孟郊(孟東野) 孟郊の交遊の詩(2)「擇友」 #1

孟郊の長安の交遊者五首(紀 頌之選定)について
「求友」、「択友」、「結交」、「勤友」、「審交」孟郊作
30年近くもその人生のほとんどを科挙試験に費やした特異な人生で誰から見てもおかしくない友情関係はできないであろう。受験は母の力強い応援があったことは孟郊の詩に残っている。しかし、周りの援助がなかったら続けられなかったであろう。その生活から、まともな人生観は無いだろう。今回は2回目、孟郊の友を選ぶ条件とはなんであろうか、という詩である。


擇友 #1 孟郊
獸中有人性,形異遭人隔。
獣の心の中に人の様な性があるという、実際の獣は人と姿形がちがうのであったとしても人とは分け隔てられるものである
人中有獸心,幾人能真識。
人の中にも獣の心があるのである、はたして何人が本当のことを知っているのだろうか。
古人形似獸,皆有大聖德。
古代人は生産手段が未発達で姿は獣に似ていたものである、しかし、皆、三皇五帝などが示すように大きな聖徳の政治がおこなわれた。
今人表似人,獸心安可測。
今人は表面は人に似ているのである、しかし、その人間に獣の心があることをどうして測り知ることができよう
雖笑未必和,雖哭未必戚。
人というもの表面で笑ってはいても必ずしも和やかであるというものではない、それからすると、人は声をあげて泣いていても必ずしも悲しんではいないということもあるのだ。
面結口頭交,肚里生荆棘。

表面的な事を示すことは口先ばかりの交際をしていることがある、そういう人の腹のうちにはイバラのようなとげのある悪口を生じているものである。

#2
好人常直道,不顺世間逆。惡人巧諂多,非義苟且得。
若是效真人,堅心如鐵石。不諂亦不欺,不奢複不溺。
面無吝色容,心無詐憂惕。君子大道人,朝夕恒的的。
#1
獣中に人性有り、形異なり 人の隔つるに遭ふ。
人中に獣心有り、幾人か能く真に識る。
古人 形 獣に似るも、皆 大いなる聖徳有り。
今人 表は人に似るも、獣心 安んぞ測るべけん。
笑ふと雖も未だ必ずしも和せず、哭すと雖も未だ必ずしも戚ならず。
面は口頭の交はりを結ぶ、肚(はら)の裏は荆棘を生ず。
#2
好き人は常に直道し、世間の逆に順はず。
悪しき人は巧諂(こうてん)多く、非義にして苟且に得る。
是くの若く真人に效(なら)えば、堅き心は鉄石の如し。
諂(へつら)わず 亦 欺(あざむ)かず、奢(おご)らず複た溺れず。
面 色容を吝()しむ無く、心 憂惕(ゆうてき)を詐(いつわ)る無し。
君子は大道の人、朝夕 恒(つね)に的的たり。

DCF00204



擇友 現代語訳と訳註
(本文) #1

獸中有人性,形異遭人隔。
人中有獸心,幾人能真識。
古人形似獸,皆有大聖德。
今人表似人,獸心安可測。
雖笑未必和,雖哭未必戚。
面結口頭交,肚里生荆棘。


(下し文) #1
獣中に人性有り、形異なり 人の隔つるに遭ふ。
人中に獣心有り、幾人か能く真に識る。
古人 形 獣に似るも、皆 大いなる聖徳有り。
今人 表は人に似るも、獣心 安んぞ測るべけん。
笑ふと雖も未だ必ずしも和せず、哭すと雖も未だ必ずしも戚ならず。
面は口頭の交はりを結ぶ、肚(はら)の裏は荆棘を生ず。

(現代語訳)
獣の心の中に人の様な性があるという、実際の獣は人と姿形がちがうのであったとしても人とは分け隔てられるものである
人の中にも獣の心があるのである、はたして何人が本当のことを知っているのだろうか。
古代人は生産手段が未発達で姿は獣に似ていたものである、しかし、皆、三皇五帝などが示すように大きな聖徳の政治がおこなわれた。
今人は表面は人に似ているのである、しかし、その人間に獣の心があることをどうして測り知ることができよう
人というもの表面で笑ってはいても必ずしも和やかであるというものではない、それからすると、人は声をあげて泣いていても必ずしも悲しんではいないということもあるのだ。
表面的な事を示すことは口先ばかりの交際をしていることがある、そういう人の腹のうちにはイバラのようなとげのある悪口を生じているものである。


(訳注)
獸中有人性,形異遭人隔。

獣の心の中に人の様な性があるという、実際の獣は人と姿形がちがうのであったとしても人とは分け隔てられるものである。
獸中有人性 獣中の獣とは人の中の獣の心情、異民族の生活習慣を含むものと考える。○形異 形が違う。○遭人隔 遭えば人と隔てられる。
 
人中有獸心,幾人能真識。
人の中にも獣の心があるのである、はたして何人が本当のことを知っているのだろうか。
○幾 幾人~だろうか。○能真識 本当のことを知っているのだろうか。
 
古人形似獸,皆有大聖德。
古代人は生産手段が未発達で姿は獣に似ていたものである、しかし、皆、三皇五帝などが示すように大きな聖徳の政治がおこなわれた。
古人 昔の人。また、昔のすぐれた人。この場合古代人を言うのであろうか。○形似獸 生活様式が未発達のことを言うのか。農耕民族でなく狩猟民族のことを言うのであろうか。○大聖德 三皇五帝など古代には仁徳のある政治が行われていたということを言う。


今人表似人,獸心安可測。
今人は表面は人に似ているのである、しかし、その人間に獣の心があることをどうして測り知ることができよう。
今人 古代人に対して今の人間。○表似人 表面は人に似ている。○安可測 どうして測り知ることができよう。


雖笑未必和,雖哭未必戚。
人というもの表面で笑ってはいても必ずしも和やかであるというものではない、それからすると、人は声をあげて泣いていても必ずしも悲しんではいないということもあるのだ。
○必和 必ず和やかであるさま。○必戚 必ず悲しむさま。


面結口頭交,肚里生荆棘。
表面的な事を示すことは口先ばかりの交際をしていることがある、そういう人の腹のうちにはイバラのようなとげのある悪口を生じているものである。
面結 表面的な事。表面でおこった出来事。○口頭交 口先ばかりの交際をしている。○肚里 はら【腹/肚】 [名]1 動物の、胸部と尾部との間の部分。胴の後半部。また、背に対して、地に面する側。人間では、胸から腰の間で中央にへそがある前面の部分。横隔膜と骨盤の間で、胃腸のある部分。腹部。○生荆棘 イバラのようなとげのある悪口を生じているもの。


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