行次西郊作 一百韻 150- 157 #10

これまで掲載している「甘露の変」を題材にしている李商隠の詩。

李商隠 4 曲江

劉司戸二首 其一 李商隠 39

北斉二首 其二 李商隠  45

有感二首 其一 李商隠 101

有感二首 其二 李商隠 102

重有感 李商隠 -103

鸞鳳 李商隠  -111

漫成五章 其四 李商隠 -107

燕臺詩四首 其三 秋#1 李商隠 -131


行次西郊作一百韻

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#9
大朝會萬方,天子正臨軒。
采旂轉初旭,玉座當祥煙。
金障既特設,珠簾亦高褰。」#-9
#10
捋須蹇不顧,坐在禦榻前。
范陽節度使安禄山はそこへおもむろに胡人特有の長い顎ひげを指先でこねまわしながら、ふてぶてしい、これ以上ない威張り腐った態度で居並ぶ群臣の順序を顧みずに登場してくるのだ。天子の席の前、ほとんど天子と桔抗する高座に太っていること良いことにして悠悠と坐るのである。
忤者死艱屨,附之升頂顛。
もし安禄山にさからう者あれば、身分の如何にかかわらずたちどころに圧死するまで靴で踏みつけられるのだ。彼に媚を売り、おもねるものは高位にまで出世できる生殺与奪を握っているのだ。
華侈矜遞衒,豪俊相並吞。
当時、長安の都に華美は蔓延し、楊氏一族や安禄山らは、邸宅の華麗さや奢侈を互に誇り、次々みせびらかしあった。それにならって地方の強い勢力を持つ節度使らは、安禄山の三道兼制と争うかのように、その富を独占し、吸い上げたのである。
因失生惠養,漸見征求頻。』#-10

このようにして、民を愛しみ養うべき攻治の本道は完全に消失し、中央の財政は困窮し、それを補うために次第に賦税を重くし、ひんぱんに課していき始めたのだった。
奚寇西北來,揮霍如天翻。
是時正忘戰,重兵多在邊。
列城繞長河,平明插旗幡。
但聞虜騎入,不見漢兵屯。
大婦抱兒哭,小婦攀車轓。」#-11
生小太平年,不識夜閉門。
少壯盡點行,疲老守空村。
生分作死誓,揮淚連秋雲。
廷臣例獐怯,諸將如羸奔。
爲贼掃上陽,捉人送潼關。』#-12


#-9
大朝(だいちょう) 万方(ばんぽう)を会し、天子 正に軒に臨(のぞ)む。
采旂(さいき) 初旭(しょぎょく)に転じ、玉座 祥烟(しょうえん)に当たる。
金障 既に特に設けられ、珠簾(しゅれん) 亦高く褰(かか)げらる
#10
須(ひげ)を捋(な)でて蹇(けん)として顧(かえり)みずして、坐して禦榻(ぎょとう)の前に在り。
忤(さから)う者は艱屨(かんく)に死し、之に附(おもねれ)れば 頂顛(ちょうてん)に升(のぼ)る。
華侈(かし)  矜(ほこ)りて遞(たが)いに衒(てら)い、豪俊 (ごうしゅん) 相い 併呑(へいどん)す。
因りて生恵(せいけい)の養を失し、漸(ようや)く微求(ちょうきゅう)の頻(しき)りなるを見わす。


宮島(6)宮島・厳島神社




行次西郊作 一百韻#10 現代語訳と訳註
(本文) #10

捋須蹇不顧,坐在禦榻前。
忤者死艱屨,附之升頂顛。
華侈矜遞衒,豪俊相並吞。
因失生惠養,漸見征求頻。』#-10


(下し文) #-10
須(ひげ)を捋(な)でて蹇(けん)として顧(かえり)みずして、坐して禦榻(ぎょとう)の前に在り。
忤(さから)う者は艱屨(かんく)に死し、之に附(おもねれ)れば 頂顛(ちょうてん)に升(のぼ)る。
華侈(かし)  矜(ほこ)りて遞(たが)いに衒(てら)い、豪俊 (ごうしゅん) 相い 併呑(へいどん)す。
因りて生恵(せいけい)の養を失し、漸(ようや)く微求(ちょうきゅう)の頻(しき)りなるを見わす。


#-10 (現代語訳)
范陽節度使安禄山はそこへおもむろに胡人特有の長い顎ひげを指先でこねまわしながら、ふてぶてしい、これ以上ない威張り腐った態度で居並ぶ群臣の順序を顧みずに登場してくるのだ。天子の席の前、ほとんど天子と桔抗する高座に太っていること良いことにして悠悠と坐るのである。
もし安禄山にさからう者あれば、身分の如何にかかわらずたちどころに圧死するまで靴で踏みつけられるのだ。彼に媚を売り、おもねるものは高位にまで出世できる生殺与奪を握っているのだ。
当時、長安の都に華美は蔓延し、楊氏一族や安禄山らは、邸宅の華麗さや奢侈を互に誇り、次々みせびらかしあった。それにならって地方の強い勢力を持つ節度使らは、安禄山の三道兼制と争うかのように、その富を独占し、吸い上げたのである。
このようにして、民を愛しみ養うべき攻治の本道は完全に消失し、中央の財政は困窮し、それを補うために次第に賦税を重くし、ひんぱんに課していき始めたのだった。

 

#-10 (訳注)
捋須蹇不顧,坐在禦榻前。
范陽節度使安禄山はそこへおもむろに胡人特有の長い顎ひげを指先でこねまわしながら、ふてぶてしい、これ以上ない威張り腐った態度で居並ぶ群臣の順序を顧みずに登場してくるのだ。天子の席の前、ほとんど天子と桔抗する高座に太っていること良いことにして悠悠と坐るのである。
捋須 須は鬚。捋は指でつまむこと。胡人特有の長い顎ひげを指先でひねくり様子をいう。○ 驕蹇、尊大にかまえるさま。ふてぶてしい、これ以上ない威張り腐った態度。○禦榻 天子の席・榻は長椅子。天子椅子の前に安禄山のいすを用意させ座ること。

忤者死艱屨,附之升頂顛。
もし安禄山にさからう者あれば、身分の如何にかかわらずたちどころに圧死するまで靴で踏みつけられるのだ。彼に媚を売り、おもねるものは高位にまで出世できる生殺与奪を握っているのだ。
忤者 さからうもの。○艱屨 安禄山に靴で踏みつけられて圧死することをいう。○附之 安禄山に付く、すなわち媚を売り、云うことを忠実に守り従うことをしめす。○ のぼる。○頂顛 1 てっぺん。物の先端。「顛末/山顛」 2 逆さになる。ひっくり返る。「顛倒・顛沛(てんぱい)・顛覆/動顛」ここは「転」の代用字で上位の位につけるか、下位に落とされるかどうかという意味。


華侈矜遞衒,豪俊相並吞。
当時、長安の都に華美は蔓延し、楊氏一族や安禄山らは、邸宅の華麗さや奢侈を互に誇り、次々みせびらかしあった。それにならって地方の強い勢力を持つ節度使らは、安禄山の三道兼制と争うかのように、その富を独占し、吸い上げたのである。
華侈矜逓衒 はかわるがわる、次次に。は自ら尊大にしようとする。は自己宜伝をすること。玄宗が安禄山の為に京師に壮麗な邸宅を建設させた史実、及び、先に道政坊(東市と春明門の間で興慶宮の南-ピンク)に旧宅がありながらで更に親仁坊(東市の南西隣-空色)のひろびろした地に新宅を建て世に誇った事蹟を指す(新・旧「唐書」)、あるいはもっと一般的に、楊貴妃の一族である楊国忠(生年未詳-756年)、魏国夫人、韓国夫人、秦国夫人たちの華侈の競い合いをも含めた意昧かも知れない。○豪悛相併呑 安禄山が三道を兼制したこと、及び広く遠隔の節度使の兼任の風潮のあった史実を指し、貢物を貰いあさったことを示す。
10risho長安城の図


因失生惠養,漸見征求頻。』
このようにして、民を愛しみ養うべき攻治の本道は完全に消失し、中央の財政は困窮し、それを補うために次第に賦税を重くし、ひんぱんに課していき始めたのだった。
生惠養 民を愛しみ養うべき攻治の本道。○征求 賦税のとりたて。○ ひんぱん。

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