李太白集 396《太白巻二十二40憶東山二首 其二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7568
- 2016/04/03
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李白 憶東山,二首之二
我今攜謝妓,長嘯絕人群。欲報東山客,開關掃白雲。
(長安に居て、過ぎし日、會稽の東山を過ぎ、謝安の宅址を弔い、思って作ったものである。)その二 私は今謝安が東山で芸妓とともに過ごしことと同じように、妓女を携えて、この宅址を訪れた、長嘯して浮世の人たちをまったく藐視していたものであった。そこで、東山の客としていたひとびとに報じたいと思っているもので、時期が来れば門を開き、白雲を拂って、神仙の場として奇麗にし、其処に参ろうとするので待っていてもらいたいものである。
李太白集 396《太白巻二十二40憶東山二首 其二》 李白 | kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7568 |
李太白集818巻二十二40 | 憶東山二首 其二 | ||
Index-23 743年天寶二年43歳 94首-(80) | 399 <1000> | ||
年:743年天寶二年43歳 94首-(79)
卷別: 卷一八二 文體: 五言絕句
詩題: 憶東山,二首之一
作地點: 目前尚無資料
及地點: 東山 (江南東道 越州 上虞縣) 別名:謝安山
交遊人物/地點:
詩文:
憶東山二首 其一
(會稽の東山を過ぎ、謝安の宅址を弔って作ったものである。)
不向東山久,薔薇幾度花。
自分は、敬愛する謝安の空しく残る宅址のある會稽の東山に向わないときめて、随分久しい、薔薇洞の名をつけた庭一面の薔薇の花は、幾回の春を経ただろうか。
白雲還自散,明月落誰家。
同じように堂の名にした白雲は、そのまま自然に散じたままだろうか、明月を望むあの堂からの月は、今宵誰が家を照らすのだろうか。薔薇、白雲、明月、そのものは、依然としてあるも、宅址荒廃したまま、傍らの堂も、今は跡方の無くむなしいものである。
(憶東山二首 其一)
東山に向わざること久しく,薔薇 幾度か 花 さく。
白雲 また自ら散ず、明月 誰が家に落つ。
年:743年天寶二年43歳 94首-(80)
卷別: 卷一八二 文體: 五言絕句
詩題: 憶東山,二首之二
作地點: 目前尚無資料
及地點: 東山 (江南東道 越州 上虞縣) 別名:謝安山
交遊人物/地點:
詩文:
憶東山,二首之二
我今攜謝妓,長嘯絕人群。
欲報東山客,開關掃白雲。
(長安に居て、過ぎし日、會稽の東山を過ぎ、謝安の宅址を弔い、思って作ったものである。)その二
私は今謝安が東山で芸妓とともに過ごしことと同じように、妓女を携えて、この宅址を訪れた、長嘯して浮世の人たちをまったく藐視していたものであった。
そこで、東山の客としていたひとびとに報じたいと思っているもので、時期が来れば門を開き、白雲を拂って、神仙の場として奇麗にし、其処に参ろうとするので待っていてもらいたいものである。
我 今 謝妓を攜え。 長嘯して 人群を絕つ。
東山の客に報わんと欲っす。關を開いて 白云を掃く。
其二
我今攜謝妓。 長嘯絕人群。
欲報東山客。 開關掃白云。
(下し文)
(憶東山,二首の二)
我 今 謝妓を攜え、 長嘯して 人群を絕つ。
東山の客に報ぜんと欲っし、關を開いて 白云を掃へ。
(現代語訳)
憶東山,二首之二(長安に居て、過ぎし日、會稽の東山を過ぎ、謝安の宅址を弔い、思って作ったものである。)その二
私は今謝安が東山で芸妓とともに過ごしことと同じように、妓女を携えて、この宅址を訪れた、長嘯して浮世の人たちをまったく藐視していたものであった。
そこで、東山の客としていたひとびとに報じたいと思っているもので、時期が来れば門を開き、白雲を拂って、神仙の場として奇麗にし、其処に参ろうとするので待っていてもらいたいものである。
(訳注)
憶東山,二首之二
(長安に居て、過ぎし日、會稽の東山を過ぎ、謝安の宅址を弔い、思って作ったものである。)その二
李白が長安に居て、会稽、紹興滞在中のことをおもい、作ったものである。朝廷に召される前に訪れたところ。謝安をまねて遊んだことを思い出したもの。
我今攜謝妓。 長嘯絕人群。
私は今謝安が東山で芸妓とともに過ごしことと同じように、妓女を携えて、この宅址を訪れた、長嘯して浮世の人たちをまったく藐視していたものであった。
8 攜謝妓 晉の時代の謝安は、あざなを安石といい、四十歳になるまで浙江省の東山という山にこもって、ゆうゆうと寝てくらし、朝廷のお召しに応じなかった。当時の人びとは寄ると彼のうわさをした。「安石が出てこないと、人民はどうなるんだ」。時期が来るまで、待っている賢者というものは、一喜一憂しない。敵を油断させる方法にも幾通りもある。ここに言う「芸妓を携えて」というのは、国外のみならず国内にも敵がおり、国を建てなおすにも相手の状況の分析を行い、時機が到来して立ち上がったのであるが、東山に白雲堂、明月堂のあとがあり、山上よりの眺めは絶景だという。薔薇洞というのは、かれが妓女をつれて宴をもよおした所といわれ、妓女と酒を飲んで時期を待っていたことを言う。謝安について李白『送裴十八図南歸嵩山其二』「謝公終一起、相與済蒼生。」とあり、送裴十八図南歸嵩山 其二 李白 :Kanbuniinkai紀頌之の漢詩 李白164
また、李白『梁園吟』「東山高臥時起來,欲濟蒼生未應晩。」とある。
274 《卷十六11送姪良攜二妓赴會稽戲有此贈(改訂)》Index-19 Ⅱー14-739年開元二十七年39歳 <274> Ⅰ李白詩1552 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6308
9 長嘯 李白が長嘯という語を使うのはそれを機に行動を起こす場合の言葉としている李白42 梁園吟.。
經亂後將避地剡中留贈崔宣城 安史の乱と李白(4) Kanbuniinkai紀頌之の漢詩 李白特集350- 216
李白『經亂後將避地剡中留贈崔宣城」(乱を経たるの後将に地を剡中に避けんとし留めて崔宣城に贈る)では、安禄山の叛乱軍を小馬鹿にして長嘯している。
雙鵝飛洛陽。五馬渡江徼。
何意上東門。胡雛更長嘯。
(双鵝 洛陽に飛び、五馬 江徼(コウキョウ)を渡る
なんぞ意(おも)はん上東門、胡雛(コスウ)さらに長嘯せんとは。)
○東門 洛陽の門。○胡雛 こすう胡雛 五胡十六国の時代、後趙の帝位に就いた羯の石勒の故事。少年の頃、物売りをしているとその声を聞いた王衍は、「さきの胡雛、吾れその声視の奇志有るを観る。恐らくは将に天下の息をなさん」と言って収監しようとしたがすでに去ったあとだった(『晋書』載記四)。「胡雛」はえびすの幼子。胡人の子供に対する蔑称。ここでは李白から見て蔑称の胡の子供並みであると安禄山のことを示す。
また、李白 『贈王大勧入高鳳石門山幽居』
贈王大勧入高鳳石門山幽居 李白 Kanbuniinkai紀頌之の漢詩 李白350- 200
投躯寄天下、長嘯尋豪英。(躯を投げて天下に寄せ、長嘯して豪英を尋ねんとす。) 天下にこの一身を寄せるという気持ちを持ち続け、、世俗など超越した「優れた人物を尋ね歩く」という詩をいつまでも詠い続けるのである。
李白『游泰山六首其一』
李白 112 游泰山六首 (一作天寶元年四月從故御道上泰山) |
天門一長嘯。萬里清風來。 天門に一たび長噴すれば、万里より清風釆たる
天への門に向かって一たび長く唄い叫んだ、すると万里の先より清々しい風が吹いて釆た
使い方としては「長嘯して~する」、ということである。
10 絕人群 絕は、藐視することであり、人群は浮世の人たちをいう。
欲報東山客。 開關掃白云。
そこで、東山の客としていたひとびとに報じたいと思っているもので、時期が来れば門を開き、白雲を拂って、神仙の場として奇麗にし、其処に参ろうとするので待っていてもらいたいものである。
11 東山客 謝安と同じ志を持っているもの、隠遁生活している人々。李白の心に思うこと。
12 開關 関は門とおなじ、門を開く、時期が来れば門を開きたいということ。
13 白云 天上にあるもの、手に届かないものであり、温かく見守るものの象徴としている。あるいは、希望を覆い隠すもの、あるいは隠棲生活の場所を示すもの。
李白『憶東山二首 其一』憶東山二首其一 李白 李白Kanbuniinkai紀頌之の漢詩李白特集350 -269
不向東山久。 薔薇几度花。
白云還自散。 明月落誰家。
白雲は李白の希望、夢であった。白雲に対する明月は玄宗皇帝をあらわす
祧波一步地。 了了語聲聞。
闇與山僧別。 低頭禮白云。
暗闇に紛れてわたしは村人と別れを告げたのだ。そして、結をあらにして天子の入り法に向かって深々と頭を下げ礼を取ったのだ。
憶東山二首 【字解】
(其一)(會稽の東山を過ぎ、謝安の宅址を弔って作ったものである。)
1 東山 浙江省上虞県の西南にあり、会稽(紹興)からいうと東の山であり、名勝地。晋の太傅であった謝安がむかしここに隠居して、なかなか朝廷の招きに応じなかったので有名。山上には謝安の建てた白雲堂、明月堂のあとがあり、山上よりの眺めは絶景だという。薔薇洞というのは、謝安の居宅のそばにあった酒宴座敷で、かれが妓女をつれて宴をもよおした所と伝えられている。謝安(320年 - 385年)は中国東晋の政治家。王義之らと同時期のひと。
宋、施宿等《會稽志、巻九》「東山在縣西南四十五里、晉太傅謝安所居也。一名謝安山、巋然特立於衆峰間、拱揖蔽虧如鸞鶴飛舞。其巔有謝公調馬路、白雲明月二堂址。千嶂林立、下視滄海。天水相接、葢絶景也。下山出微徑、為國慶寺。乃太傅之故宅、傍有薔薇洞、俗傳、太傅携妓女㳺宴之 所。」「又山西一里始寧園乃謝靈運别墅一曰西莊按 謝安傳云寓居㑹稽與王羲之許詢支遁逰出則漁獵山水入則言詠屬文後雖受朝寄然東山之志始末不渝靈運傳云父祖並𦵏始寧山中并有故宅及墅遂移籍㑹稽故其詩云偶與張邴合久欲還東山。」施宿の會稽志に「東山は、上虞縣の西南四十五里に在り、晋の太侍謝安の居るところなり、一名謝安山、巋然として衆峰の間に特出し、拱揖蔽虧、鸞鶴の飛舞するが如し。その頂に謝公の調馬路、白雲明月二堂の遺址あり、千嶂林立、下に滄海を視る、天水相接す、蓋し絶景なり、山を下って微徑を出づれば、國慶寺たり、乃ち太傅の故宅、旁に薔薇洞あり、俗傳う、太傅が妓女を携えて游宴せしところ」とある。
李白『憶東山二首其二』「我今攜謝妓。 長嘯絕人群。欲報東山客。 開關掃白云。」(我 今 謝妓を攜え。 長嘯して 人群を絕つ。東山の客に報わんと欲っす。關を開いて 白云を掃く。)謝安。晉の時代の謝安は、あざなを安石といい、四十歳になるまで浙江省の東山という山にこもって、ゆうゆうと寝てくらし、朝廷のお召しに応じなかった。当時の人びとは寄ると彼のうわさをした。「安石が出てこないと、人民はどうなるんだ」。時期が来るまで、待っている賢者というものは、一喜一憂しない。敵を油断させる方法にも幾通りもある。ここに言う「芸妓を携えて」というのは、国外のみならず国内にも敵がおり、国を建てなおすにも相手の状況の分析を行い、時機が到来して立ち上がったのであるが、東山に白雲堂、明月堂のあとがあり、山上よりの眺めは絶景だという。薔薇洞というのは、かれが妓女をつれて宴をもよおした所といわれ、妓女と酒を飲んで時期を待っていたことを言う。謝安について李白『送裴十八図南歸嵩山其二』「謝公終一起、相與済蒼生。」とあり、送裴十八図南歸嵩山 其二 李白 :Kanbuniinkai紀頌之の漢詩 李白164。○謝世運 時世の進展から去る。世を去る。
送侄良攜二妓赴會稽戲有此贈
攜妓東山去。 春光半道催。
遙看若桃李。 雙入鏡中開。
おいの良が謝安のように二人妓女と会稽に逝くのを送り出すときに、たわむれにこの詩を作って贈るもである。芸者をつれて、むかし謝安が遊んだように東山に出かけるが、春の日の光は途中で人をせきたてることだろう。きっと、二人の妓女が赤い桃花と白い李花がさいているのようだろう、そして、二人の妓女は鏡湖の中に入って、舟を浮かべ宴は、はなやかに開かれているだろう、わたしは、はるかに長江流れからこの地から見ているのだ。
(姪良が二姥を携えて会稽に赴くを送り、戯れに此の贈有り)
妓を携えて 東山に去れば。春光 半道に催す。
遙(はるか)に看る 桃李(とうり)の若く、双(ふた)つながら鏡中に入って開くを。
送姪良携二妓赴会稽戯有此贈 李白Kanbuniinkai紀頌之の漢詩李白特集350 -287
2 不向 向わないと決めたこと。起承転結、それぞれの初めが対語になっている。不向に対して、薔薇は堅い約束を示す。白雲だけがはかなく消えてゆくものである。明月は、幾年たっても、同じように宅址を照らす。
3 薔薇
4 幾(几) 数詞. 1.いくつ; 2.いくつか. 名詞. 1.(~儿)小さな机; 2.ひじかけ. 副詞. 1.〈書〉ほとんど.
起:不向 → 承:薔薇
→転:白云 → 結:明月
5 白雲 白雲無根 : 無心に去来して、跡をとどめない《荘子、天地篇》「乗彼白雲、至于帝郷」(彼の白雲に乗じて、帝郷に至る。)
6 明月 曇りなく澄みわたった満月。また、名月。《季 秋》
7 白雲明月 上の薔薇に対し、白雲、明月は堂名であって、これに因んで構想したのである。
《卷十六11送姪良攜二妓赴會稽戲有此贈(改訂)》
攜妓東山去。 春光半道催。 遙看若桃李。 雙入鏡中開。
妓を携えて 東山に去れば。春光 半道に催す。
遙【はるか】に看る 桃李の若く、双【ふたつ】ながら鏡中に入って開く。
(おいの良が妓を携えて会稽に遊びに出かけるについて、送別のために、たわむれにこの詩を作って贈ったものである。)
おいの良が妓を携えて会稽に遊びに出かけるについて、丁度、晉の大傳謝安の東山におけるがごとくである。そして会稽に赴く道中においては、春光次第に催し、まことに、良い時候で、その風興も謝安のように思われる。
汝が携えている二人の妓女を遙かに看れば、さながら、赤い桃花と白い李花がさいて姸を競っているかのようだ、そして、鏡湖の中に入って、舟を浮かべての宴は、はなやかに開かれて、その風情はまたひとしおであろうけど、わたしは、はるかな長江流れにいる。
274 《卷十六11送姪良攜二妓赴會稽戲有此贈(改訂)》Index-19 Ⅱー14-739年開元二十七年39歳 <274> Ⅰ李白詩1552 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6308
送梁四歸東平
玉壺挈美酒,送別強為歡。
大火南星月,長郊北路難。
殷王期負鼎,汶水起垂竿。
莫學東山臥,參差老謝安。
(梁四 東平に歸るを送る)
玉壺 美酒を挈へ,送別 強いて歡を為す。
大火 南星の月,長郊 北路難し。
殷王 負鼎を期し,汶水 垂竿を起す。
東山に臥すを學んで,參差 謝安を老いしむる莫れ。(梁某が郷里の河南道鄆州の東平に帰るのを送って作った)
玉壺に美酒を一杯に積めて挈えて出て、,君との別れの行を送るために盃を勧め、強いて、歓談して別れよう。
今しも大火の星が、南方正午の方向に位置する月で、夏の最中であるとわかり、彼から北に向かって、一帯の平原を横切って、旅をするのはとても困難な事だろう。
むかし、伊尹が殷湯が遊説するため、鼎を背に背負って料理人という触れ込みで殷に入って殷王湯を助けて天下をとったのであり、君は、故郷でくすぶらず太公望よろしく、汶水に釣り糸を垂れて、身を起し、功名を立てることを祈るものである。
謝安が東山に芸妓を携えたのを学ぶだけでで、ぐずぐずして臥し、世俗の欲望を離れて隠棲しているうちに、時と志を齟齬してむなしく朽ち老いさらばえてしまうようなことがあってはならないと思うところである。
210 《巻17-22 送梁四歸東平》Index-13 Ⅱ― 8-733年開元二十一年33歳 <210> Ⅰ李白詩1441 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ5753
《巻06-12 梁園吟》#4
舞影歌聲散綠池,空餘汴水東流海。
沈吟此事淚滿衣,黃金買醉未能歸。
連呼五白行六博,分曹賭酒酣馳輝。
歌且謠,意方遠。
東山高臥時起來,欲濟蒼生未應晚。
舞影 歌聲 綠池に散じ、空しく抃水を餘し の東のかた 海に流る。
沈吟 此の事 涙衣に滿つ、黄金 醉を買うて 未だ歸る能はず。
五白を連呼し 六博を行い、曹を分かち 酒を賭して馳輝に酣【たけなわ】なり。
歌い且つ謠えば、意 方に遠し。
東山に高臥して時に起ち來る、蒼生を濟わんと欲するも 未だ應に晩からざるべし。孝王は仙籍に登られたというので、枚乘司馬相如のいた時分には、ここ平台の地に歌舞を張ったというが、舞い姫の影も、歌い女の声も、清らかな池の水に散ってゆき、跡形もないようになり、あとに空しくのこったのは、汴水のみが滔々として東のかた海に流れ入るにすぎないのである。
華の儚さを深く思えば、涙が衣服をぬらしつくす。黄金を惜しまず酒を買って酔い、まだまだ宿には帰れない。
こうして、宴席は「五白よ五白よ」と梟(一の目)が出れば倍勝ちになり、五白のよい目を大声で連呼して、六博の賭けごとに興じあい、ふた組に分かれて酒を賭け、馳せゆく時の間に酔いしれる。
かくて、組を分けて、酒を一杯ずつ賭けて、双六遊びをし、白日馳せゆくがごとく、時の間に酔いしれて、歌いかつ謡えば、心は、今こそ遠くあこがれゆく。
とはいっても、酒ばかり飲んでいるわけにもいかず、むかし、謝安石が東山に隠棲したのとおなじように、世の人民を救おうという時が来れば起ちあがるのだ。この意欲があれば、遅すぎるはずはない。
《404巻十一19贈僧行融》
贈僧行融 #2
海若不隱珠,驪龍吐明月。
大海乘虛舟,隨波任安流。
賦詩旃檀閣,縱酒鸚鵡洲。
待我適東越,相攜上白樓。
海若 珠を隱さず,驪龍 明月を吐く。
大海 虛舟に乘じ,波に隨って安流に任す。
詩を賦す 旃檀閣,酒を縱まにす 鸚鵡洲。
我を待て 東越に適き,相い攜えて白樓に上るを。
その光彩燦然としていることは、海若が真珠を持っていて、それは自然に光を放つものであるということ、また、黒い龍がのど元から明月の珠を吐き出したようなものであるということなのだ。
高僧との交流は、何も摘んでない軽すぎて不安定な舟で大海に漕ぎ出したとしても、安流にしたがって、浪のまにまに下って行けばいいということである。
そうして多くの詩人と高僧たちは大江に出て、龍門石窟の香山寺旃檀閣において詩を賦しているのである。今の我々は、こうして、漢江が長江に合流する鸚鵡洲の歓楽街にいるわけで、いにしえの禰衡が酒をほしいままにしたということを偲んで酒をたらふく飲むということをするのである。
それで、近々わたしは、東越、会稽の方に行こうと思っている、謝安と同じように芸妓を携えて白雲と明月の高樓に昇って詩を賦すから、それを待っていてほしい。
129-2 《404巻十一19贈僧行融》Index-8 Ⅱ―3 728年開元十六年28歳 7首 故人西辭黃鶴樓,<129-2> Ⅰ李白詩1312 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ5108
李白の謝安関連した詩
1 | 217卷六12梁園吟 | 東山高臥時起來、欲濟蒼生未應晚。 |
2 | 228卷六23東山吟 | 攜妓東土山、悵然悲謝安。 |
3 | 253巻七20永王東巡歌十一首其二 | 但用東山謝安石、為君談笑靜胡沙。 |
4 | 331卷9-02書情題蔡舍人雄 | 嘗高謝太傅、攜妓東山門。 |
5 | 362卷十09 贈常侍御 | 安石在東山、無心濟天下。 |
6 | 404巻十一19贈僧行融 | 待我適東越,相攜上白樓。 |
7 | 425巻十二15憶舊游寄譙郡元參軍 | 北闕青云不可期、東山白首還歸去。 |
8 | 473巻十四10留別西河劉少府 | 東山春酒綠。 歸隱謝浮名。 |
9 | 529卷十六32送侄良攜二妓赴會稽戲有此贈 | 攜妓東山去、春光半道催。 |
10 | 563巻十七1送韓侍御之廣德 | 暫就東山賒月色、酣歌一夜送泉明。 |
11 | 579巻十七17送趙判官赴黔府中丞叔幕 | 綠蘿長不厭、卻欲還東山。 |
12 | 581巻十七19送梁四歸東平 | 莫學東山臥、參差老謝安。 |
13 | 589巻十七27宣城送劉副使入秦 | 君攜東山妓、我詠北門詩。 |
14 | 640巻十九14攜妓登梁王棲霞山孟氏桃園中 | 謝公自有東山妓、金屏笑坐如花人。 |
15 | 700巻二十14登金陵冶城西北謝安墩 | 猶有謝安墩、憑覽周地險。 高標絕人喧、想象東山姿。 |
16 | 702巻二十16 登梅岡望金陵贈族侄高座寺僧中孚 | 吳風謝安屐、白足傲履襪。 几宿一下山、蕭然忘干謁。 |
17 | 818巻二十二39憶東山二首 其一 | 不向東山久、薔薇几度花。 |
18 | 819巻二十二40憶東山二首 其二 | 我今攜謝妓、長嘯絕人群。 欲報東山客、開關掃白云。 |
19 | 824巻二十二45春滯沅湘有懷山中 | 所愿歸東山、寸心于此足。 |
20 | 891巻二十四28.題元丹丘山居 | 故人棲東山、自愛丘壑美。 |
21 | 966巻二十四77示金陵子 (一作金陵子詞) | 謝公正要東山妓、攜手林泉處處行。 |
22 | 967巻二十四78出妓金陵子呈盧六四首 其一 | 安石東山三十春。 傲然攜妓出風塵。 |
23 | 968巻二十四79出妓金陵子呈盧六四首 其二 | 南國新丰酒、東山小妓歌。 |
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