三国時代の詩 甄后 《塘上行》 魏詩 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 2916
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三国時代の詩 甄后 《塘上行》 魏詩 <106> | kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 2916 |
中国古代の著名な美女とされる。袁熙に嫁し,後、曹丕の妻となる。当時は一夫多妻であるから側室のような立場である。魏明帝、曹叡の母である。
甄后は曹操と曹丕が争った絶世の美女
甄后は代々の官吏の家に生まれ、衰紹の次男衰照に嫁いだ絶世の美女。その美しさは河北や中原じゆうに響き渡り、曹操は早くから彼女に目をつけていたといえ衰家陣営が敗れ、その本拠地である鄭が陥落すると、曹操は取り残された彼女を手にすべく、その屋敷へと突入する。しかし、曹操を出し抜いて彼女をゲットしていた不届き者がいた。曹操の嫡男、曹丕である。曹操は「今度の戦いでいちばん得しおったのはヤツだ」との言葉とともに、曹丕が彼女を娶ることを許したという。
その後、甄后は曹丕の息子として曹叡を産み、曹丕が魏の帝位に就くとともに皇后となった。しかし、わずかその七カ月後に、曹丕から自殺を強いられることになる。曹丕の寵愛が彼女から郭后、李貴人らに移ったことに対して恨み言を言ったからというものであった。
曹操、曹丕が争った絶世の美女甄后。曹丕の弟である曹植も彼女に惹かれていたようである。しかし、さすがは当代きっての詩人だけあって、その恋慕の表現は父や兄と違い、ロマンチックである。彼は彼女をモチーフにして「洛神賦」という詩を作り、兄嫁への恋慕を昇華させたのである。
実際には曹丕が最もプライドを傷つけられること、弟の曹植と相思相愛になった事が大きな理由であろうと思う。曹植は甄后に対する愛の気持ちを詩にしている。その代表格が後日取り上げる『洛神賦』である。
塘上行
蒲生我池中,其葉何離離。
蒲がわたしの庭の池にはえている。その葉はなんと今の私たち夫婦のように離れ離れに立ちならんでいることでしょう。
傍能行仁義,莫若妾自知。
夫婦一緒のころは、あなたがあまねく仁徳義理儀礼の道を行なわれていた。そのことは、こんなわたしでも一番よく承知していることなのです。
眾口鑠黃金,使君生別離。
ところが「衆口金を鑠し」というようにあなたは多くの人々からあれやこれやの告げ口に迷わされ、わたしと生き別れをすることにおいやられたのです。
念君去我時,獨愁常苦悲。
あなたがわたしの所から離れていった時からあなたを思い続けているのです。それは一人さびしく、ひとり悲しく、いつも苦しんでいたのです。
想見君顏色,感結傷心脾。
あなたの顔、姿かたちを思いうかべてみるのです。でも結局はそのことで感傷的になってしまい、心も体も傷ついてしまうのです。
念君常苦悲,夜夜不能寐。
いつもあなたのことを思いだしてはいつも悲しくて苦しくてつらいのです。夜は夜とて、頭から離れずよく眠ることもできないのです。
莫以豪賢故,棄捐素所愛?
莫以魚肉賤,棄捐蔥與薤?
莫以麻枲賤,棄捐菅與蒯?
出亦復何苦,入亦復何愁。
邊地多悲風,樹木何修修!
從君致獨樂,延年壽千秋。
蒲は我が池中に生ず、其の葉何ぞ離離たる。
傍【あまね】く能く仁義を行ふは、妾が自ら知るに若くは美し
衆 口は黄金をも轢し、君をして生きながら別離せしむ。
念ふ君が我を去りし時、濁り愁ひて常に苦悲せり。
君が顔色を想見し、感結んで心脾を傷ましめり。
君を念うて常に苦悲し、夜夜来ぬる能はず。
#2
賢豪の故を以て、素愛せし所を弄掲する莫れ。
魚肉を以てすれば購なりとも、葱と薙とを弄掲する莫れ。
麻臭を以てすれば賎なりとも、菅と割とを弄摘する莫れ。
出づるも亦復た苦愁し、入るも亦復た苦愁す。
遠地に悲夙多し、樹木何ぞ傾傾たる。
軍に従って猫柴を致す、延年轟は千秋。
『塘上行』#1 現代語訳と訳註
(本文)
塘上行
蒲生我池中,其葉何離離。
傍能行仁義,莫若妾自知。
眾口鑠黃金,使君生別離。
念君去我時,獨愁常苦悲。
想見君顏色,感結傷心脾。
念君常苦悲,夜夜不能寐。
(下し文)
蒲は我が池中に生ず、其の葉何ぞ離離たる。
傍【あまね】く能く仁義を行ふは、妾が自ら知るに若くは美し
衆 口は黄金をも轢し、君をして生きながら別離せしむ。
念ふ君が我を去りし時、濁り愁ひて常に苦悲せり。
君が顔色を想見し、感結んで心脾を傷ましめり。
君を念うて常に苦悲し、夜夜来ぬる能はず。
(現代語訳)
蒲がわたしの庭の池にはえている。その葉はなんと今の私たち夫婦のように離れ離れに立ちならんでいることでしょう。
夫婦一緒のころは、あなたがあまねく仁徳義理儀礼の道を行なわれていた。そのことは、こんなわたしでも一番よく承知していることなのです。
ところが「衆口金を鑠し」というようにあなたは多くの人々からあれやこれやの告げ口に迷わされ、わたしと生き別れをすることにおいやられたのです。
あなたがわたしの所から離れていった時からあなたを思い続けているのです。それは一人さびしく、ひとり悲しく、いつも苦しんでいたのです。
あなたの顔、姿かたちを思いうかべてみるのです。でも結局はそのことで感傷的になってしまい、心も体も傷ついてしまうのです。
いつもあなたのことを思いだしてはいつも悲しくて苦しくてつらいのです。夜は夜とて、頭から離れずよく眠ることもできないのです。
(訳注)
甄后 塘上行
・甄后 無極(河北)の人。初め衰棺の中子のために召された。後、文帝の夫人となり、寵せられて皇后となり明帝を生んだが、郭后に寵を奪われ、これを怨んだので帝の怒りにあい、死を賜わった。
・塘上行 塘は池のつつみ。第一句に地中の蒲を出して興をとったから名づけたものであろう。
この詩の作者については古来衆説がある。これを整理すると、①無名氏の古辞。②甄后作。③魏文帝作。④魏武帝作の四説となり、宋書や楽府詩集は、第四説に従っている。ここでは第二説によって甄后作と見ている。中には甄后が死を賜わって臨終に際して作ったのだとの伝説もあるが、物語としては面白いが辞世の詩の内容ではない。ここでは腰を読む基本として、思婦が遠行の夫に対して、思慕の情を述べたものと解し、その対象の相手が、曹丕なのか、曹植なのか、あるいは初婚の袁照なのかと想像して読むのが最も興味深いことであると思う。実際に真の作者にしかわからないことである。後世、陸機が同題の作を作っている。
蒲生我池中,其葉何離離。
蒲がわたしの庭の池にはえている。その葉はなんと今の私たち夫婦のように離れ離れに立ちならんでいることでしょう。
傍能行仁義,莫若妾自知。
夫婦一緒のころは、あなたがあまねく仁徳義理儀礼の道を行なわれていた。そのことは、こんなわたしでも一番よく承知していることなのです。
・傍 あまねくの義。
・行仁義 礼記の礼運篇に「父の慈、子の孝、兄の良、弟の弟、夫の義、婦の聴、君の仁、臣の忠、之を人の義と謂ふ」とあるに基づいた語。
眾口鑠黃金,使君生別離。
ところが「衆口金を鑠し」というようにあなたは多くの人々からあれやこれやの告げ口に迷わされ、わたしと生き別れをすることにおいやられたのです。
・衆口鑠黄金 『国語-周語・下』「故諺曰、衆心成城、衆口鑠金。」衆心成城、衆口鑠金。 衆心城を 成し、 衆口金を 鑠かす。民衆の声は金も溶かすほどの力を持つものである。讒言(ざんげん)や世評の恐ろしさを説いた言葉。 類:○衆口鑠金(しゃくきん)○民の口を防ぐは水を防ぐよりも甚し○積羽舟を沈む
念君去我時,獨愁常苦悲。
あなたがわたしの所から離れていった時からあなたを思い続けているのです。それは一人さびしく、ひとり悲しく、いつも苦しんでいたのです。
想見君顏色,感結傷心脾。
あなたの顔、姿かたちを思いうかべてみるのです。でも結局はそのことで感傷的になってしまい、心も体も傷ついてしまうのです。
・心脾 心臓・脾臓、すべての臓物、つまり、身体も心もということ。
念君常苦悲,夜夜不能寐。
いつもあなたのことを思いだしてはいつも悲しくて苦しくてつらいのです。夜は夜とて、頭から離れずよく眠ることもできないのです。
塘上行
蒲生我池中,其葉何離離。
傍能行仁義,莫若妾自知。
眾口鑠黃金,使君生別離。
念君去我時,獨愁常苦悲。
想見君顏色,感結傷心脾。
念君常苦悲,夜夜不能寐。
莫以豪賢故,棄捐素所愛?
莫以魚肉賤,棄捐蔥與薤?
莫以麻枲賤,棄捐菅與蒯?
出亦復何苦,入亦復何愁。
邊地多悲風,樹木何修修!
從君致獨樂,延年壽千秋。
蒲は我が池中に生ず、其の葉何ぞ離離たる。
傍【あまね】く能く仁義を行ふは、妾が自ら知るに若くは美し
衆 口は黄金をも轢し、君をして生きながら別離せしむ。
念ふ君が我を去りし時、濁り愁ひて常に苦悲せり。
君が顔色を想見し、感結んで心脾を傷ましめり。
君を念うて常に苦悲し、夜夜来ぬる能はず。
賢豪の故を以て、素愛せし所を弄掲する莫れ。
魚肉を以てすれば購なりとも、葱と薙とを弄掲する莫れ。
麻臭を以てすれば賎なりとも、菅と割とを弄摘する莫れ。
出づるも亦復た苦愁し、入るも亦復た苦愁す。
遠地に悲夙多し、樹木何ぞ傾傾たる。
軍に従って猫柴を致す、延年轟は千秋。
塘上行
蒲生我池中,其葉何離離。
蒲がわたしの庭の池にはえている。その葉はなんと今の私たち夫婦のように離れ離れに立ちならんでいることでしょう。
傍能行仁義,莫若妾自知。
夫婦一緒のころは、あなたがあまねく仁徳義理儀礼の道を行なわれていた。そのことは、こんなわたしでも一番よく承知していることなのです。
眾口鑠黃金,使君生別離。
ところが「衆口金を鑠し」というようにあなたは多くの人々からあれやこれやの告げ口に迷わされ、わたしと生き別れをすることにおいやられたのです。
念君去我時,獨愁常苦悲。
あなたがわたしの所から離れていった時からあなたを思い続けているのです。それは一人さびしく、ひとり悲しく、いつも苦しんでいたのです。
想見君顏色,感結傷心脾。
あなたの顔、姿かたちを思いうかべてみるのです。でも結局はそのことで感傷的になってしまい、心も体も傷ついてしまうのです。
念君常苦悲,夜夜不能寐。
いつもあなたのことを思いだしてはいつも悲しくて苦しくてつらいのです。夜は夜とて、頭から離れずよく眠ることもできないのです。
莫以豪賢故,棄捐素所愛?
たしかに今あなたは最も勢いが強い偉い人になられたからといって、今の地位からすれば低位の身分であった時の愛し合った妻を見すてることすべきではありません。
莫以魚肉賤,棄捐蔥與薤?
魚や肉に比べて値が安いからとて葱やラッキョウを棄ててはならいはずです。
莫以麻枲賤,棄捐菅與蒯?
また、麻や枲に比べて安いからとて、菅や蒯の類を棄てるということしてはならないのです。
ものではありません。
出亦復何苦,入亦復何愁。
あなたがまたここを去り、戦に出発されても何と苦しいことか、それがまた、国にお戻りになられてもこれもまた何と苦しいことなのです。
邊地多悲風,樹木何修修!
国境の辺地には悲しい風が毎日吹きつづけるでしょう、樹木を抜ける風はひぃゅぅびゅぅと鳴きつづけるでしょう。
從君致獨樂,延年壽千秋。
あなたは従軍していてもこちらの事に無頓着で、ひとり楽しんでおられることでしょう。それならばよいことで千年万年の福寿を保たれますように願っております。
蒲は我が池中に生ず、其の葉何ぞ離離たる。
傍【あまね】く能く仁義を行ふは、妾が自ら知るに若くは美し
衆 口は黄金をも轢し、君をして生きながら別離せしむ。
念ふ君が我を去りし時、濁り愁ひて常に苦悲せり。
君が顔色を想見し、感結んで心脾を傷ましめり。
君を念うて常に苦悲し、夜夜来ぬる能はず。
賢豪の故を以て、素愛せし所を弄掲する莫れ。
魚肉を以てすれば購なりとも、葱と薙とを弄掲する莫れ。
麻臭を以てすれば賎なりとも、菅と割とを弄摘する莫れ。
出づるも亦復た苦愁し、入るも亦復た苦愁す。
遠地に悲夙多し、樹木何ぞ傾傾たる。
軍に従って猫柴を致す、延年轟は千秋。
現代語訳と訳註
(本文)
莫以豪賢故,棄捐素所愛?
莫以魚肉賤,棄捐蔥與薤?
莫以麻枲賤,棄捐菅與蒯?
出亦復何苦,入亦復何愁。
邊地多悲風,樹木何修修!
從君致獨樂,延年壽千秋。
(下し文)
賢豪の故を以て、素愛せし所を弄掲する莫れ。
魚肉を以てすれば購なりとも、葱と薙とを弄掲する莫れ。
麻臭を以てすれば賎なりとも、菅と割とを弄摘する莫れ。
出づるも亦復た苦愁し、入るも亦復た苦愁す。
遠地に悲夙多し、樹木何ぞ傾傾たる。
軍に従って猫柴を致す、延年轟は千秋。
(現代語訳)
たしかに今あなたは最も勢いが強い偉い人になられたからといって、今の地位からすれば低位の身分であった時の愛し合った妻を見すてることすべきではありません。
魚や肉に比べて値が安いからとて葱やラッキョウを棄ててはならいはずです。
また、麻や枲に比べて安いからとて、菅や蒯の類を棄てるということしてはならないのです。
ものではありません。
あなたがまたここを去り、戦に出発されても何と苦しいことか、それがまた、国にお戻りになられてもこれもまた何と苦しいことなのです。
国境の辺地には悲しい風が毎日吹きつづけるでしょう、樹木を抜ける風はひぃゅぅびゅぅと鳴きつづけるでしょう。
あなたは従軍していてもこちらの事に無頓着で、ひとり楽しんでおられることでしょう。それならばよいことで千年万年の福寿を保たれますように願っております。
(訳注)
莫以豪賢故,棄捐素所愛?
たしかに今あなたは最も勢いが強い偉い人になられたからといって、今の地位からすれば低位の身分であった時の愛し合った妻を見すてることすべきではありません。
・素所愛 貧賎時の妻。
莫以魚肉賤,棄捐蔥與薤?
魚や肉に比べて値が安いからとて葱やラッキョウを棄ててはならいはずです。
・魚肉 魚と獣肉。
・賤 価の廉なること。
莫以麻枲賤,棄捐菅與蒯?
また、麻や枲に比べて安いからとて、菅や蒯の類を棄てるということしてはならないのです。
ものではありません。
・菅蒯 蒯は、菅の一類、茎の高さ四尺、その繊維を織物とする。
この「莫れ」の3聯6句は母親がその息子に教え諭すような句である。
出亦復何苦,入亦復何愁。
あなたがまたここを去り、戦に出発されても何と苦しいことか、それがまた、国にお戻りになられてもこれもまた何と苦しいことなのです。
邊地多悲風,樹木何修修!
国境の辺地には悲しい風が毎日吹きつづけるでしょう、樹木を抜ける風はひぃゅぅびゅぅと鳴きつづけるでしょう。
・修修 羽の音、柿木の風に鳴る声にあてた。日本人的には通り抜ける風が鳴くという考えで、中国人的には木々が風に啼かされるということである。
從君致獨樂,延年壽千秋。
あなたは従軍していてもこちらの事に無頓着で、ひとり楽しんでおられることでしょう。それならばよいことで千年万年の福寿を保たれますように願っております。
塘上行
蒲生我池中,其葉何離離。
傍能行仁義,莫若妾自知。
眾口鑠黃金,使君生別離。
念君去我時,獨愁常苦悲。
想見君顏色,感結傷心脾。
念君常苦悲,夜夜不能寐。
莫以豪賢故,棄捐素所愛?
莫以魚肉賤,棄捐蔥與薤?
莫以麻枲賤,棄捐菅與蒯?
出亦復何苦,入亦復何愁。
邊地多悲風,樹木何修修!
從君致獨樂,延年壽千秋。
蒲は我が池中に生ず、其の葉何ぞ離離たる。
傍【あまね】く能く仁義を行ふは、妾が自ら知るに若くは美し
衆 口は黄金をも轢し、君をして生きながら別離せしむ。
念ふ君が我を去りし時、濁り愁ひて常に苦悲せり。
君が顔色を想見し、感結んで心脾を傷ましめり。
君を念うて常に苦悲し、夜夜来ぬる能はず。
賢豪の故を以て、素愛せし所を弄掲する莫れ。
魚肉を以てすれば購なりとも、葱と薙とを弄掲する莫れ。
麻臭を以てすれば賎なりとも、菅と割とを弄摘する莫れ。
出づるも亦復た苦愁し、入るも亦復た苦愁す。
遠地に悲夙多し、樹木何ぞ傾傾たる。
軍に従って猫柴を致す、延年轟は千秋。
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