五言律詩《月夜聽盧子順彈琴》李白 唐詩 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 2951
- 2013/09/07
- 00:32
李白 《月夜聽盧子順彈琴》夜も更けて明月が影を落とすなか静かに座っている。誰もいなくてひとり使い慣れた装飾のない簡素な琴を弾いている。聞いていると、「悲風の調べ」が聞えてきて、そのあとにはあたかも「寒松吟」の歌を謡っているようである。
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謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1 ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150
五言律詩《月夜聽盧子順彈琴》李白 唐詩 <413> kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 2951
作者: 李白 733年 開元二十一年 33歲
卷別: 卷一八二
文體: 五言律詩
詩題: 月夜聽盧子順彈琴
作地點:安陸(淮南道 / 安州 / 安陸)
交遊人物:盧子順
月夜聽盧子順彈琴
(明月の夜、盧子順の爪弾く琴の調べを聞く。)
閒坐夜明月,幽人彈素琴。
夜も更けて明月が影を落とすなか静かに座っている。誰もいなくてひとり使い慣れた装飾のない簡素な琴を弾いている。
忽聞悲風調,宛若寒松吟。
聞いていると、「悲風の調べ」が聞えてきて、そのあとにはあたかも「寒松吟」の歌を謡っているようである。
白雪亂纖手,綠水清虛心。
白雪は踊り子の繊細な指先が乱舞している。渓谷の澄み切った水は、清々しい盧子順の琴の調の心情なのだ。
鍾期久已沒,世上無知音。
あの琴の名人伯牙の音楽の理解者として知られた鍾子期はその昔にとっくに死んでしまっている。こんな世の中に知音と呼べるものはいない。
(月夜 盧子順が琴を彈くを聽く)
閒坐 夜 明月,幽人 素琴を彈く。
忽ち「悲風」調を聞くと,宛【あたかも】「寒松」吟ずるの若し。
白雪 纖手亂れ,綠水 虛心を清す。
鍾期 已に沒して久しい,世上 知音無し。
『月夜聽盧子順彈琴』 現代語訳と訳註
(本文)
月夜聽盧子順彈琴
閒坐夜明月,幽人彈素琴。
忽聞「悲風」調,宛若「寒松」吟。
白雪亂纖手,綠水清虛心。
鍾期久已沒,世上無知音。
詩文(含異文):
月夜聽盧子順彈琴
閒坐夜明月【閒夜坐明月】【閑夜坐明月】,幽人彈素琴。
忽聞悲風調,宛若寒松吟。
白雪亂纖手,綠水清虛心。
鍾期久已沒,世上無知音。
(下し文)
(月夜 盧子順が琴を彈くを聽く)
閒坐 夜 明月,幽人 素琴を彈く。
忽ち「悲風」調を聞くと,宛【あたかも】「寒松」吟ずるの若し。
白雪 纖手亂れ,綠水 虛心を清す。
鍾期 已に沒して久しい,世上 知音無し。
(現代語訳)
(明月の夜、盧子順の爪弾く琴の調べを聞く。)
夜も更けて明月が影を落とすなか静かに座っている。誰もいなくてひとり使い慣れた装飾のない簡素な琴を弾いている。
聞いていると、「悲風の調べ」が聞えてきて、そのあとにはあたかも「寒松吟」の歌を謡っているようである。
白雪は踊り子の繊細な指先が乱舞している。渓谷の澄み切った水は、清々しい盧子順の琴の調の心情なのだ。
あの琴の名人伯牙の音楽の理解者として知られた鍾子期はその昔にとっくに死んでしまっている。こんな世の中に知音と呼べるものはいない。
(訳注)
月夜聽盧子順彈琴
(明月の夜、盧子順の爪弾く琴の調べを聞く。)
閒坐夜明月【閑夜坐明月】,幽人彈素琴。
夜も更けて明月が影を落とすなか静かに座っている。誰もいなくてひとり使い慣れた装飾のない簡素な琴を弾いている。
・素琴 使い慣れた装飾のない簡素な琴。
・【閑夜坐明月】閑夜(かんや)明月に坐す。静かな夜に明月に向かって座る。
忽聞「悲風」調,宛若「寒松」吟。
聞いていると、「悲風の調べ」が聞えてきて、そのあとにはあたかも「寒松吟」の歌を謡っているようである。
・「悲風調」,「寒松吟」どちらも琴曲と笛曲。
・宛 1 曲がる。くねる。「宛転」 2 あたかも。まるで。
白雪亂纖手,綠水清虛心。
白雪は踊り子の繊細な指先が乱舞している。渓谷の澄み切った水は、清々しい盧子順の琴の調の心情なのだ。
・纖 (1)細く美しい・こと(さま)。 「―な指」 (2)感情や感覚がこまやかなこと。微妙なこと。また、そのさま。デリケート。
鍾期久已沒,世上無知音。
あの琴の名人伯牙の音楽の理解者として知られた鍾子期はその昔にとっくに死んでしまっている。こんな世の中に知音と呼べるものはいない。
・鍾期 鍾子期【しょうしき】のこと。中国、春秋時代の楚(そ)の人。琴の名人伯牙の音楽の理解者として知られ、その死後、伯牙は琴の糸を切って生涯演奏しなかったといわれる。生没年未詳。知音(ちいん)が親しい友の語原になる。
・知音 《中国の春秋時代、琴の名人伯牙は親友鍾子期が亡くなると、自分の琴の音を理解する者はもはやいないと愛用していた琴の糸を切って再び弾じなかったという「列子」湯問などの故事から》
1 互いによく心を知り合った友。親友。「年来の―」
2 知り合い。知己。「―を頼る」
3 恋人となること。また、恋人。なじみの相手。
李白は開元十三年(725)、二十五歳で竃を出て、湖北・湖南・安徽・江蘇・新江・山西・山東を漫遊し、其の間、湖北の安陸と安徽の南陵とに家を持ったが、天賓元年(742)、四十二歳で召されて長安の都に出て仕官した。此の仕官蹄の約十七年間を第二期とする。ところで彼は長安に在ること僅か三年にして逐われて都を去り、河南・河北・山東・山西を放浪し、更に南下して汀蘇・浙江・安徽・湖北・湖南を漫遊したので、其の経過した地方に前後重複するものが多い。従って作品が前期後期のいづれに属するかを判別し難い場合が少くない。ただこの詩については詩の雰囲気からも33歳の作に違いない。
安陸を中心に各地を遊覧して歩くそのころは、李白白身は意に満たない生活であったかもしれないが、詩の面においては相当の力量を持つようになってきて、彼の詩がようやく円熟してきた時代のごとく思われる。前の郡の都督、馬公(某)たちが李白の詩文をほめて、早くから推薦状を書いていることからもこの頃の活動は無駄なものではない。
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