ばされるが如く回りながら、黄砂とともに流れ去ってゆく。飛蓬。孤蓬。
曹植「雑詩六首其二」
轉蓬離本根、飄颻隨長風。
何意迴飆舉、吹我入雲中。
高高上無極、天路安可窮。
類此遊客子、捐躯遠從戎。
毛褐不掩形、薇藿常不充。
去去莫復道、沈憂令人老。
また、曹植「吁嗟篇」に初句に使う。
雜詩六首其二 曹植 魏詩<19>古詩源 巻三 女性詩645 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1797
杜甫「野人送朱桜」
西蜀桜桃他自紅、野人相贈満筠籠。
数迴細写愁仍破、万顆匀円訝許同。
憶昨賜霑門下省、退朝擎出大明宮。
金盤玉筯無消息、此日嘗新任転蓬。
野人送朱櫻 蜀中転々 杜甫 <500> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2690 杜甫詩1000-500-732/1500
また、杜甫「客亭」最終句に使う。
希望を持ってさすらうことを示すもので、詩の最初か最後に使われ、希望に向かう意思を示すものである。
早達勝晚遇,羞比垂釣翁。
顧みれば、出世早達は大器晩成に勝り、人は、是非とも、年の若い内に出身せねばならぬもので、かの磻渓に釣を垂れた太公望に比せられるを羞ずるというので、これが世俗の見解である。
22 早達 出世早達のこと。《南史列傳卷四一至五十》「纘時年二十三,善明見而嗟服。 累遷尚書吏部郎, 俄而長兼侍中, 時人以為早達。「纘、年二十二、尚書吏部郎に累遷し、俄にして、長兼侍中たり、時人以て早達となす」とある。
23 垂釣翁 王琦注「垂釣翁謂呂尚, 年八十釣於渭濱, 始遇文王。」(呂尚を謂ふ、年八十にして渭濱に釣し、はじめて文王に遇った。)とある。
效古,二首之一 【字解】
(古詩の體に倣ったという詩)
1 效古は、即ち古詩の體に倣ったというのであるが、その内容は、作者自身の閲歴を叙したので、わざと、此の如く題を命じたのである。
2 起首四句は、始めて天子に謁見せしこと、「謬題金閨籍」の四句は、翰林に待詔せしこと、歸時落日晩の四句は退食の模様、入門紫鴛鳶の六句は其宅に於ける逸樂の有様、光景不可留は感慨を述べたので、無論、後日の作であるが、その昔時の事として叙述を試みたのであろう。蕭士贇は「この詩、欒府富貴の體なり」といって居る。
3 天苑 禁苑に同じ。
4 蓬萊宮 唐書に「大明宮に、禁苑の東南に衣。、西・宮城の東北隅に壊す、長さ千八百歩、廉さ千八十歩、束内といふ、本と永安宮、貝翫八年に置く、九年、大明宮といひ、以て太上皇の渚薯に備ふ、百官資を献じ、以て役か助く、高宗、風痔を以て西内の漱汲む厭ひ、龍朔三年、はじめて大に興著して、蓬莱宮といひ、成亨元年、含元宮といひ、長安元年、復七大的宮といふしとある。
唐書 「大明宮,乃謂之西內,神龍元年曰太極宮。大明宮在禁苑東南,西接宮城之東北隅,長千八百步,廣千八十步,曰東內,本永安宮,貞觀八年置,九年曰大明宮,以備太上皇清暑,百官獻貲以助役。高宗以風痹,厭西內湫濕,龍朔三年始大興葺,曰蓬萊宮,咸亨元年曰含元宮,長安元年复曰大明宮。」
長安志「東內大明宮在禁苑之東南南接京城之北面西接宮城之東北隅南北五里東西三里貞觀八年置為永安宮明年改曰大明宮以備太上皇清暑百官獻貲財以助役龍朔三年大加興造號曰蓬萊宮咸亨元年改曰含元宮尋複大明宮」
5 青山 長安大明宮から180度に秦嶺山脈山脈を見るが、此処では長安の右中間による都市計画から南へ子午線上の終南山とみる。
6 輦道 夾城、閣道、輦に乗じて行くべき専用の道。
7 金閨籍 金は金門、應劭の漢書註に「籍は尺二の竹牒なり、これを宮門に懸け、案省相應じ、乃ち入るを得るなり」とある。
8 銀臺 大明宮の門の名、銀臺門の右銀臺門(金馬門)で、大明宮西壁三門の真ん中に位置し、入門して左に翰林院がある。《長安志、東内大明宮章》「西面右銀台門、內侍省右藏庫、次北、翰林門內翰林院學士院、又、東翰林院、北有少陽院、結鄰殿。翰林門北、曰、九仙門。」
9 待詔 1 天子の命令を待つこと。みことのりの下るのを待つこと。2 古代中国の官名。経学・文章の人を任命して、天子の詔に応じさせたもの。3 中国の宮廷の画院で最高位の画家。通鑑に「玄宗即位、はじめて翰林院を置いて、禁延に密邇し、文章の士を延き、下は僧道書畫琴棋數術の士に至るまで、皆之に處らしめ、之を待詔といふ」とある。
10 明主 賢明な君主。明君。
11 抽毫 筆箱から選んで筆をとりだす、出筆すること。抽笔出套。(抽筆出套);抽寶劍;抽刀.李白 《588巻十七26宣州謝朓樓餞別校書叔云》「抽刀斷水水更流。舉杯消愁愁更愁。」(刀を抽いて水を斷てば、水更に流れ、杯を挙げて愁を消せば、愁 更に愁。)刀を抜いて水を断ち切ってみても水はそのまま流れてゆく。杯を挙げて愁いを消そうとしても愁いは愁いを重ねていく。
12 頌 人の美徳をほめたたえて詩歌にする。功徳をほめる。ほめことば。「頌歌・頌辞・頌徳・頌美」。たたえて祝う。 「頌春」2 「詩経」の六義 (りくぎ) の一。宗廟 (そうびょう) で、祖先の徳をたたえる詩歌。、人君の盛徳をほめて神に告げる祭りの詩。 「風雅頌・周頌・商頌」
13 清風 (穆として清風の如し)その詩は清泠の風がそよそよと吹く清風のように、人の心を和らげる。天子の恩徳を知らしめる文章を作るということ。毛伝に(清微の風は万物を化養するものなり)とあり、《詩經·蕩之什・烝民》「吉甫作誦、穆如清風。」(吉甫誦を作る、穆として清風の如し。)とあるに基づく。
14 躞蹀 1.小步行走貌。 2.徘徊。见“蹀”(1).小步行走貌。《古風五十九首之二十二》「胡馬顧朔雪,躞蹀長嘶鳴。」(胡馬【こば】 朔雪【さくせつ】を顧み、躞蹀【しょうちょう】として長く嘶鳴【しめい】す。)胡地の馬は故郷の朔地の山に積もった雪の向こうを振り向いて、馬に付けた鈴や玉を鳴らして、いつまでも嘶きつづけるものなのだ。
15 浮雲驄 漢の文帝の駿馬、名馬の名前であり、以後名馬を言う。
この二句は、右銀臺門から翰林院まで、静かに下馬して歩行すること、歸朝の場合も現代門を出るまで下馬のままで歩行したこと、朝廷の一員であることを意識させる、自慢の出来事である。驄は青白雜毛の馬をいう。李白〈長干行〉二首之二:「行人在何處,好乘浮雲驄。」(行人 何處にか在る、好し 浮雲の驄に乘ず。) [名]毛色青白相雜の馬。
16 紫鴛鴦 楽府古辞(漢時代の民謡)の中に、「鴛鴦が七十二羽、二羽ずつつがいになって、きれいにならんでいる」という意味の詩句が見える。鴛おしどりのオス。鴦おしどりの雌。
18巻一 古風五十九首其十八 | 七十紫鴛鴦。 雙雙戲庭幽。 |
282巻七 古意 | 上宿紫鴛鴦、若識二草心。 |
828卷23-02 效古二首其一 | 入門紫鴛鴦、金井雙梧桐。 |
831巻二十三 擬古十二首 擬古十二首其二 | 愿逢同心者。 飛作紫鴛鴦。 |
936巻二十四47代別情人 | 風吹綠琴去、曲度紫鴛鴦。 |
17 金井 後宮であろうか、高貴なところにある井戸端。擣衣、砧も意識させる。
75巻二楽府 長相思 | 絡緯秋啼金井闌、微霜淒淒簟色寒。 |
214卷六9扶風豪士歌 | 梧桐楊柳拂金井、來醉扶風豪士家。 |
386巻十一贈別舍人弟台卿之江南 | 梧桐落金井、一葉飛銀床。 |
626巻十八33答王十二寒夜獨酌有懷 | 玉床金井冰崢嶸。 人生飄忽百年內。 |
828卷23-02效古二首其一 | 入門紫鴛鴦、金井雙梧桐。 |
18 梧桐 月の宮殿のつがいの鳳凰が棲むという伝説の葉。玄宗と楊貴妃の愛の巣の表現に使われる。
39巻一古風五十九首其三十九 | 梧桐巢燕雀、枳棘棲鴛鸞。 |
136巻四11 塞下曲六首 其四 | 摧殘梧桐葉、蕭颯沙棠枝。 |
214卷六9扶風豪士歌 | 梧桐楊柳拂金井、來醉扶風豪士家。 |
350卷九21 贈崔秋浦三首其一 | 門前五楊柳、井上二梧桐。 |
386巻十一贈別舍人弟台卿之江南 | 梧桐落金井、一葉飛銀床。 |
488巻十四25將游衡岳過漢陽雙松亭留別族弟浮屠談皓 | 今茲大火落、秋葉黃梧桐。 |
515卷十五18送薛九被讒去魯 | 梧桐生蒺藜、綠竹乏佳實。 |
700巻二十14登金陵冶城西北謝安墩 | 梧桐識嘉樹、蕙草留芳根。 |
714巻二十與賈至舍人于龍興寺剪落梧桐枝望(浥)湖 | 翦落青梧枝、浥湖坐可窺。 |
717巻二十秋登宣城謝(朓)北樓 | 人煙寒橘柚、秋色老梧桐。 |
828卷23-02效古二首其一 | 入門紫鴛鴦、金井雙梧桐。 |
937巻二十四48代秋情 | 寒蟬聒梧桐、日夕長鳴悲。 |
漢の武帝は上林苑の建造を開始した時、群臣や遠方の諸侯の国は、各自、貴重な果実や珍しい樹木を献上し、その中には、また美しい名前の付いたものもあり、珍しくて美しいと評判であった。
梨の木十種:紫梨、青梨、(果実は大きい。)芳梨、(果実は小さい。)大谷梨、細葉梨、縹葉梨、金葉梨、(琅琊郡の王野家から出たもので、太守の王唐が献上した。)瀚海梨、(瀚海の北から出たもので、耐寒性で枯れない。)東王梨、(海中から出たもの。)紫條梨。
棗の木七種:弱枝棗、玉門棗、棠棗、青華棗、梬棗、赤心棗、西王棗。(崑崙山から出たもの。)
栗の木四種:侯栗、榛栗、瑰栗、嶧陽栗。(嶧陽都尉の曹龍が献上したもので、拳ぐらいの大きさ。)
桃の木十種:秦桃、榹桃、緗核桃、金城桃、綺葉桃、紫文桃、霜下桃、(霜が降りた後でも食べられる。)胡桃、(西域から出たもの。)櫻桃、含桃。
李の木十五種:紫李、緑李、朱李、黄李、青綺李、青房李、同心李、車下李、含枝李、金枝李、顏淵李、(魯の地から出たもの。)羌李、燕李、蠻李、侯李。
柰の木三種:白柰、紫柰、(花は紫色。)緑柰。(花は緑色。)
山査子の木三種:蠻査、羌査、猴査。
椑の木三種:青椑、赤葉椑、烏椑。
棠梨の木四種:赤棠、白棠、青棠、沙棠。
梅の木七種:朱梅、紫葉梅、紫花梅、同心梅、麗枝梅、燕梅、猴梅。
杏の木二種:文杏、(木には綾がある。)蓬萊杏。(東郡都尉の干吉が献上したもの。一本の杏の木の花には多くの種類の色が入り混じって、六枚の花辨があり、聞くところによれば仙人が食すると言われているそうだ。)
桐の木三種:椅桐、梧桐、荊桐。
林檎の木十本、枇杷の木十本、橙の木十本、安石榴の木十本、楟の木十本、白銀の木十本、黄銀の木十本、槐の木六百四十本、千年長生の木十本、万年長生の木十本、扶老の木十本、守宮槐の木十本、金明の木二十本、搖風の木十本、鳴風の木十本、琉璃の木七本、池離の木十本、離婁の木十本、楠の木四本、樅の木七本、白楡の木、杜の木、桂の木、蜀漆の木十本、桧の木十本、楔の木四本、楓の木四本。
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