孟郊(孟東野) 孟郊の交遊の詩(4)「勸友」


勸友 孟郊
至白涅不緇,至交淡不疑。
白いものの中で真っ白の物を選んでこれ以上の白はないという白は黒く染めようとしても黒くならない。親密な上に親密な交際というものは気持をあっさりして疑いの心がないことをいうのである。
人生靜躁殊,莫厭相箴規。
人生というものは、静かにすごすことと忙しく騒がしくすごすこととはことなるものだ、いましめて行動や判断のよりどころとなる基準に従うことをいやがってはならない。
膠漆武可接,金蘭文可思。
膠と漆のような堅い友情は後々まで継続していくものである。金蘭の美しい非常に親密な交わりは彩のある文章にすることを思わないといけない。
堪嗟無心人,不如松柏枝。

ああ、悲しいことではないか、心のない人がいるという、そのことは、いつも常緑の葉をつけて信念を曲げない松柏の枝には及ばないことである。


友を勧む
至白は涅すれども緇(くろ)まず、至交は談けれども疑わず。
人生 靜躁 殊なる、相 箴規するを厭ふ莫かれ
膠漆 武(あと)接ぐべく、金蘭 文 思ふべし。
嗟くに堪へたり 無心の人の、松柏の枝に如かざるを。


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勸友 現代語訳と訳註
(本文)
勸友 孟郊
至白涅不緇,至交淡不疑。
人生靜躁殊,莫厭相箴規。
膠漆武可接,金蘭文可思。
堪嗟無心人,不如松柏枝。


(下し文) 友を勧む
至白は涅(くり)すれども緇(くろ)まず、至交は淡けれども疑わず。
人生 靜躁 殊なる、相 箴規するを厭ふ莫かれ
膠漆(こうしつ) 武(あと)接ぐべく、金蘭 文 思ふべし。
嗟くに堪へたり 無心の人の、松柏の枝に如かざるを。


(現代語訳)
白いものの中で真っ白の物を選んでこれ以上の白はないという白は黒く染めようとしても黒くならない。親密な上に親密な交際というものは気持をあっさりして疑いの心がないことをいうのである。
人生というものは、静かにすごすことと忙しく騒がしくすごすこととはことなるものだ、いましめて行動や判断のよりどころとなる基準に従うことをいやがってはならない。
膠と漆のような堅い友情は後々まで継続していくものである。金蘭の美しい非常に親密な交わりは彩のある文章にすることを思わないといけない。
ああ、悲しいことではないか、心のない人がいるという、そのことは、いつも常緑の葉をつけて信念を曲げない松柏の枝には及ばないことである。


(訳注)
至白涅不緇,至交淡不疑。
白いものの中で真っ白の物を選んでこれ以上の白はないという白は黒く染めようとしても黒くならない。親密な上に親密な交際というものは気持をあっさりして疑いの心がないことをいうのである。
至白 白いものの中で真っ白の物を選んでこれ以上の白はないというもの。○ (1)水の底によどんだ黒い土。黒色の染料として用いる。[和名抄] (2)「涅色(くりいろ)」の略。○至交 親密な交際の中でもさらに上級なもの。○ 1 色などが濃くない。あわい。「淡黄・淡彩・淡粧/濃淡」 2 塩けがない。「淡湖・淡水」 3 気持ちがあっさりしている。情が厚くない。「淡交・淡淡・淡泊/枯淡・恬淡(てんたん)・冷淡」.


人生靜躁殊,莫厭相箴規。
人生というものは、静かにすごすことと忙しく騒がしくすごすこととはことなるものだ、いましめて行動や判断のよりどころとなる基準に従うことをいやがってはならない。
靜躁 しずかなことと、騒がしいこと○殊 普通とは違っている。特に。ことに。「殊遇・殊勲・殊勝/特殊」○箴規 1 いましめ。いましめの言葉。箴言(しんげん)。きそく、とりきめ。2 行動や判断のよりどころとなる基準


膠漆武可接,金蘭文可思。
膠と漆のような堅い友情は後々まで継続していくものである。金蘭の美しい非常に親密な交わりは彩のある文章にすることを思わないといけない。
膠漆 にかわとうるし。きわめて親しく離れがたい関係のたとえ。「膠漆の交わり」○武可接 武は継続すべきこと。跡。先人の残した事業。○金蘭 非常に親密な交わり。非常に厚い友情。 2 ラン科の多年草。低山の木陰に生える。高さ約50センチ。葉は互生し、披針形で粗い縦じわがある。春、黄色の花を総状に10個ほどつける。○文可思 ・文はいろどり、学問、書物、文章、てがみ、韻文、詩文、文人。


堪嗟無心人,不如松柏枝。
ああ、悲しいことではないか、心のない人がいるという、そのことは、いつも常緑の葉をつけて信念を曲げない松柏の枝には及ばないことである。


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