曹植(曹子建) 《七歩詩》 魏詩 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3046
- 2013/09/26
- 00:34
2013年9月26日 | 同じ日の紀頌之5つのブログ |
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場 | |
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩 LiveDoor | 司馬相如 《子虚賦 》(20)#8-2 文選 賦<109-#8-2>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩899 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3043 |
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ | |
Ⅱ中唐詩・晩唐詩 LiveDoor | 《奉酬盧給事雲夫四兄曲江荷花行見寄并呈上錢七兄【案:徽。】閣老張十八助教》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <812> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3044韓愈詩-192 |
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。" | |
Ⅲ杜甫詩1000詩集 LiveDoor | 657 《短歌行送祁錄事歸合州因寄蘇使君【短歌行送祁錄事歸邛州因寄蘇使君】》 蜀中転々 杜甫 <562> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3045 杜甫詩1000-562-803/1500 |
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集 不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている | |
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2 | 曹植(曹子建) 《七歩詩》 魏詩 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3046 (09/26) |
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩 | |
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor | 歸國遙二首 其一 温庭筠 ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-300-5-#54 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3047 |
■最近の人気の文・賦・詩・詞(漢詩の5ブログ各部門) | |
■主要詩人の一覧・詩目次・ブログindex | |
『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332 李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html | |
曹植(曹子建) 《七歩詩》 魏詩 | kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3046 |
七歩詩
煮豆持作羹,漉豉以爲汁。
豆を煮て、それで豆乳を作り、醗酵させた味噌をこして汁を作る。
萁向釜下然,豆在釜中泣。
豆がらは釜の下でもえ、豆は釜の中で泣いていうのだ。
本是同根生,相煎何太急?
「もとはといえば、同じ根から育ったものではありませんか、どしてそんなにひどく煎ってしまうのですか。」と。
豆を煮て 持って羹【あつもの】と作し,豉【し】を漉して 以って汁と爲す。
萁【まめがら】 は釜の下に在りて然え,豆は 釜の中に 在りて 泣く。
本是れ同根に生ぜしに,相い煎【に】ること何ぞ太【はなは】だ 急なる。
『七歩詩』 現代語訳と訳註
(本文)
煮豆持作羹,漉豉以爲汁。
萁向釜下然,豆在釜中泣。
本是同根生,相煎何太急?
(下し文)
豆を煮て 持って羹【あつもの】と作し,豉【し】を漉して 以って汁と爲す。
萁【まめがら】 は釜の下に在りて然え,豆は 釜の中に 在りて 泣く。
本是れ同根に生ぜしに,相い煎【に】ること何ぞ太【はなは】だ 急なる。
(現代語訳)
豆を煮て、それで豆乳を作り、醗酵させた味噌をこして汁を作る。
豆がらは釜の下でもえ、豆は釜の中で泣いていうのだ。
「もとはといえば、同じ根から育ったものではありませんか、どしてそんなにひどく煎ってしまうのですか。」と。
(訳注)
七歩詩 『三國演義』第七十九回「兄逼弟曹植賦詩。姪陥叔劉封伏法」には『七歩詩』が出てくる。曹丕は弟の曹植に対して「吾今限汝行七歩吟詩一首」と命じ、作った「兩肉齊道行,頭上帶凹骨。相遇由山下,起相突。二敵不倶剛,一肉臥土窟。非是力不如,盛氣不泄畢。」がそれである。それに対して曹丕は「七歩成章,吾猶以爲遲。汝能應聲而作詩一首否?」といわれ、再び作ったのが四句の詩であるが三国演義などの講談、逸話としての面白さであるがこの話はここで本気で取り上げることではないのでここまでにする。。
曹植:(そうち)。(192年~232年)。曹操の子で、曹丕の弟。詩人として有名で建安時 代を代表する作家であり、「建安の傑」と称される。その才能によって、かつて父曹操より太子にされようとしたこともある。父の死後,曹丕らによって種々の迫害を受け不遇をかこったが、詩人として成長させた。
煮豆持作羹,漉豉以爲汁。
豆を煮て、それで豆乳を作り、醗酵させた味噌をこして汁を作る。
・羹 羹。汁もの。
・漉豉 漉はこす。豉は煮たり蒸したりしたのち、醸酵させた豆。味噌、納豆の類。
萁向釜下然,豆在釜中泣。
豆がらは釜の下でもえ、豆は釜の中で泣いていうのだ。
・萁 豆の茎。豆がら。
・釜下 かまどした。*豆と豆萁とは、本来同一の根から生えている謂わば身内だが、豆がらは燃えて(身内の)豆を煮て来るので、豆は堪えかねてカマの中で泣いている。・釜中泣 釜の中で泣く。豆と豆萁とは、本来同一の根から生えている、いわば身内だが、豆萁(豆がら)は燃えて豆を煮て来るので、豆は堪えかねてカマの中で泣いている
本是同根生,相煎何太急?
「もとはといえば、同じ根から育ったものではありませんか、どしてそんなにひどく煎ってしまうのですか。」と。
・本是 本来は。
・同根生 同じ根から生長した。ここでは曹丕と曹植との兄弟をも指す。
・相煎 豆萁が豆をにる。兄が弟を虐めることを云っている。・相 …てくる。動作が対象に及ぶ時の表現。
・何太急:どうしてそんなに急くのか。 ・何:なんぞ。反問。疑問の辞。・太 はなはだ。あまりにも。・急 いそぐ。せく。急である。
*ここでは曹丕と曹植の兄弟を指し、兄が弟を殺し除こうとすることを云っているとされているが、この詩程度のものは曹植の作詩能力からすると低レベルであり、その点からこの詩の評価と、『三國演義』に対して疑問を持っているものは私だけではないのだろうと思う。
「五言雑詩」カテゴリの最新記事
- 李陵 《與蘇武詩三首 其三》 古詩源 文選 詩<106>Ⅱ李白に影響を与えた詩853 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2813
- 蘇武 《詩四首 其三》#1 古詩源 詩<102-#1>Ⅱ李白に影響を与えた詩846 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2778
- 蘇武 《詩四首 其二》#2 古詩源 詩<101-#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩845 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2773
- 蘇武 《詩四首 其一》#2 古詩源 詩<100-#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩843 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2763
- 蘇武 《詩四首 其一》#1 古詩源 詩<100-#1>Ⅱ李白に影響を与えた詩842 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2758
- 七歩詩 曹植 魏詩<35>古詩源 巻五 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1897
- 贈徐幹 (1) 曹植 魏詩<28>文選 贈答二 659 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1853
- 雑詩二首(一) 曹丕(魏文帝) 魏詩<6-#2>文選 雑詩 上 626 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1721
- 還舊園作見顔范二中書 謝霊運(康楽) 詩<62-#5>Ⅱ李白に影響を与えた詩464 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1209
- 還舊園作見顔范二中書 謝霊運(康楽) 詩<62-#3>Ⅱ李白に影響を与えた詩462 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1203
- 還舊園作見顔范二中書 謝霊運(康楽) 詩<62-#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩461 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1200
- 還舊園作見顔范二中書 謝霊運(康楽) 詩<62-#1>Ⅱ李白に影響を与えた詩460 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1197
- 和謝監靈運 顏延年 詩<61-#4>Ⅱ李白に影響を与えた詩459 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1194
- 和謝監靈運 顏延年 詩<61-#3>Ⅱ李白に影響を与えた詩458 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1191
- 和謝監靈運 顏延年 詩<61-#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩457 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1188
「三国時代の詩」カテゴリの最新記事
- 出師表-(まとめ)-諸葛亮 三国 詩<99-#14>Ⅱ李白に影響を与えた詩841 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2753
- 出師表-後出師表(まとめ)-諸葛亮 詩<99-#13>Ⅱ李白に影響を与えた詩840 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2748
- 出師表-後出師表-諸葛亮 漢詩<99-#12>Ⅱ李白に影響を与えた詩839 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2743
- 出師表-後出師表-諸葛亮 漢詩<99-#11>Ⅱ李白に影響を与えた詩838 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2738
- 出師表-後出師表-諸葛亮 漢詩<99-#10>Ⅱ李白に影響を与えた詩837 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2733
- 出師表-後出師表-諸葛亮 漢詩<99-#9>Ⅱ李白に影響を与えた詩836 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2728
- 出師表-後出師表-諸葛亮 漢詩<99-#8>Ⅱ李白に影響を与えた詩835 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2723
- 出師表-後出師表-諸葛亮 漢詩<99-#7>Ⅱ李白に影響を与えた詩834 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2718
- 出師表-後出師表-諸葛亮 漢詩<99-#6>Ⅱ李白に影響を与えた詩833 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2713
- 出師表-後出師表-諸葛亮 漢詩<99-#5>Ⅱ李白に影響を与えた詩832 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2708
- 出師表-後出師表-諸葛亮 漢詩<99-#4>Ⅱ李白に影響を与えた詩831 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2703
- 出師表-後出師表-諸葛亮 漢詩<99-#3>Ⅱ李白に影響を与えた詩830 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2698
- 出師表-後出師表-諸葛亮 漢詩<99-#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩829 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2693
- 出師表-後出師表-諸葛亮 漢詩<99-#1>Ⅱ李白に影響を与えた詩828 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2688
- 出師表-前出師表(まとめ)-諸葛亮 漢詩<97-#8>Ⅱ李白に影響を与えた詩827 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2683
- テーマ:詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
- ジャンル:学問・文化・芸術
- カテゴリ:楽府
- CM:0
最新記事
- 長い間ブログを休校している件について (09/01)
- 李太白集 397《太白巻23-02效古二首其一》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7573 (04/04)
- 李太白集 396《太白巻二十二40憶東山二首 其二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7568 (04/03)
- 李太白集 395《太白巻二十二39憶東山二首 其一》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7563 (03/30)
- 李太白集 394《太白巻二十08杜陵絕句》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7558 (03/29)
- 李太白集 393《太白巻十九18朝下過盧郎中敘舊游》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7553 (03/28)
- 李太白集 392《太白巻十八12金門答蘇秀才》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7548 (03/27)
- 太白集 391《太白巻十九17下終南山過斛斯山人宿置酒》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7543 (03/26)
- 太白集 390《太白巻十六33 送長沙陳太守,二首之二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7538 (03/25)
- 李太白集 389《太白巻十六32 送長沙陳太守,二首之一》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7533 (03/24)
- 李太白集 388《太白巻十六26 送祝八之江東賦得浣紗石》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7528 (03/23)
- 李太白集 387《太白巻十六23-《送白利從金吾董將軍西征》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7523 (03/22)
- 李太白集 386《太白巻十六21 送族弟綰從軍安西》(漢家兵馬乘北風) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7508 (03/19)
- 李太白集 385《太白巻十六18-3-《送外甥鄭灌從軍,三首之三》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7503 (03/18)
- 李太白集 384《太白巻十六18-2 送外甥鄭灌從軍,三首之二》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7498 (03/17)
- 李太白集 383《太白巻十六18-1 送外甥鄭灌從軍,三首之一》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7493 (03/16)
- 李太白集 382《太白巻十六13 送張遙之壽陽幕府》 (壽陽信天險,) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7488 (03/15)
- 李太白集 381《太白巻十六10 送程劉二侍郎兼獨孤判官赴安西幕府》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7483 (03/14)
- 李太白集 381《太白巻十六10 送程劉二侍郎兼獨孤判官赴安西幕府》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7483 (03/13)
- 李太白集 380《太白巻十六08 送竇司馬貶宜春》 (天馬白銀鞍,) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7478 (03/12)
- 李太白集 379《太白巻十四34 贈別王山人歸布山》(王子析道論,) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7473 (03/11)
- 李太白集 378《太白巻十二06-夕霽杜陵登樓寄韋繇》 (浮陽滅霽景) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7468 (03/10)
- 李太白集 377《太白巻巻十二05-《望終南山寄紫閣隱者》(出門見南山) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7463 (03/09)
- 李太白集 376《太白巻八36 贈盧徵君昆弟》 (明主訪賢逸) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7458 (03/08)
- 李太白集 375《太白巻八22 贈郭將軍》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7453 (03/07)
- 李太白集 374《太白巻六10-《同族弟金城尉叔卿燭照山水壁畫歌》 (高堂粉壁圖蓬瀛) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7448 (03/06)
- 李太白集 373《太白巻六07 西嶽雲臺歌送丹丘子》 (西嶽崢嶸何壯哉) 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7443 (03/05)
- 李太白集 372《太白巻六05 玉壺吟》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7438 (03/04)
- 李太白集 371《太白巻卷六04-《侍從宜春苑,奉詔賦龍池柳色初青,聽新鶯百囀歌》 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7433 (03/03)
- 李太白集 370《太白巻五 24-秋思》 李白 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 7428 (03/02)