祖席 秋字 韓退之(韓愈)詩<88>
- 2013/01/15
- 00:22
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祖席 秋字 韓退之(韓愈)詩<88>Ⅱ中唐詩484 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1531
祖席 秋字
淮南悲木落,而我亦傷秋。
淮南王の劉安は木の葉の落ちるのを悲しんだ故事があるが、そうするとわたしもまた秋になると感傷的になるというものだ。
況與故人别,那堪羈宦愁。
まして、この度のように、君は親しい仲間達と別れてゆくのだ、どうして見知らぬ国につとめることへの愁いの気持ちに堪えることができようか。
榮華今異路,風雨昔同憂。
今、われわれは富貴栄華のひととは違ったみちを歩むものであり、雨に、風に、痛切におなじ憂いをおもうのだ。
莫以宜春遠,江山多勝游。
だが、君のむかう宜春が僻遠の地となげくものではない、そこでの大江や山は眺望にたえる景勝地で、多いに風流の遊び心でいきたまえ。
淮南 木の落つるを悲む、而して 我亦た秋を傷む。
況んや故人と別る、那んぞ羈宦の愁に堪へん。
榮華 今 路を異にし、風雨 苦【はなは】だ憂を同じうす。
宜春【ぎしゅん】を以て遠しとする莫れ、江山 勝遊 多し。
現代語訳と訳註
(本文) 祖席 秋字
淮南悲木落,而我亦傷秋。
況與故人别,那堪羈宦愁。
榮華今異路,風雨昔同憂。
莫以宜春遠,江山多勝游。
(下し文)
淮南 木の落つるを悲む、而して 我亦た秋を傷む。
況んや故人と別る、那んぞ羈宦の愁に堪へん。
榮華 今 路を異にし、風雨 苦【はなは】だ憂を同じうす。
宜春【ぎしゅん】を以て遠しとする莫れ、江山 勝遊 多し。
(現代語訳)
淮南王の劉安は木の葉の落ちるのを悲しんだ故事があるが、そうするとわたしもまた秋になると感傷的になるというものだ。
まして、この度のように、君は親しい仲間達と別れてゆくのだ、どうして見知らぬ国につとめることへの愁いの気持ちに堪えることができようか。
今、われわれは富貴栄華のひととは違ったみちを歩むものであり、雨に、風に、痛切におなじ憂いをおもうのだ。
だが、君のむかう宜春が僻遠の地となげくものではない、そこでの大江や山は眺望にたえる景勝地で、多いに風流の遊び心でいきたまえ。
(訳注)
祖席 秋字
・秋字 秋字で押韻した詩。韻に秋を含んだ詩であるという意。 文人の詩会は、つねに詩をつくりあう。その時、つどいにちなんだ文句を、題として出したり、その文句の一字ずつを、会衆に分配し、その字を押韻字ときめて詩をつくる場合がある。この祖席で、韓愈に配当された龍字が「前」と「秋」だった。
淮南悲木落,而我亦傷秋。
淮南王の劉安は木の葉の落ちるのを悲しんだ故事があるが、そうするとわたしもまた秋になると感傷的になるというものだ。
・推南 漢の高祖の少子で推南王に封ぜられた劉安。『淮南子』の著がある。同書「説山訓」に「文公、荏席の後の徴黒なるを棄つ。咎犯、辞して帰る。故に桑葉落ちて長年悲しむなり」の語がみえる。
晋の文公がベッドのしきむしろの下の方のよごれたのを棄てた。それをみていた老臣の咎犯が、主君が古いものを惜しげもなく捨てられるように、自分ももうここでは用はないのだと感じ、暇をもらって去った。そのことにふれ、桑の葉の落ちるのを見るとおのれの老年がなげかれる、というのである。
況與故人别,那堪羈宦愁。
まして、この度のように、君は親しい仲間達と別れてゆくのだ、どうして見知らぬ国につとめることへの愁いの気持ちに堪えることができようか。
・羈宦 遠い旅先で仕官すること。
榮華今異路,風雨昔同憂。
今、われわれは富貴栄華のひととは違ったみちを歩むものであり、雨に、風に、痛切におなじ憂いをおもうのだ。
莫以宜春遠,江山多勝游。
だが、君のむかう宜春が僻遠の地となげくものではない、そこでの大江や山は眺望にたえる景勝地で、多いに風流の遊び心でいきたまえ。
・勝遊 遊観するによい景勝の地。
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